高町家の庭にある道場にて僕らは布団を敷いていた。
「まさかしばらく泊めてくれることになるとは……」
「なのはちゃんのおかげだよね」
「というよりお兄ちゃんがおかしな理由で泊めてもらうようにしなかったのは驚きですが……」
「おいおい、どういうことだよ。ひなた」
三人から離れた場所で布団を敷く僕。一応それなりに気を使わないといけないから大変だな。
それに僕は別に変な理由を言うつもりはなかった。ただ正直に何人かで旅をしていたら、旅のメンバー数人とはぐれてしまい、探している途中でなのはのことを見つけたということを伝えただけだから
「それにしてもお兄ちゃん……鍵を見せてもらっていいですか?」
ひなたがそう言い、僕はポケットに仕舞ってある鍵を渡した。そういえばこれは一体何なんだろうか?
「……微かに神樹様の力を感じる……これは神樹様が作り出したもの?」
「それは本当か?」
「えぇ、何となく感じ取りましたが……」
「そもそも私達はどうしてここに来たんだ?」
「あの光……何だったんだろ?」
全員で悩むが特に思いつかなかった。するとパジャマ姿のなのはとなのはに抱かれたユーノが道場に入ってきた。
「あの大丈夫ですか?」
「あぁいいよ」
僕らはなのはを招きいれるとユーノはなのはから降り、僕らに話を始めた。
「色々と話したいことと聞きたいことがあるんだ」
「私達の方もですね。まずはユーノさんは……何者なんですか?」
「僕は異世界ミッドチルダ出身で、僕はジュエルシードと呼ばれるとても危険なものを回収して、封印するために来たんだ。だけどいろいろとあって……」
話を聞くとどうやらユーノが発掘したジュエルシードをどこかへ届ける最中に事故にあい、散らばってしまった。それらの回収をするのだがどうにもジュエルシードから生まれた怪物に襲われていたところをなのはや僕らに助けられたって言うことだった。
「なのはは魔導師の才能があったみたいで、魔法少女になれたけど……君たちは一体」
「私達は勇者だ」
「私は巫女です」
「僕は……勇者なのかな?」
「えっと勇者?」
「あのゲームとかで出てくるような?」
なのはの言葉を聞く限りだと本当にこの世界はバーテックスとは無縁みたいだな。
「そうですね。人類の敵と戦うために神様の力を借りて戦う存在という感じですね」
「それに私達の世界は……むがっ!?」
若葉が何かを言いかけるが、僕は咄嗟に手で口を抑えた。
「馬鹿!小学生に聞かせるような内容じゃないだろ」
「確かになのはさんの歳ではきついものですね」
「でもどう説明するの?」
「お兄ちゃん、おまかせします」
「僕かよ!」
小声で話し合い、僕が考えることになった。とりあえずは……
「まぁ僕らの世界はこことはちょっと違う感じで……色々と大変なんだ」
「「説明が雑すぎる!!」」
ひなたと若葉の二人に突っ込まれる僕。いや、だって……咄嗟に思いつかなくって
「えっと聞かないほうが良いってことですか?」
「うん、ちょっと色々と辛い話になるから……」
「詳しくは聞かないほうが良いね。それで君たちにお願いがあるんだけど」
「ユーノ、ここで会ったのは何かの縁だし、僕らも手伝うよ」
「えっ?まだ……」
話の流れ的に何となくわかったからな。それにもしかしたら千景たちとばったり会えるかもしれないし、この世界に来た理由もわかるかもしれないし
若葉たちもまた手伝うことに対しては反対してないみたいだしな
「ありがとうございます」
「空さん、ひなたさん、若葉さん、友奈さん、よろしくおねがいします」
こうして僕らは魔法少女の手伝いをすることになったのだった。
話がぜんぜん進んでなくってすみません。
次回、彼女が登場です