上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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39 西暦の合流

空SIDE

 

アネモネの調整のために海鳴市に来たはずなのに、たどり着いた場所はどこかの森だった

 

「ここ……どこだろう?」

 

「海鳴市のどこじゃないかしら?」

 

友奈と千景の二人があたりを見渡す中、杏があることに気がついた。

 

「何だか空がちょっとおかしいですね」

 

「僕がおかしいって?」

 

「いえ、空さんじゃなくって……」

 

「分かってる。言ってみただけだ」

 

杏の言うとおり、空がちょっと違う気がする……もしかして転移の事故でミッドチルダに来たのか?まぁそれなら丁度いいかもしれないな

 

「アネモネ。クロノに連絡をしてくれ」

 

『了解しました』

 

連絡して、迎えに来てもらえばいいと思った。だけどいつまで経っても繋がらない

 

「故障か?」

 

『かもしれませんね』

 

「じゃあどうするんだよ」

 

「あのまずは森から出たほうが」

 

「みーちゃんの言うとおりね。そっちのほうが早いわ」

 

「ん?空、あっちに建物があるぞ」

 

若葉が指さしたほうを見ると、何だかホテルみたいな場所がある。それだったらあっちまで行って事情を話せば……

そんなとき、突然ひなたと水都の二人が頭を抑えた。

 

「うぅ」

 

「これって……」

 

「どうした?」

 

「バーテックスが……」

 

「来ます」

 

二人がそう告げた瞬間、僕らの方に向かって奥から星屑の群れが現れた。僕らは変身し、星屑を倒していく。

 

「なんでこっちにいるんだよ……」

 

「分からないけど……関係ないわ」

 

「千景姉!?何だかホテルの方が様子がおかしいよ」

 

アリシアは何かを感じ取ったのか、僕らはホテルの方を見るとそこには二体の大型が見えた

 

「僕らに対してってわけじゃないな。ホテルの方にいる人たちが心配だ……」

 

僕は考えた。この状況でいい方法は……

 

「僕、若葉、珠子の空を飛べる三人で先行する!友奈たちは地上から向かってくれ」

 

「地上からって……」

 

「お兄ちゃん、森の中からあっちに向かうのは無理なのでは?」

 

「普通だったらな。友奈、酒呑童子を使っていいから真っ直ぐ向かってくれ」

 

「真っ直ぐ……うん、わかった」

 

「上里くん……考え方が土居さんに似てるわね」

 

そういうなよ。緊急事態なんだから、効率的にはこういう力技が一番なんだから……

 

「それじゃ行くぞ!」

 

「「切り札発動!!」」

 

僕らは空からホテルへと向かった。ホテル近くに行くと大型バーテックスの近くに何人か倒れている人物が見えた。

 

「管理局か?遠くて見えないけど、助けておくか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大型を一体倒し、その側にいた夜空の近くに僕らは降り立った。

 

「空さん……どうしてここに?」

 

「分からない。僕らはアネモネの調整のために来たんだけど……お前、何で成長してるんだ?」

 

「僕は前に会ったときよりも二年先から来てるんですよ」

 

時の流れって言うことか……色々と聞きたいことがあるけど、目の前の大型が回転を始めた。

 

「気をつけてください!あいつは回転して竜巻を……」

 

「空、どうする?竜巻を切り裂くのは無理そうだぞ」

 

「だったら私が回転して……」

 

竜巻と竜巻をぶつけるのもいい作戦かもしれないけど………他にも方法があるんだよな

 

「竜巻相手なら……」

 

僕は空へと上がり、竜巻の上まで行った。

 

「やっぱり……竜巻の中心は大丈夫そうだな!」

 

アネモネを構えて、魔力をため始めた。先には3つほどの小さな魔力弾を作り出し、魔力でつなぎ始めていき槍の形に変えた。

 

「バスタースピア!シュート!」

 

砲撃をし、大型に直撃した瞬間、爆発し、大型は消えていった。

 

「空さん……流石ですね」

 

「いや、僕らがここに来る前にみんながダメージを与えてくれたからな……さて」

 

僕はアネモネを構え、森の方へと向けた。何となく気配を感じたけど……逃げられたか?

 

「空さん?」

 

「ん?もう敵はいないみたいだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、すごいね。バーテックスを撃破しちゃうなんてね。まぁ挨拶できたからいいけどね。さてさて次くらいにはちゃんと挨拶しないとね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵の反応も消え、友奈たちの事を待っている間、僕は夜空たちから事情を聞くことにした

 

「なるほどな……ここは十年後の世界か……」

 

「やっぱり驚きますよね」

 

「まぁそれも驚いてるけど、お前も二年後から来てるし、おまけに……」

 

僕は結城の方を見た。やっぱり似てるよな……まぁ結城の方は友奈より幼い感じがするけど……

 

「空く~ん」

 

ふっと森の中から友奈たちが木を倒しながらやってきた。真っすぐ進んできたんだろうけど……やっぱり木を倒しながらは時間がかかるよな

 

「もう戦いは終わって……えっ?」

 

「あっ?」

 

友奈と結城の二人が驚きを隠せないでいた。まぁ予想はしていたけど……

 

「千景から見てどう思う?」

 

「似てるけど違う気がするわね」

 

「あの何だか夜空さんがいるんですけど、何かあったんですか?」

 

とりあえずみんなに事情を話しつつ、なのはたちに会わないとな……

 


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