上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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40 それぞれの再会

空SIDE

 

戦闘の後処理ということで、みんなが片付けをしている中、僕、友奈、結城の三人はなのはとユーノの二人に会っていた

 

「ユーノもここに来てたんだな」

 

「あぁゲストとして呼ばれてね。それにしても空さんたちがあの頃から変わってないことも驚きだけど……友奈さんが二人も……」

 

「でも別人なんだよね」

 

「うん」

 

「でも何だかやっと納得したって思うよ。たまに夜空くんが私のことをさん付けするの。私と会うよりも前に高嶋ちゃんと会ってたんだね」

 

「私も最初はびっくりしたけど、でも何だか仲よくなれそうでよかったよ」

 

会ってすぐに意気投合って……何というか友奈らしいな

 

「なのはやユーノがここまで成長してるのは驚いたけど、あんまり変わってない感じだな」

 

「うん」

 

「空さんたちは僕らがあっちに行ってから一ヶ月経った後ですけど……やっぱり僕らからしてみたら時間の流れがすごく感じますよ」

 

時間の流れか……確かにそうかもしれないな。

ただ一番時間の流れで残酷なことになってるのは……アリシアだろうな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千景SIDE

 

「ふぇ、フェイト……何だよね」

 

「うん、アリシア、久しぶり……」

 

十年の月日が経っているせいもあるから、いくら姉妹でも妹にここまで成長されたらショックよね。

 

「えっと、あのちっこいのがフェイトの姉って言うことでいいの?千景」

 

「えぇ」

 

「これも時の流れなんですか?」

 

「そうなるわね」

 

犬吠埼さんたちもこの状況でどうしたらいいのか考えていた。正直アリシアに対して私もどう声をかければ……

 

「フェイト……大人っぽくなったね。お姉ちゃん嬉しいよ」

 

アリシアは嬉しそうにフェイトに抱きついた。そういえばこの子はこういう子だったわね

 

「フェイトがこんなに立派になってお姉ちゃんは誇りに思うよ」

 

「アリシア……」

 

「でもフェイトが大人になっても、私はフェイトのお姉ちゃん。そこは変わらないからね」

 

「うん」

 

姉妹の問題はこれで解決でいいのかしらね

 

「本当にいい姉妹ね」

 

「お姉ちゃん……もしも私がフェイトさんたちみたいな感じになっても……」

 

「樹、分かってるわよ。私は樹のお姉ちゃんなのは変わらないからね」

 

「うん」

 

「まぁでも樹に先に彼氏を作られたのはショックだったけどね」

 

「そ、それは……」

 

本当に姉妹っていいものね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

杏SIDE

 

「ヴィータ、久しぶりだな」

 

「珠子もな」

 

「ヴィータさんたちは年を取らないんですね」

 

「まぁあたしらは夜天の書のシステムみたいなもんだからな。そこら辺は仕方ないけど……」

 

「でも~ヴィータんたちが変わってないだけで私達は嬉しいよ~」

 

「そうね。変わらないことがこんなに安心できるなんてね」

 

須美ちゃんや園子ちゃんたちがこうして大きくなっているのは驚きだったけど、でも変わってないところがあるのは嬉しいな

 

「そういえば銀は?」

 

「ミノさんは別行動だよ~今は教導官として頑張ってる」

 

「そっか、須美や園子たちに会ったんだから、銀にも会いたかったな」

 

「そうね……きっと銀も珠子さんたちに会ったら喜ぶと思うわ」

 

銀ちゃんか……本当に会えたら楽しみだな~

 

「そういえば須美って今は名前は違うんだろ。東郷って呼んだほうがいいのか?」

 

「そっちのほうがいいけど、ヴィータさんたちは須美って呼んでくれてるから……」

 

「タマっち先輩、好きに呼んだほうがいいかもしれないね」

 

「だな。じゃあ東郷って呼ぶよ。わたしは」

 

「私もそうするね」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひなたSIDE

 

「ひなたさんたちとこうして会うのは何だか本当にひさしぶりね」

 

「はい、シャマルさん、ザフィーラさん」

 

「ザフィーラさんは犬のままなんですか?」

 

「あぁ、こちらのほうが良いと思ってな」

 

「ひなたさん。怪我の治療の方ありがとうね。治療専門でも一人だと手が回らないから」

 

「いえいえ、私達も」

 

「出来ることがあれば……」

 

こうして私達も役に立てることがあるのは本当に嬉しいことだった。すると歌野さんがシャマルさんにあることを聞いてきた。

 

「ねぇあっちで作った畑の方は大丈夫なの?」

 

「畑ですか?えぇ、こっちに来る前ははやてちゃんやなのはちゃんたちが頑張ってくれました。今はお友達のすずかちゃんたちに任せていますし、プレシアさんも手伝ってくれていますよ」

 

「OK。それは安心ね。後で様子を見に行かないとだけどね」

 

「その時はみんなで行きましょうね」

 

十年間守ってくれたこともあるし……色々と感謝をしないといけないわね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜空SIDE

 

「そうか……300年の間に……」

 

「あんまり未来のことは話したらいけないと思っていたんですけど……」

 

僕は若葉さんに300年後の未来について話した。外の世界についてや何故そうなったのかを……

 

「いや、聞く限りでは天の神が隙をついてきたのだから……」

 

「でも300年の間、若葉さんや空さんたちが残してくれたものがあるので……何とか頑張ってこれたんだと思いますよ」

 

「そうだな」

 

「こうして若葉たちと会うのは久しぶりだな。後で一戦どうだ?」

 

「あぁまだ決着はついてないからな」

 

そういえばこの二人って武道派だったな……巻き込まれない内に逃げとかないと……

 

「シグナム。一戦するのはええけど、ちゃんと空さんたちの部屋の準備を済ませた後じゃないとあかんよ」

 

「はい、主」

 

「主、剣の騎士と出会った敵についてですが……」

 

リインさんが言うには白いコードの人物に動きを封じられたらしい。もしかしたら今回のバーテックス出現についても関わってるみたいだな

 

「うん、ガジェットにバーテックス。厄介な事になってきてるみたいやし、これまで以上に頑張らないと……」

 

「とはいえ主。無茶は駄目ですよ。私とⅡで見張りますからね」

 

「えっと……そこは堪忍で……」

 

「駄目ですよ~はやてちゃん」

 

何というかリイン二人ははやての保護者みたいなものだな。一応はやてが八神家のトップなんだろうけど……

 

「そういえば夏凜は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏凜SIDE

 

「あんた、何を落ち込んでるのよ」

 

「……夏凜」

 

あの時の失敗を気にしてるみたいだけど、失敗なんて誰だってあることなんだから気にしないほうがいいのに……

 

「別に落ち込んでるわけじゃ……」

 

「見てる限りじゃあんたはよくやってると思うわ」

 

「夏凜……あんたに何が……」

 

「そうね。私にはあんたが気にしてることはわからないわ。でもね、自分のことをよく考えたほうが良いわよ」

 

「………」

 

 


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