上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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56 協力ととある真実

赤嶺SIDE

 

聖王協会の病室にて保護された私。捕まった以上はもうこれ以上暴れることはしないようにしているけど……

 

「りっくん……私のことは気にしないでいいからね……」

 

一人、そう呟く中、誰かが扉をノックしてきた。

 

「どうぞ……あれ?私をボコボコにした子とその仲間でいいのかな?」

 

「ボコボコって……改めて自己紹介します。私はミアです」

 

「愛崎えみるです」

 

「ルールー・アムールです」

 

「三人で何の用?」

 

そう聞く私だけど、この三人が私を訪ねてきた理由はもう分かっている。何かしら情報を聞き出そうとしていることだ

 

「実は言うと……」

 

「お話に来ました」

 

えみると言う子は笑顔でそう言ってきた。お話……情報を聞き出すということかな?

 

「悪いけどりっくんの居場所を教えられないよ。私の目的はりっくんを助けることだから……その邪魔をさせない」

 

「こんな状態なのに……強気だね」

 

「ミアさん。ここは私が……」

 

「わかったよ……」

 

えみるは私の側に椅子を置き、座った。

 

「赤嶺さんはりっくんさんの事を助けたいんですよね」

 

「えぇそれが目的でいろんな世界を渡り歩いた。利用されるだけ利用して、怖くなったら処分するっていうやり方……りっくんにはこれ以上つらい思いはしてほしくないからね」

 

だから私は自分の手を汚し続けることを決めたんだから……

 

「赤嶺さんは大好きなんですね」

 

「……うん、好きだよ。りっくんのこと……」

 

「大好きな人のために頑張るっていう気持ちは私、よく分かります」

 

「まだ小学生なのにわかるの?」

 

「はい、私も大好きな人を助けるために頑張っていますから」

 

えっへんと胸を張るえみる。この子が言っていることは本当みたいだね

 

「よろしいでしょうか?」

 

「何?」

 

今度はルールーが話しかけてきた。

 

「あなた達の目的、それは上里陸都の体を蝕むバーテックスを解放することでいいのですか?」

 

「そうだよ。そのためにこの世界にあるレリックと聖王の揺り籠って言うものが必要なの。この間の破壊行為は奴が少しでも満足させるために……」

 

「どうやってそれを知ったんですか?」

 

「ん?彼だよ。りっくんを蝕むバーテックス。天の神が最初に作りあげたバーテックス。本来は十二星座型に組み込むはずだけど、天の神が力を注ぎこみすぎたせいで制御できなくなったから処分された。通称蛇遣い座のバーテックス『アスクレーピオス』だよ」

 

「蛇遣い座……」

 

「十二星座って……十三星座にならない?」

 

「ミアさん、もともとは十三星座だったんですよ。今は十二星座になっていますけど……」

 

「諸説はたくさんあるみたいですが……」

 

「まぁそれはどうでもいいでしょ」

 

りっくんの居場所は教えないけど、奴の情報は教えてもいいよね。やつに対しては早いところ出ていってほしいのだから

 

「つまり陸都の体から出る方法はそのアスクレーピオスが教えてくれたということですね」

 

「そうだよ。それが?」

 

「奇妙ではないでしょうか?」

 

ルールーが突然変なことを言い出してきた。奇妙って何が……

 

「アスクレーピオスは何故わざわざ自分を解放する方法を教えたのでしょうか?」

 

「それは……」

 

今言われてみればそうだ。何でわざわざ教えてくれたのだろうか?

 

「アスクレーピオスの本来の目的は……完全な姿に戻ることでは?そのために必要なものが……」

 

「レリックと聖王の揺り籠だっていうの?そんな事……」

 

だとしたら今頃、りっくんは……

 

私は騙されていたことに気が付き、涙を流していた。ただただりっくんを救うためにやってきたことが、理由されていたなんて……

 

「赤嶺さん、まだ何とかなりますよ」

 

「えみる……」

 

「助ければ良いんです。私達と力を合わせて」

 

「今更勇者たちや管理局の魔導師と一緒に……」

 

「いいえ、私達はプリキュアで、ミナトさんはナイトイェーガーズ。全然違うじゃないですか」

 

えみるの言葉を聞き、驚きを隠せないでいた。この子、本当に小学生なの?普通はこんなこと思いつかないんじゃ……

 

「私達に力を貸してください」

 

「………わかった。でもこれだけは約束して……りっくんを殺さないで……」

 

「はい、約束します」

 

えみるは笑顔でそう告げるのであった。本当に変わった女の子だ。

 

「因みにお聞きしたいことがもう一つ、彼の体に埋め込まれた鍵……それは一体どうやって入手したのですか?」

 

「あれは大赦の幹部がいつの間にかあったものを……多分、奴が自分を復活できるようにするために、転移したんじゃないのかな?」

 

「なるほど……」

 

「とりあえずよろしく……」

 

「よろしく……ミア」

 

私とミアは握手を交わし、一緒に戦うことを決めるのであった。そんな中、えみるがあることを聞いてきた。

 

「あのお聞きしたのですが……赤嶺さんとりっくんさんは……その恋人同士なんですか?」

 

「そうだよ。恋人同士だよ」

 

「それじゃキスは……」

 

えみる、年頃ね……

 

「さぁてどうかしら?何でキスの話?」

 

「ミナトがあなたに渡すべきだと言っていました。対抗できる力……その発動する鍵は愛の証……つまりキスです」

 

「なにそれ?」

 

何だか厄介な力みたいだけど……やって見る価値はあるかもしれない

 

「愛の力で勝つってことだね。乗ってみるよ。それに……そういえばりっくんのご先祖さまと子孫は?」

 

「えっとあの人達は……」

 

「デート中です」

 

デートって……こんなときに?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前……騙したのか?』

 

「普通なら教えると思っているのか?俺を解放する方法を……」

 

『僕と友奈は……それを信じて……』

 

「憎むのは勝手だが……もう遅い。レリックを使い、完全な姿に……揺り籠は天の神をすべて倒すための兵器へと作り変える……」

 

『くそ……』

 

「もう俺を倒すものは……誰もいない」

 

『いや、まだ彼らがいる。お前と戦ったあの二人が……』

 

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