最終回なのにタイトルが不穏という……
理由はあとがきにて
陸都の体から抜け出してきた巨大な黒い蛇。あれがアスクの本来の姿。
僕と夜空は並び立つと、友奈と樹の二人が僕らの隣に立った。
「空くん」
「夜空さん」
「友奈……頼む」
「うん」
「樹……後は任せろ」
「絶対に……死なないでくださいね」
友奈は僕にキスを、樹は夜空にキスをした。その瞬間、僕らの戦装束が真っ白に変わった。これが愛の力……
「魔力も……体中の力が溢れている」
「愛の力……樹から受け取ったもので……お前を倒す!!」
「出来るものなら、やってみろ!!」
無数の矢を降らしてくるアスク。僕らは魔力弾を放つと、魔力弾は矢を破壊しつつ、アスクの体に命中した。
「威力も上がってるな!」
「でも……気を引き締めないと、暴走しそうだな」
ミナトのやつはこんな力を簡単に扱えるのは凄いな……いや、あいつの場合は愛の大きさが違うからか?
「だったら……僕らのほうが大好きだって言うことを証明してやるよ」
「空さん、目的が変わってないですか?」
アネモネとランディニを構えるとアスクは天井に向けて魔砲を放ち、穴を開けた。
「依代がなくなった以上!お前らと戦っている場合ではないな!他の世界で新たな依代を探させてもらおう!!」
アスクはそう告げ、逃げ出していく。
「「逃がすか!!」」
アスクSIDE
今のこの状態では魔力による攻撃を喰らえば、自身の体が滅びてしまう。今は他の世界へ行き、新たな依代を得なければ……
だが外には管理局の戦団があった。俺に向かって砲撃を放つが……
「その程度の攻撃は効かんぞ!!」
砲撃を放ち、空を目指した。このまま上を目指し、次元を超えれば……
「次なる世界は……あの浄化の力を持つ戦士たちの世界へと向かおうか!!」
次元を越えようとした瞬間、ポニーテールの少女が一人、俺の前に立ちはだかっていた。
「貴様!!天の神!!」
「ここで逃がすわけ無いでしょ……」
「今の俺はお前を殺すことが出来る!!お前程度の妨害なんぞ!!」
そう思った瞬間、俺と天の神との間になにかの障壁が現れた。これは……
「あなたの依代が、一時的に世界への道を塞いだわ」
まさか依代が……
空SIDE
「これで……あいつは逃げることはできない……あとは頼んだ」
「陸都……ありがとうな」
「行きましょう!!」
僕らは空へとデバイスを構え、周辺にある魔力をかき集めた。
「これが……お前への最後の一撃」
「喰らえ!!」
「フルテイル!!」
「シャドウ・オーガ!!」
「「ブレイカーーーーーーーー!!!」」
僕らの収束砲がアスクへと放たれた。アスクは魔砲を放ち、押し返そうとするが
「この魔砲は!?」
「愛の力を全て解き放つ!!」
「お前は魔法にも勇者の力にも対抗できる力を持ったけど……」
「愛の力には勝つことはできない!!」
「「愛の力は無限大だ!!」」
「ぐ、ぐああああああああああああああああああああああああああああ!!!?」
アスクは僕らの収束砲に飲み込まれ、まばゆい光が周辺を包み込むのであった。
ミナトSIDE
元の場所へと戻ってくると、戦艦内が地響きが鳴り響いた。それに何となくだけど……
「あいつら、何とかやったみたいだな」
「わかるんですか?」
なのはの奴がそう聞いてきた。何となくだけど、そんな感じがする
気がつくと何故か俺、えみる、ルールー、ミアの体が光りに包まれていった。
「……どうやら倒したみたいだな」
「ということはここでお別れですね」
「ルールーとミアともですね」
えみるが寂しそうにしている中、俺は頭をなでた。
「また未来でな。ルールー、ミア」
「はい」
「またね」
ルールー、ミアの二人が先に光になり、元の世界へ帰っていった。
「まだ調査したかったが、ここで君たちとはお別れみたいだね」
「スカリエッティ……あんたは何というか人を苦しめるような悪党には思えない」
「ふふ、それは暗殺者としての勘かい?」
「そんなところ……俺たちに切られるような悪党ぶりを見せたりするんじゃねぇぞ。まぁ純粋に世界征服でも狙ってろ。人々を苦しめないような感じで……」
「それは面白そうだね」
「それとなのは、あいつらに伝えておいてくれ。愛を育み続ければ……奇跡は起こせるって」
「そうです。きっとあのときのミナトさんと同じように……」
俺たちはそう言い残して、元の世界へと戻るのであった。
空SIDE
あの戦いから数日が経った。潜入したみんなの怪我も治療が終わり、みんなは復帰している。
「それじゃ結局スカリエッティは……」
「うん、あの戦い後、逃げられたんだよね。何人かのナンバーズを連れて」
愛の力の反動が大きくて、しばらく動けないでいたため、なのはからそれまでのことを聞いたけど……
「それじゃ今後は……」
「まぁスカリエッティを追うことになると思うけど……」
「でも何人かのナンバーズって……」
「どうにもスカリエッティが残した手紙を読み限りだと、更生の余地があるとかで……」
何というか思っていたよりかはまともに思えるけど……
「そういえばヴィヴィオにあの鍵を渡していたんだな」
「お守りとしてね。でもヴィヴィオが勇者の力を扱えるようになるなんてね……ちょっとビックリだったよ」
ヴィヴィオは白い鍵の力で、魔導師と勇者として戦う力を扱えるようになったみたいだった。戦い方は友奈たちみたいな感じだけど……
「教えてくんだろ。正しいことを」
「うん、娘が間違った道に行かないようにね」
この母親は変なところに気合を入れるから、ちょっと不安だけど……まぁ大丈夫だろ
「空さんたちは元の世界に?」
「あぁ、こっちでやることも終わったしな……」
「そういえばアリシアちゃん……」
「こっちに残るって……もっと自分を鍛えて、僕らと共に戦えるようになるってさ」
「そっか、千景さん、寂しがりそうだね」
「どうだろうな?」
面会に来たときに、桜から告白して付き合うことになったらしいから……あいつも幸せになるだろうな
なのはと別れた後、こっそり旅に出ようとする二人組を見つけた。
「挨拶もなしに行くのか?」
「あらら、見つかった」
「僕らはみんなに迷惑をかけたから……こっそり抜け出そうと思って……」
旅支度をした赤嶺と陸都の二人、この二人はこれからどうするんだか……
「どうするんだ?これから?」
「……二人で安住の地を目指そうと思ってます」
「まぁこっちだと追われることはなさそうだし、私達がやったことは、あの部隊長さんが誤魔化してくれてるみたいだしね」
「そっか……」
「もしも、何かあったときは……今度は僕らが力を貸します」
「助けてくれた恩返しとしてね」
恩返しとか別にいいのにな……
「まぁ期待せずに待ってるよ」
「えぇ~なにそれ~」
「一応まだ天の神の力は扱えますよ」
「お前たちの力に期待してないって意味じゃなくって、そんなことにならない平和な日々が続けばいいって話だよ」
「そっか……」
「そうだね……」
僕は二人を見送るのであった。この二人もこれから先困難とかなく、平和に過ごせればいいな……
そして僕らの戦いはまだ終わっていないから……そっちも終わらせて、夜空たちの未来に絆ぐようにしないとな
天の世界
「全部片付いたみたいね……」
今回の0番目の件が終わり、安心していると天の神(自由)がニタニタ笑っていた
「これであなたも安心ね。破棄したやつをちゃんと処分できて」
「えぇ、力は彼に残っているけど……彼もまた運命を変えられる存在だからいいわ」
「まぁ満足ならいいわ。私は元の世界の管理をしてくるわ……」
「あら、あなたの仕事はまだ終わってないわよ」
彼女を呼び止める私。彼女は不思議そうな顔をしていた。
「どういうこと?」
「以前、聞いたわよね。どうして邪魔をしたのかを。でもあなたは覚えがないって言っていた」
「あぁ……あのときの……なるほどね。今なのね」
彼女は理解した。そうこれは私にとっては後日談だが、彼らからしてみれば前日談となる。
「彼らにとってはこれからが本番よ」
私は笑みを浮かべるのであった。後日談と前日談が終わり……新たな戦いが始まるのだ
というわけで最終回っぽくはない最終回でした。
実は言うと、ストライカーズ編が終わったら、勇者の章をやろうと思っていましたが、少し考え、この『上里空は勇者になり、魔道士でもある!』はこれで終わりにしようとおもいます。
そして次回作としては……
『上里夜空は勇者になり、魔道士でもある!』が始まります。
内容的には勇者の章メインとなります。そして始まる日は未定ですが……
お楽しみに
予告
アスクとの戦いが終わり、僕らは元の世界へと戻るのであったが……
「やはり世界は炎に包まれましたね」
「まぁ変えられなかったっていうことだな」
「北と南の勇者たちが手伝ってくれたのにな……」
「だけどこれが始まりかもしれないな……」
「平和ですね。夜空さん」
「あぁ、だけど……」
夜空が感じる違和感。本当に平和なのか……
「みんな、覚えてないの?勇者部にはもうひとりいた事を……」
全てを思い出し、勇者たちは失ったものを取り戻しに行くのであった。
「教官、行ってください」
「ここは私たちが責任を取りますわ」
「三ノ輪……親友を助けろ」
「ここは死守しますから」
「みんな、ありがとうな」
防人組、銀も参戦
「それじゃ元六課メンバーで助けに行こう」
なのはたちもまた助けるために
「まだ終わってない……」
失ったものを取り戻すために、また失う
「呪い……昔の私みたいやね……」
「でもはやてとは違って、かなり悪質だ」
呪い
「すべて私のせいじゃない!天の神の怒りは収まっていなかった!私が受けるべき祟りなのよ!!」
悲しむ人たち……
「こんな時……空さんがいたら……」
「お前はいつまで空さんを期待してるんだ?夜空!!」
「あんたに何がわかるんだ!!陸都!!」
ぶつかり合う二人……
そして……
「僕がやるべきことじゃない。僕はここで道を作ってやる」
「先にいけ!!」
『さぁついにここに揃った!!運命を変えし、上里の勇者たちが!!』
「絶対、あの天の神、面白がってるだろ……」
『上里夜空は勇者になり、魔道士でもある!』
「僕は……上里……」