上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

8 / 65
07 新たな魔導師

「ん……」

 

「ようやく起きたか。ひなた」

 

眠り続けていたひなたが目を覚ました。あの時友奈を治してから意識がなくなっていて心配していたけど大丈夫そうだな

 

「お兄ちゃん……」

 

「鍵のこと……どうして黙ってた?」

 

「ごめんなさい……」

 

ひなたはうつむきながら謝っていた。まぁ僕らに心配をかけないようにしていたんだろうけど……

 

「これからはちゃんと話せ……僕らは兄妹なんだからさ」

 

「……はい」

 

ひなたは僕にそう言って微笑んだ。全く心配をかけさせる妹だな

 

「ひなた、大丈夫か?」

 

「ひなちゃん、大丈夫なの?」

 

すると若葉と友奈の二人が道場に入ってきた。ひなたは二人に心配をかけたことを謝るのであった。

 

「そうだ。あいつらにも連絡しておくか」

 

僕は端末を取り出し、千景たちに連絡をするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千景SIDE

 

上里くんから高嶋さんのケガのことや上里さんの力について連絡が入ってきた。無事で良かった

 

「どうしたんだい?千景」

 

「アルフ……友達が無事だったって連絡が入ったの」

 

「そっか……あの友奈って子、無事だったんだ」

 

「うん、そういえばフェイトは?あの子も心配してたけど」

 

「フェイトなら眠ってる……疲れちゃったんだろうね」

 

「そう……」

 

伊予島さんと土居さんの二人は出かけているから、今は私達だけしかこのマンションにいない。

するとアルフはうつむきながら私にあることをお願いしてきた。

 

「あの…さ……ちょっと頼み事があるんだ」

 

「頼み事?」

 

「あぁ、明日なんだけどフェイトの母親のところに行くんだけど……一緒に来てくれないか?」

 

「それだったら二人にも言って……」

 

「いや、出来れば千景だけ……千景だけにお願いしたいんだ」

 

「……わかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空SIDE

 

数日がたったある日のこと、なのはのデバイス、レイジングハートも修復が終わり、僕らは海が見える公園に来ていた。ユーノ曰くここにジュエルシードの反応があったらしい

 

「ここに、ジュエルシードがあるんだよね」

 

「うん、きっとあの子も来ているはずだよ」

 

「千景たちも来てるだろうけど……友奈、まだ本調子じゃないからひなたを守っていてくれないか?」

 

「えっ?でも……」

 

「この間みたいに無理したりして……千景の奴、泣きそうな顔をしてたんだから心配かけてやるなよ」

 

「お兄ちゃんも心配してましたよ」

 

「空の場合はひなたのこともあったからな」

 

ひなたと若葉が僕がからかう中、なのはがあるものを発見した。そこには木の化物が暴れまくっていた。

そして少し離れたところにフェイトと千景たちも来ていた。

 

「……なのは、ユーノ……今回は僕らが頑張る」

 

「頑張るって……」

 

「空さんと若葉さんの二人でですか?」

 

なのはが心配そうに僕らのことを見ていた。別に二人で戦おうとはしてない。前にユーノに教わった念話通信を千景たちに向かってやってみた

 

『聞こえるか?千景、珠子、杏』

 

『上里くんの声が頭に……』

 

『何だ?魔導師の力みたいなものか?』

 

『そんな所。変身してなくってもある程度のことはできるようになった』

 

『空さん……何だか色々とすごいですね』

 

『それで悪いんだけど、この木の化物は僕らで倒そうと思うんだけど手伝ってもらえないか?』

 

『まじかよ!?』

 

『私達だけで……』

 

『わかったわ。高嶋さんにもフェイトにも負担をかけられない』

 

珍しいな。千景が友奈の事以外気にかけたりするなんて……まぁいいや

 

『僕が指示を出す!もしも間違っていたらすぐに言ってくれ』

 

僕は通信を切り、若葉に指示を出した。

 

「若葉、みんなとうまい具合にあの化物にダメージを与えてくれ」

 

「わかった。お前は?」

 

「僕は……」

 

魔導師に変身し、僕は杖を構えた。

 

「やってみたいことがあるから……動かないでおく」

 

「わかった!」

 

若葉は生太刀を抜き、駆け出していった。木の化物は若葉に向かって幹をムチのようにしながら攻撃を仕掛けていったが、どこからともなく飛んできたものに切り裂かれていった。

 

「一緒に戦うのって何だか久しぶりだな。若葉」

 

「珠子……あぁ!」

 

若葉と珠子の二人は協力しながら木の化物の幹を切り裂いていく。

 

『千景!杏!あいつの注意を引け』

 

「わかったわ」

 

「わかりました」

 

千景は大鎌で木の化物を切りつけていき、杏は矢で牽制していく。

 

「すごい……みんなすごいよ」

 

「お兄ちゃんの指示でこんなふうに……」

 

「空さん、貴方は一体……」

 

「元々戦略を練るのとかは得意だからな……こうして実践でやるのは初めてだけど……さてそろそろ」

 

僕は杖の先に大きな赤色の魔力弾をため始め、その更に先には3つほどの小さな魔力弾を作り出し、魔力でつなぎ始めていき槍の形に変えた。

 

「全員!左右に避けろ!バスタースピア!!発射!」

 

砲撃が放たれると同時に若葉たちは左右に避け、僕が放った魔砲は木の化物を貫いた。

 

「なのは!今だ!」

 

「は、はい!ジュエルシード、シリアル7!」

 

「封印!」

 

なのはとフェイトの二人が同時にジュエルシードを封印し、二人は空に上って対峙していた。

 

「………ジュエルシードには衝撃を与えたらいけないみたいだ」

 

「うん。この間みたいになったら、レイジングハートも、フェイトちゃんのバルディッシュも可哀相だしね」

 

「…だけど、譲れないから」

 

「私は…フェイトちゃんと話がしたいだけなんだけど…」

 

なのはとフェイトの二人がデバイスを構え始めた。いや衝撃を与えたらいけないって言ってたのに、近くで戦うなよ……

 

「止めるしかないな……」

 

僕が魔力弾で二人を止めようとしたが、二人は既に互いのデバイスをぶつけ合おうとしていた。間に合わないと思った瞬間

 

「ストップだ!」

 

どこからともなく現れた黒いジャケットを着た少年が二人の間に入って止めてきた。

 

「時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ。詳しい事情を聞かせてもらおうか。二人とも、まずは武器を引くんだ」

 

クロノという少年に従うようになのはは引いた。管理局って……

 

「警察みたいなものなのか?」

 

「あぁそんな所……」

 

「このまま戦闘行為を続けるなら…」

 

クロノが何かを言いかけた瞬間、空からオレンジ色の魔力弾が降ってきた。あれはアルフって奴の魔法なのか?

 

「フェイト、みんな逃げるよ!」

 

「邪魔をすると言うなら」

 

クロノがフェイトとアルフの二人を何かで縛り上げた。あれってバインドだっけ?

 

「上里くん」

 

「千景?どうしたんだ?」

 

「……こんなこと頼むのはおかしいと思うけど、あの子達を逃してあげて………」

 

「………何か理由があるんだな」

 

「えぇ……」

 

「わかった」

 

僕はクロノに向かって魔力弾を放った。クロノは咄嗟に障壁を張って防いでいた。

 

「何のつもりだ!!」

 

「手が滑った」

 

「何だと!!」

 

クロノの注意を引いているとフェイトとアルフの二人はバインドから抜け出してどこかへ去っていった。

 

「逃したか……君たちは一体何のつもりだ」

 

「いや、手が滑ったんだよ」

 

「そんな言い訳が……」

 

怒っているクロノだが、急に何かに気が付いた。

 

「……聞きたいことがある。君たちは勇者なのか?」

 

何でこいつが勇者のことを知ってるんだ?僕は若葉たちの方を見て、みんなが頷いた。

 

「そうだけど……」

 

「だとしたら……悪いけど来てほしいところがあるんだ」

 

僕らはクロノの言うとおりにすることになり、彼に着いていくことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦闘行動は迅速に停止。ロストロギアの確保も終了。よしとしましょう。事情もいろいろ聞けそうだしね」

 

緑色の長髪の女性がモニターを眺めながらそう言うと、その女性の後ろに二人の少女がいた

 

「もしかしたらって思ったら」

 

「うん、この人達は四国の……それにあの男の子が持ってる鍵って」

 

「みーちゃんが持ってるやつと一緒だね」

 

二人の少女の内、一人が手にしていたのは緑色の鍵だった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。