「わすれちゃったの? こう言うの。
"あわれで可愛いトミーサム、いろいろここまでご苦労さま、でも、ぼうけんはおしまいよ"
"だってもうじき夢の中。夜のとばりは落ちきった。アナタの首も、ポトンと落ちる"
"さあ―― 嘘みたいに殺してあげる。ページを閉じて、さよならね!"」
そう少女が楽しそうな声音で相手に語りかける。すると1迅の風が少女の三編みを揺らすそれと同時にその少女と相対していた相手の首が宙を舞った。
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「死体の状況はどうだ⁉」
「首ですがまるで鋭い刃物で一息に切り落とされたようです」
この個性社会、超常社会と言われる現代においてもこの連続殺人事件は異様だった。まず毎回殺され方が違う事にある。ある時は凍らされ、またあるときは全身を焼かれ今回は首を落とされる。そして手掛かりが一切無いことも事件の解明を非常に難しいモノにしている...いや手掛かりの様なものはある。それは不思議の国のアリスをモチーフにした本の栞と童話をモチーフとした被害者の様子を表すような手紙である。それゆえに警察やヒーローからは『狂ったアリス事件』と呼ばれている。この事件の被害者は既に十を越えており一般的な市民は恐怖に震えている...かと言われればそうでも無い。何故なら狙われているのは凶悪な事件を起こした
「屋内戦闘ともあって、君が来てくれてよかったよイレイザーヘッド」
「ああ、
「しかし、凶悪
「『アリス』か確かに奴の出現条件に当てはまる」
普通は敵の本拠地でこんなに話すことは非常識だと思うが、そこはプロのヒーローである彼らは例外である。今回の事件の主犯は確かに様々なヒーローから逃げおおせている。だがこの二人にかかれば余裕の仕事である。今回の主犯の個性は透明化であり、戦闘になるとそれを駆使して逃げているのだが本人の直接の戦闘能力は低いと、多数の交戦したヒーローが証言した。
「と、ここか?だがおかしいな人の雰囲気が一切ない」
「確かにおかしい...⁉この臭いは‼」
そう、主犯が居るとされる部屋のドア前に立った二人が感じたのは据えた鉄のにおい...血の臭いである。
「クソッ、遅かったか‼」
そう言ってシンリンカムイがドアを開ける。そこには地面に突き刺さる西洋剣と頭を落とされた主犯の姿だった。
「ちっまた『アリス』か。今回は何だ」
そう呟くイレイザーヘッドの足下には1通の手紙が落ちていた。中にかかれていたのは簡単な1文だけ
「悪い悪いジャバウォックはヴォーパルの剣の前に首を落とされて死んじゃうの。くるくるくるくる回る首、宙を回って落ちちゃった‼」
この手紙を見たとき、何の気紛れかイレイザーヘッドは個性を発動した目で周りを見渡す。すると主犯が使っていた机の上から少女の様な声が上がった
「キャッ‼表紙がピリピリするのだわ‼本は大切にしないといけないのだわ‼あなたは悪いお友だちよ‼」
それと同時に机の上にあったと思われる本がいきなり浮かび上がった
「なっ‼何だ⁉」
と動揺しながらもシンリンカムイは直ぐに戦闘体制に入る
「お前...何者だ?」
「あらあら?お名前は人に聞く前にまずは自分から名乗るものだわ‼意地悪な読者さん」
「ちっ、俺はイレイザーヘッドだ」
「私は『アリス』よろしくね。読者さん」
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