誰が為の物語   作:コーヒー中毒社会

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なんとか仕上げましたよ‼


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「なんだお前?何で本の姿になってやがる」

 

イレイザーヘッドもとい相澤消太は余裕そうに話しかけるが内心はかなり警戒していた。彼の個性は個性を消す個性。この個性は異形型と言われる個性には効かないが、彼には『アリス』が異形型の個性ではないと踏んでいたため本の姿のままである『アリス』に危機感を感じていた

 

「当たり前なのだわ、だって本が本の姿をするのは当たり前よ?だってそうしないと読者が見つからないのですもの」

 

そして彼の予想は斜め上に外れることになった。彼は何らかの手段で自分の個性を無効化しているのかと思っていたが彼女が言うには自分は本だと言う、もしそれを真実だと仮定すると本に個性が宿ると言うイレイザーヘッドが教師を勤める学校の校長以上にレアな存在になるだろう。その存在はこの社会を揺るがすほどに大きな存在になるだろう。彼はそれによる影響を恐れたが故に彼は彼女『アリス』を独断で保護することにした

 

「なぁ、お前...アリスだったか?」

 

「ええ、そうよ?新しい読者さんそれがどうかしたかしら?」

 

「俺は学校で教師をやってんだ」

 

「まぁ‼貴方先生だったの?でもそれがどうかしたの?」

 

「単刀直入に言おうお前学校に興味はないか?」

 

「まぁ‼本当に⁉学校なんて初めてなの‼嬉しいわ‼嬉しいわ‼」

 

そう言いながら『アリス』と名乗る本は空中でクルクルと回っている。

 

「まず、学校に行く前提条件だが人型にはなれるよな?」

 

「ええ、もちろんなれるわよ?人型にでしょ?」

 

そう言うと、『アリス』の体を光が包む。すると光の中から黒いゴスロリ?の様な服ををつけて、銀髪を黒いリボンで纏めてお下げにした女の子が現れた。

 

「これでいいかしら?先生?」

 

「ああ、バッチリだ」

 

「イレイザーヘッド、お前マジで学校に行かせる気か?」

 

「ああ、そうだ」

 

「理由は?」

 

「まず、『アリス』には論理感が欠如していると思う。だからそれを補うための学校でもあるし、何よりも俺が個性を発動させてコイツを見たのに本の姿のままだっただろ?そう考えると、コイツの本来の姿が本って事だ。これが社会に知れたらどうなると思う?かなりデカイ混乱を招くし確実に個性の実験材料にされる。それを起こさないために俺はコイツを雄英にいれようと思う」

 

「確かに一理あるなイレイザーヘッド、俺も一緒に根津校長に掛け合おう」

 

「お話は終わったの?読者さん達?」

 

「ああ、『アリス』まず学校に入りたいなら俺と一緒に雄英高校に行くぞ」

 

翌日イレイザーヘッドもとい相澤消太はアリスとシンリンカムイを連れて雄英高校の校長室に来ていた。

 

「やぁ、相澤君それにシンリンカムイ‼君が‼しかも他のヒーローまで連れて私に話ってどうしたんだい‼」

 

「根津校長、無理を承知で話すがここに入学させたい生徒が居る」

 

「ふむ、本当にいきなり難しい話を持ってくるね?どんな子なんだい?」

 

「まず、社会に出すと不味いです...かなり」

 

「ふむ、君にそこまで言わせるとは末恐ろしいね‼だけどどう言う意味で不味いんだい⁉」

 

「根津校長は最近起こっている連続(ヴィラン)殺人事件についてご存知ですか?」

 

「勿論さ‼そしてここでその事件の話を持ってくるってことはその事件の関係者かい⁉」

 

「関係者と言うか、犯人です」

 

「じゃあ、君は連続殺人犯をこの学校に入れたいと言うことかい⁉」

 

「確かにそうなりますが、犯人を警察に渡した方がより厄介なことになります」

 

「ふむふむ、警察に出したら駄目でここに入学させたいとなると犯人は子供だったのかい?」

 

「いいえ、根津校長...犯人は本でした。」

 

「本?」

 

「ええ、本です。本に個性と人格が宿ったものが今回の連続殺人事件の犯人でした。」

 

「それは、本当かい?相澤君それにシンリンカムイ」

 

「「ええ本当です」」

 

「と言うことは相澤君が小脇に抱えているその本が今回君が入学させたいと言った生徒かい?」

 

「おいアリス、自己紹介しろ」

 

「ええ、わかったわでもレディに対してその言い方は失礼じゃないかしら?」

 

と言いながら彼の抱えていた本が宙に浮いて、どこからか可愛らしい少女の様な声が響いてきた

 

「私はアリスよ、よろしくね‼可愛い可愛い‼元気な眠りネズミさん‼」

 

「驚いた、まさか本当に本が喋り自我があるとは、ではアリス君ちょっと質問があるのだがいいかね?」

 

「ええ、勿論よ‼さぁお話ししましょ?ネズミさん‼」

 

「じゃあ、まず一個めの質問だ。君に学校に行く意思はあるかい?」

 

「勿論だわ‼だって学校なんて私初めてだもの‼とってもワクワクしちゃうわ‼」

 

「次の質問だ(ヴィラン)とは言え、何故人を殺したんだい?」

 

「だって、悪者は退治されるべきよ?どんな童話でもそう‼悪役はちゃんとやっつけなくちゃ‼」

 

「ふむふむ、大体分かったよ。相澤君‼アリス君の入学を許可しよう‼」

 

「まぁ本当に?嬉しいわ‼嬉しいわ‼これからよろしくお願いね?相澤先生‼それに根津先生‼」

 

こうして、アリスの雄英高校入学が決定したのである。これにてプロローグはおしまい。ここからアリスのお話が動き始めるの‼




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