ソードアート・オンライン 閃光の弟は鬼の剣士 修正中   作:狂骨

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明かされる真実そして世界樹の大団円

痛い

 

 

ゲームなのになんでこんなに痛いんだろう。

相手の槍が昔の事のように心臓ではなく心に突き刺さってきた。

辺りは真っ暗になってもう何も分からなくなった。

 

 

あれ?だんだん視界が…

 

目を覚ませば目の前にはキリトとリーファがいた。

「ここは?」

「グランドクエストの入り口だよ。すまんな…俺がヘマしちまった…」

「…(あぁ。確かコイツを庇って俺が死んだんだっけ?いや…そんなことはどうでもいい)」

 

「もう一度行くぞ…」

「……大丈夫なのか?」

「あぁ。さっきのような事がない限りもう大丈夫だ」

「分かった。それじゃ行くか」

ムゲンは立ち上がると再びキリトとグランドクエストへと挑戦するため扉に近づいた。

 

「……なんのつもりですか?」

二人の手をリーファが掴んだ。その目には涙が溢れていた。

「二人とも…もう無茶はやめてよ…ムゲンもそうだしキリト君も…他の方法を探そうよ。世界樹にいる人だったらサーバー側に問い合わせれば何とかなるよ!何でこんな無茶するの!?」

「……リーファ…確かにその方法もあるが…それは無理だ…」

キリトはリーファの提案を断ち切る。

「何で!」

「そのサーバーを管理してる奴が俺の姉を苦しめてるクソ野郎なんだよッ!!!」

その時 初めてムゲンは敬語ではなく、怒りの口調でリーファへ叫んだ。

 

「え…どういうこと…?」

「このゲームのサーバーは俺の姉を苦しめてる奴が管理している…だから姉の命はアイツに握られてるんだよ…それを直接話して返してもらえると思うか?返さねぇから直接行こうとしてるんだよ!」

「やめろムゲン。少し落ち着け」

キリトは歯を食いしばり叫ぶムゲンをなだめるとリーファに顔を向けた。

「リーファ、俺たちを心配してくれるのは嬉しい。けど…俺たちは何があっても行かなきゃならないんだ。俺の恋人でもありムゲンの姉でもある……『明日奈』のところへ」

 

 

「え…?今なんて…」

「ん?『明日奈』俺の恋人でありムゲンの姉だ」

その名を聞いた瞬間 リーファはゆっくりと二人から離れた。

 

「嘘……だってあの人は病室で寝たきり……まさか………『お兄ちゃん』と『作斗』さん…?」

その呼び方で呼ばれたキリトは目を見開く。

「お前…『スグ』か…!?」

 

するとリーファはキリトの胸倉を掴み壁に押し付けるとグラグラ揺らした。

 

「どういうこと!?ねぇ!明日奈さんが世界樹にいるってどういう事なの!?ねぇ!教えてよ!」

「わ…わわ分かった!分かったからスグ落ち着いて…」

キリトは妹である直葉の気迫に押されつつもここに来た経緯 そして何故 明日奈がここへ囚われているのかを話した。

すると直葉ことリーファは落ち着くと涙を拭いた。

「そうなんだ……でもねお兄ちゃん…私…お兄ちゃんと血は繋がってないけど…ちゃんとした妹なんだから…少しは頼ってよ…」

「あぁ。今まで一人ぼっちにさせてごめんな」

キリトは涙ぐむリーファの頭を撫でた。

 

「兄妹話は済んだか?」

「あぁ。待たせたな」

「なら行くぞ」

「了解。スグ 、最初のワガママだ。俺たちを援護してくれ」

「うん!……てちょっと待って!いくら私一人でも回復魔法は限度があるよ!」

リーファの言う通りだ。普通リーファの回復魔法は一回の詠唱につき一人までしか回復できない。それが二人となると流石に無理がある。

「俺は別にいい。全部 キリトにやれ」

「でも…作斗さん一人だけじゃ…」

すると

「リーファちゃ〜ん!」

街から聞いたことのあるような声がした。3人がそこへ目をやると領地を去る際に別れたレコンがこちらへ走ってきた。

「レコン!?アンタ サラマンダー達に捕まってたんじゃ…!?」

「へへん!隙を見て全員毒殺してやりました♪それよりも今はどういう状況…?」

レコンは今の状況が飲み込めずリーファに聞く。

聞かれたリーファはこれまでの経緯 かつ世界樹へ攻略しようとしていることを伝えた。

 

「なるほど。だったら先に行ってて。すぐ準備してくるから!」

そう言いレコンは走り去っていった。

「ちょっとレコン!ていうか足早!?」

レコンが去った後 また3人だけとなった。

 

「おい。早くしろ。待ってる時間はない」

「そうだな。アイツもあの調子だとすぐに来る。ユイ、いるか?」

「はい。どうしました?」

キリトはユイを呼び出すと先程戦ったガーディアンについて聞く。

「あのガーディアン達について何か分かったか?」

「はい。ステータス的には一般のモンスターとは然程変わりません…ですが出現数が多すぎます。あれでは単体もしくは大人数の団体でも攻略は不可能でしょう…」

「そうか…まぁ一人で上まで行った奴が横にいるけどな…」

「?」

そう言いキリトはジト目で横にいるムゲンを見た。

「おじさんはともかく!パパのスキル熟練度なら瞬間的な突破は可能です!」

「成る程。よし、行くか」

「うん!」「あぁ」

そして3人は世界樹の門を開き中へと進んでいった。

 

ーーーーーーー

 

2人は再び来た。明日奈の目の前に立ち塞がる巨大な壁の前に。

 

「スグにムゲン、危なくなったら全速力で撤退してくれ。無闇なゲームオーバーは避けたいからな」

「その言葉そっくりそのまま返すぞ。まずお前はお前で自分の事を第一に考えろ」

「そうでした…」

「あははは…」

ムゲンに先程の失敗を指摘されキリトは納得してしまう。その様子をリーファは苦笑しながら見るも魔法の詠唱の準備を始めていた。

「本当にいいんだよね…作斗さん…」

「あぁ。回復は全部キリトに回せ」

この状況下なので作斗はいつもの丁寧口調をやめていた。それは己が目の前の敵に集中するため本来の自分を出さなければいけないからだ。

しばらくして、3人の目の前に無数のガーディアン達が鏡から現れた。

 

「行くぞ作斗!」

「あぁ…!!」

 

そして2人は一気に飛び上がりガーディアンの群れへと向かった。

 

2人の行く手を阻もうと数十体のガーディアンが前に出て立ち塞がった。

「はぁぁ!!」

キリトは大剣を横に振り回し数体のガーディアンを真っ二つにしそこから更に大剣を振り上げ3体のガーディアンを串刺しにした。

「っ…やっぱりキリがない…」

およそ10体のガーディアンを斬り伏せたキリトの目の前にはまだ数多くのガーディアン達が残っていた。

 

一方で、ムゲンは目を血走らせながら自分目掛けてやってくるガーディアン達を次々に斬り伏せていた。

「雑魚どもが…邪魔をするな…!」

ムゲンは首に筋を隆起させると空気を吸い込み肺に大量に溜め込み呼吸を止めた。

そして腕の筋肉を隆起させるとそこから数十体のガーディアンの群れに目掛けて飛び立ち刀を四方八方に振り回した。

よって一瞬のうちに数十体のガーディアンを片付け終えた。そしてムゲンはすぐさま上へと向かっていき自分に向かってくるガーディアンも同じように次々と斬り伏せた。

 

ーーーーー

 

「す…すごい…一瞬であんなに…」

一方で、下で回復役に徹していたリーファはムゲンの立ち回りに圧倒されていた。

 

「あれが作斗さんの実力…試合じゃ見たこともない…」

リーファはムゲンを仮想と現実の姿とで照らし合わせた。

「あれでもまだ本気じゃなかったんだ…」

その時 数十体のガーディアンがリーファ目掛けて飛んできた。

「嘘!?」

リーファは魔法の詠唱をやめすぐさま剣を抜く。

 

「ていっ!」

リーファは剣を振るい数体を片付けるも残りのガーディアンに周りを囲まれてしまった。

「く…」

あたりがガーディアンに埋め尽くされ普通の人ならば戦意を喪失するがリーファはなんとか切り抜けるため次々に向かってくるガーディアンを倒した。

だが、

 

「がはぁ!」

多勢に無勢。一体を斬り捨てた瞬間に背後を数体のガーディアンに狙われて槍を刺されてしまった。

「うぅ…」

リーファは体制を崩すも何とかその数体を撃破した。だが 動きが鈍くなり目の前から剣を振り下ろすガーディアンの姿を捉えることが出来なかった。

「(ごめんね…お兄ちゃん…作斗さん…私…もうだめみたい…)」

リーファは心の中で自分の終わりを悟り目を閉じた。

その時

 

「ヴァァァァァ!!!!!」

「!」

突然 上から響いた雄叫びにリーファは意識を覚醒させ目を開いた。そこには自信を囲んでいたガーディアンを全て斬り伏せているムゲンの姿があった。

「作斗さん!」

リーファは涙を溜めて名前を叫んだ。それに対しムゲンは耳を貸すことなく再び上へと飛び上がっていった。

「私なんかのために…ここまで降りてきてくれたんだ…」

リーファは上を見上げまだ多いガーディアンの群れ達を相手にしているムゲンを見た。

「ありがとう…作斗さん…私も頑張るよッ!!」

リーファは涙を拭うと魔法の詠唱を始め消費しきっていたキリトの体力を回復させ、また詠唱し今度はムゲンの体力を回復させた。

すると、

「どうやら、間に合ったようだな?」

「いや〜装備を整えるのに時間かかっちゃったな〜」

背後から聞いたことのある声がしてリーファは振り向いた。そこには、

「サクヤ……アリシャ…それに皆!」

龍にまたがっているケットシーの軍団を率いているアリシャそして シルフの軍を率いているサクヤがいた。

「僕もいるよ〜!!」

そしてシルフ軍の間からレコンが姿を現した。

「レコン!皆どうしてここに…?」

「レコンから聞かせてもらったぞ。だったら私達も協力しようじゃないか」

「会談の時は助けてもらったからね!その恩返しだよ!」

「みんな……ありがとう…!!」

リーファは再び涙を流した。

「さて、これだけいれば難易度も流石に下がるだろう。反撃の狼煙をあげようじゃないか!」

『おぉぉぉぉ!!!!!』

サクヤの鼓舞と共にシルフ隊は雄叫びをあげた。

「ケットシードラグーン隊 全員ブレス用意ッ!」

「シルフ隊エクストラアタック用意!」

アリシャとサクヤの合図とともにドラグーンが口内にシルフは剣にエネルギーを溜めた。

 

「撃てぇぇぇぇぇ!!!!!!」

「放てぇぇぇぇぇ!!!!!!」

2人の合図と同時にドラグーン達は溜めたエネルギーを一気に解き放ち目の前にいる数百体のガーディアンを次々に撃破していきシルフも剣からエネルギーを放出し、同じようにガーディアン達を撃破していった。

 

ーーーーーーー

「すごいな…これは頼もしい援軍だ!」

上で戦っていたキリトとムゲンは参上したサクヤ達に驚いていた。

「これなら行けるかもな!」

「あぁ」

2人は一気に飛び上がりまたガーディアンへと向かっていった。

ーーーーーーー

一方で、一斉攻撃を終えたシルフ隊を率いるサクヤは扇子を広げ天へ掲げた。

「さて、そろそろ本格的に攻めようか…全員突撃ッ!!」

『おぉぉぉぉぉ!!!!!』

サクヤの扇子を用いた合図によりシルフ隊そしてケットシー軍団はガーディアンの群れに向かった。

それに対抗するためガーディアンの群れも一斉にこちらへと向かってきた。

 

「ここは私達に任せろ。お前は急いで上にいけ!」

「分かった!」

サクヤの言葉にリーファは頷き ぶつかり合う軍勢の中を切り抜け上にいるキリト達の元へと飛んだ。それに続くように残りの軍勢もガーディアンへ向かっていった。

「じゃあ僕も…」

「君はここにいたまえ。私の手助けを頼むよ」

「はい…」

サクヤはリーファを追いかけようとしたレコンの襟を掴むと笑顔で頼みレコンは渋々了承した。

 

ーーーーーーー

 

リーファはキリト達の元へ着くとキリトの後ろへ回る。

 

「スグ!?」

「後ろは任せて!」

キリトは一瞬苦い顔をするもすぐに笑顔となり「頼むぜ!」と叫んだ。

新たに絆を取り戻した兄妹は次々と敵を斬り伏せていった。そしてムゲンも次々と敵を斬り捨てそれに続くようにシルフ&ケットシーの軍団もガーディアンへと向かっていった。

 

その時

ガーディアン達の群れに穴が空き そこから上へと繋がる道ができた。

 

「行ける!作斗!」

「…!」

キリトの合図にムゲンは頷くと2人はそこへ向かって飛んだ。

 

「お兄ちゃん!これ使って!」

リーファは自分の剣をキリトに向かって投げた。

 

「ありがとよ!!」

キリトは剣を受け取ると己の剣と重ね合わせ一つの巨大な剣を作り上げた。

 

「行くぞッ!作斗!しっかりついてこいよ!」

「はいよッ!」

ムゲンはキリトの後ろにつく。

キリトは剣を天に掲げそのままガーディアンの群れへと飛んだ。

剣の切先から生み出された青い衝撃波が次々と向かってくるガーディアンの群れを消滅させていった。

 

「うぉおおおおおおおお!!!!!!!」

明日奈に会いたい。その思念を込めた突撃は途絶えることなく次々とガーディアンの海を突き進んだ。

 

「お兄ちゃん…いって……いっけぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!」

 

「うぉおおおおおお!!!!!」

後ろから聞こえたリーファの声に応えるかのようにキリトはさらに雄叫びをあげ速度を上げた。

 

 

そして

 

 

 

光が再び差し込み 遂にガーディアン達の壁を乗り越え扉の前へと到達した。

 

 

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