ソードアート・オンライン 閃光の弟は鬼の剣士 修正中 作:狂骨
次の日 俺は退院となった。
医者からはもう異常はないので退院して結構だと言われた。退院すると直葉に会えなくなると思い俺は最初は嫌だと思った。だが、前の騒ぎを起こしたとなると病院側も早く出て行って欲しいと思っているから了承した。
因みに明日奈も同じく退院だ。明日奈と和人は特別に設置された高校に入学するそうだ。直葉はさいたま市にある女子校に通っているらしい。
「…」
もう会えなくなるのか。アイツに…
脳内に直葉が浮かんだ。二度とという訳ではないが、定期的には会えなくなる。そう思うと少し寂しさが出てきた。
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しばらく作斗はいつものような調子が出ず、暗い雰囲気を纏いながら高校へ通い始めた。
周りの新しく仲間となるクラスメイト達はいつも空を見ている作斗を不思議そうな目で見ていた。
そんな日が5日くらい続いて、ある日の金曜日、学校が終わり、作斗は暇を持て余そうと図書館へ行こうとした。すると、
〜♪
「?」
いきなり携帯の着信音が鳴り、見ると明日奈から『この後 暇?もし暇なら家の近くの駅に来て』と書かれていた。
「は?」
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明日奈に誘われた作斗は髪を結びながら言われた場所へと来た。すると、遠くから明日奈と和人が歩いてくるのが見えた。
「なんだ…デート帰りか。……ん!?」
よく見ると2人だけではない。後ろにもう1人いた。それは自分が少しの想いを持っている相手である直葉だ。
「お待たせ。さぁ!行こう!」
「…どこに?」
「どこにってバーだよ『エギル』さんが経営してる」
「あそこか…ってなんでだよ?」
いきなりすぎる明日奈の話に作斗はついていけなくなり質問ばかりする。
「まぁ取り敢えずついてきてくれ」
そう言われた作斗は和人達の後をついていった。
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今の状況はとても気まずい。4人は少し狭い通路を歩いていた。目の前の明日奈と和人が歩いており、後ろは作斗とその隣を直葉が歩いていた。
「…」
作斗はとても緊張しており、心臓がバクバクと激しく鼓動していた。会えたのは嬉しいが、何を話したらいいのか分からずただ黙っていた。
「…」
対して隣を歩いている直葉も同じだ。作斗が顔を向けると頬を紅く染めながらそっぽを向いてしまう。
因みになぜ直葉がこうなったのかというと数時間前
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学校が終わり、明日奈と共に直葉を待ち、直葉が来ると突然和人は切り出したのだ。
「お前…作斗が好きだろ?」
「///!?」
図星のようだ。直葉の頬は瞬時に真っ赤に染まった。和人は義妹の反応にニヤニヤ明日奈は苦笑していた。
「う…うん…」
直葉はモジモジとしながら認める。
「何度も助けてもらったし…それに……」
「「それに?」」
「……放っておけないような気がして…」
モジモジとしながらも素直に理由まで喋った直葉に和人と明日奈は完全にベタ惚れだと言うことを悟る。
「けど…作斗さんはどう思ってるのかなぁ…多分 鬱陶しいと思われてるかも…」
直葉は俯くも、明日奈は、直葉がいなくなった後の作斗の反応を思い出し話した。
「別にそんな事ないよ?直葉さんがいなくなった後 作斗が『アイツの事を思うたび…鼓動が強くなる…』って言ってたから♪」
「おい、さりげなくモノマネするなよ」
さりげなく声真似までしながら作斗が直葉にも気がある事を話すと直葉は明日奈へ詰め寄った。
「ほんとですか!?」
「う…うん…ほんと…(凄い…本当に好きなんだ…)」
直葉の反応に若干引きながらも真実を伝えた。すると、直葉はパァッと顔を明るくさせた。
「それでだ、今からエギルのバーに行くんだが、スグはもちろん作斗も誘おうと思ってるんだ」
「ふぇ!?」
「てな訳で、早速 作斗がいるところまでいくか」
「お〜!」
「ちょっと!?まだ心の準備が!?」
作斗に会う準備が整っていないにも関わらず両サイドから脇に手を通され連行されていき
今に至る。
「……」
「……」
二人共無言が続く中、とうとう直葉か切り出した。
「作斗さん…」
「は…はい」
直葉はそっと手を差し出した。
「手…繋ぎませんか…?」
「!?」
作斗は戸惑うが、ゆっくりと手を差し出し繋いだ。何とも胸糞悪い光景だろう。彼女いない歴=年齢の作者にとってこの空気を見ていると今すぐにでもぶち壊してやりたいくらい腹が立つ。
「お〜い。着いたぞ〜」
『!?』
和人の声と共に二人の意識は現実に戻った。気づけばバーが目の前にあった。結果的に言えば二人が手を繋ぎだしたのは店の前だった事になる。周りから見れば何ともシュールな(笑)
和人は扉に手を掛けると扉を開けた。
カランカラン
ドアに設置してある来客を知らせる鐘が暗い店内に鳴り響いた。
すると
パァーンッ!
パン!パーンっ!
部屋が明るくなると同時に目の前からクラッカーが鳴り響いた。そこにはかつてSAOで和人や明日奈達と共に戦った仲間達がいた。
「キリト!」
『SAOクリアおめでとうッ!!!』
「え!?」
突然のお祝いの言葉と共に壁に大きく『congratulations!』と描かれた垂れ幕が降ろされた。突然のサプライズに和人は困惑するも髪を左右にピンで止めた少女が飲み物の入ったグラスを掲げ音頭をとる。
「では!かんぱ〜いッ!」
『かんぱ〜い!』
その少女の音頭と共に皆はグラスを掲げた。優雅なカフェは一瞬にして賑やかな酒場となった。
「ええと…これは?」
「ふふん♪主役は最後に登場するもんでしょ?だからアンタには少し遅い時間を伝えたのよ!」
フンと鼻を伸ばしながら胸を張る少女。この少女の名は『篠崎 里香』ゲーム名は『リズベット』ゲーム内で鍛冶屋を営んでいた少女プレイヤーだ。彼女もまた『SAO生還者』の一人である。
「さぁて私も飲むぞ〜!」
「やれやれ…」
そう言い彼女は持っていたグラスの飲料を口に運んだ。その雰囲気の中 和人はカウンターへと向かった。
一方で作斗と直葉は周りの雰囲気に乗れず 隅でひっそりと飲んでいた。
すると
「やぁやぁ!君達がキリト君の妹とアスナの弟ね〜?こっちに来な!是非 話したいと思ってたところなの!」
「え!?ちょ!?」
「!?」
気分がハイテンションになっている里香に連れられ直葉はもちろん 男である作斗も女子グループに混ざる事となった。
「ふむふむ…見る限り 明日奈とそっくりね…男としての要素が感じられないわ」
そう言い里香は作斗の身体を舐め回すようにジロジロと見る。
「聞いたわよ?何でもメチャクチャ筋肉がすごいらしいじゃない」
「えぇ…まぁ…それ程では…」
「ちょっと見せてよ」
里香に言われ仕方がなく作斗は制服のブレザーを脱ぐとシャツを捲り上げ腕に力を込めた。すると、細い腕から血管が湧き出し、力強いコブが現れた。
「うほぉ!?凄い!」
「凄いですぅ…!」
その筋肉は里香と隣にいる『シリカ』こと『綾野 珪子』も驚いていた。すると 和人と飲んでいた男性陣の中でサラリーマンの男性が話しかけてきた。
「ちょいとお嬢さん方〜、この美少年 借りるぜ〜」
そう言うとその男性は作斗をカウンターへと引っ張っていく。
「よっと。連れてきたぜ」
「サンキュー。クライン」
作斗は和人の隣に座らせられた。すると、目の前にコーヒーが出される。
「今日はサービスだ。好きなだけ飲んでってくれ」
「えぇ…?」
突然のサービスに作斗は動揺する。すると、その隣から和人が訪ねてきた。
「そうだ、お前に聞きたい事がある。あの時 の事、覚えてるか?」
「あの時…?」
作斗は首を傾げる。和人が聞きたい あの時とは、作斗が突然 変貌した時だ。
「お前が須郷から爆裂魔法を受けた直後、六つ目のバケモノに変身したんだ。覚えてないか?」
「……」
コーヒーを口にしながら思い出してみる。あの時、自分は不思議な感覚を味わっていたのだ。現実にはないような。
「あの時…変な感じだったな。周りが一瞬白く見えたと思いきやいきなり鮮明になって、んで、アイツの動きが多少見やすくなった。それに手元も狂うかのように滑らかに動けた」
「ステータスMAXの動きを追えるとか どんな動体視力してんだよ…。要するにバグが起きたと言う訳か…まぁ、無理に茅場のプログラムを弄ったから何処かで誤作動でも起こしたんだろう」
「私の身にそんな事が起きていたんですか。知らなかったですね…」
エギルの推測に作斗は納得するとコーヒーを口にする。すると、隣にいる和人が聞いてきた。
「なぁ作斗。お前はこの後どうするんだ?ALOは」
「……」
その言葉に作斗は一瞬黙り込むもすぐに答えを出した。
「少しだけだが、やる。姉を助けるために初めてやったが、意外と面白かったからな」
それを聞いた和人は笑みを浮かべた。
「そうか!そりゃあよかった。一度 お前とガチで対戦したいと思っててさ!」
「ほぅ……今でもいいが?タイマンで」
「それは遠慮しとく…」
それから作斗は和人から入院していた間の出来事を聞かされた。
犯人である須郷は見事に逮捕。取り調べでは茅場晶彦へ罪を全て被せようとしたが、部下の1人が重要参考人として招かれ、全てを自白した。だが、それでも諦めようとはしなず、自分に暴行を働いた作斗までも道連れにしようとしたが、幸にも防犯カメラの死角となっていた為、その証拠はなく、信じてはもらえなかったらしい。
また、今回の事件を機にRCTは解散。作斗の父の会社は大きな打撃を受けた様だ。
「っ…親父には悪い事をしちまったな…」
「いや、あの親父さんの事だ。息子や娘を手に掛けた奴なんて養子にしたくないだろうよ」
そう言い和人もコーヒーを口にする。
「お〜い男子〜!!そんな場所に固まってんじゃないわよ〜!!」
それから、賑やかなパーティーは続いた。腕相撲でエギルが作斗に負けたり、明日奈が幼い頃の作斗の事を話しそれに対し作斗が赤面したり、女装カラオケで作斗が無双したりと、
完全に作斗を弄ぶのが主流となっていた。
いろんな意味で。
そんな賑やかなパーティーが終わると皆はそれぞれ解散していった。だが、このパーティーで、直葉と作斗がくっつく事は無かった。2人とも両想いなのにどうした物か、と和人と明日奈は悩んでいた。
去り際に、何とか連絡先は交換できたようで、 2人共それだけでも良しとしたようだ。