これからどうしようか・・・。
大日本帝國海軍の海軍大臣 米内光政だ。
今、私は連合艦隊の最重要拠点であるトラック島に滞在している、滞在目的は、山本が私宛に送ってきた手紙でミッドウェー海戦の戦果と他に非常に興味深い内容が記されていたのだ。
6月5日、ミッドウェー海域にて、未来の日本艦隊との会合と。
この内容は他には漏れては不味いと山本君の判断だろうか、何重にも封された封筒だった。
お陰で中々書き記された手紙が出てこないので、頭に来て炉に捨てる所だったよ。
彼の手紙に書かれていた日本国国防海軍 聯合旭日艦隊という艦隊は現在、連合艦隊と共にトラック島に居るという、何よりも未来の日本から来たというのが気になるので、トラック島へ来た次第だ。
トラック島はいつ来ても美しい、美しく綺麗な海に、海に浮かぶ鋼鉄の城、我が海軍の大和、国民の象徴である長門に陸奥、戦艦から航空戦艦に大改装された伊勢型、艦橋が独特な扶桑型、そして近代的戦艦の象徴で未だに衰えを知らず、乗組員の乗船希望第一位の金剛型戦艦。
その景色はいつ見ても変わらない、戦争さえなければ、観光に来てみたいものだ。
だが、今回は違った、大和よりも大きく、見慣れぬ兵装を装備する謎の戦艦。
長門型と同じ船体ではあるが、大和型よりも大きく、長門型の様に美しく見える戦艦。
全長は赤城よりも短いが、着艦が容易に出来る広大な甲板を持つ空母。
砲身が前に一門しかない貧相な巡洋艦や駆逐艦。
我が潜水艦よりも大きく黒い潜水艦、この艦隊が山本君の書いていた聯合旭日艦隊か!?
特にあの大和型の様な艦、あの艦は何なんだと、到着してすぐに山本君のもとへ向かい、山本君の知る限りの話を聞かせてもらった。
紀伊型戦闘護衛艦と言うらしい、そして長門型の様な戦艦は二代目長門型という艦名らしい、何故二代目?
紀伊型と言えば、八八艦隊計画にあったあの紀伊じゃないか!?
と思えば違うらしい、あの紀伊型は超大和型戦艦計画で計画された軍艦だそうだ、超大和型戦艦計画?何がなんだが分からんぞ。
昼前に聯合旭日艦隊の司令長官渚長官と対面した、なんとも若い、歳を聞いたら23だそうだ、この若造が艦隊の指揮なぞ勤まるものかと思えばそれは間違いだった、彼の頭はどうなっているんだ?
昼食は紀伊の食堂で食べた、食事の食べ方に驚いた、我々高官はフランス料理であったから、ここでの食事もそうだと思っていたがそれは違った、海鮮丼という海の幸をふんだんに使った丼物の食べ物だった、我々を馬鹿にしているのかと一瞬苛立ちを覚えたが、朝は何も食べていなく、腹が空いていた、何よりも海鮮丼は食べた事が無いので、興味本意で口にした、なんとも美味しい、この高級そうな丼も、彼らの世界では値段がそこそこ手頃で、市民が良く口にする食べ物だそうだ。
そして何よりも、この艦隊は完全な上下関係がなく、食事は同じ、水兵が握り飯を食べれば我々はフランス料理、という差別の様なこの食事情は何としても改善をしなければ士気が下がってしまう、大和魂だけではやっていけないという事だ。
そして他にも所属する人員の少なさに驚いた。
我が海軍の戦艦1隻に1500から3000人が一気一丸となって戦艦を運用するにも関わらず、紀伊型・二代目長門型は1隻250人程しか人員がいない、自動化が進んでいる為、必要が無いそうだ。
4隻で1000弱・・・。
潜水艦1隻だと25だ、少なすぎる、これで艦が動くのが不思議なのだ。
こんな艦隊が作れたらどれだけ人件費の削減が出来ただろうか・・・。
人員もそうだが何よりも、本当に何よりもだ、紀伊型・二代目長門型の公開出来る限りの情報を聞く事が出来た。
紀伊型戦艦は主砲56サンチ砲で射程70キロを誇る艦載砲、我が46サンチ砲搭載の大和では太刀打ち出来ない、大和型の重要区画部分の装甲も一発でぶち抜けると言う、速力も勝てない、あんな大きさをしているにも関わらず33ノット(最速は伏せて)は超えるだそうだ。
そして何より、大和型の欠点も知りたく無かったが教えられてしまった、大和型の副砲は重巡の主砲を流用しているのでそれが弱点だそうだ、それと、大和型はスマートである為、艦首の艦首球体部分の装甲はゼロに近いだそうで、他にもある。
二代目長門型を相手取っても勝てない、それは速力だ、巡航速力で32ノットを叩き出す二代目長門型には逃げられる、主砲も大和型と同類だが射程距離が桁違いと装填速度が速い、毎分1~2発が平均だが二代目長門型だと毎分5発だそうだ、信じたくないが相手はこっちが1発撃つのに倍を超えて反撃してくるのだ、装甲もほぼ同じと聞いたが大和型の主砲弾では距離1万(10㎞)でも装甲を貫く事すら出来ないのだ。
ならば巡洋艦ならどうだ?
・・・無理だ、電探で敵を見つけ出し、電探で距離を把握しつつ、敵が届かない所から一方的に攻撃を行う、もし敵が撃ってきたら近接防衛システムというものが作動して、敵の撃つ砲弾を絶対に撃ち落とすらしい。
空中で砲弾を撃ち落とすなぞこの時代あり得ない事だ、映像を見せてもらったが、出来るという言葉を発するのは納得出来た。
機動性を高める為に、装甲は紙程らしい、が、これは海上自衛隊という艦隊の艦艇らしい、が、この巡洋艦1隻の戦力は大和型を超えると考えられる。
現状の戦力(大和含む)では聯合旭日艦隊に傷1つ付ける事すら叶わん様だ。
偵察機を飛ばさずに艦隊中心の円形方位600キロを、各艦艇に搭載されている電探で敵を見つけ出し攻撃出来るという、海軍伝統の十八番である夜戦でも勝てないという事、各国海軍の潜水艦も最高で深度100が限界にも関わらず、聯合旭日艦隊の潜水艦はその6倍を行く深度600を潜航出来ると共に航空機を撃破出来るという驚異、ドイツUボートでも凄いのにドイツが弱く感じてしまう・・・。
民間の株式会社で深海6500メートルを潜航出来るという「しんかい6500」の探索機があるそうだ、私の心の中で凄いと思わせていたドイツの潜水艦が、只の鉄屑に変えられてしまった様だ。
では航空機はどうだ?
これなら勝てよう・・・・・・駄目だ・・・この艦隊を敵に回せば、連合艦隊全滅は免れないだろう。
航空機のF35Bという多様性のある機体を見せてもらった、何という大きさなんだ!まるで零戦が玩具に見えてしまう!しかもこの性能値は何なんだ・・・!
航続力2500㎞だと!?増槽を装備しても無理があるぞ!おまけになんだあのデタラメな速度は!?
時速2300キロだと・・・!?バカな・・・!
模擬戦で1航戦の熟練登乗員とF35Bの登乗員で行ったが結果は惨敗、零戦がF35Bの後ろを取っても、F35Bは加速して後ろを取った零戦を引き離す、F35Bはお遊びをしている様に感じる・・・F35Bに装備したペイント弾の威力が強すぎるせいか、零戦の主翼に穴が空いていた、乗っていた登乗員の顔が、空けられた穴を見るやいなや、青くなっていた、たかがペイント弾で大穴を空けられたのだ、私も冷や汗が出た。
山本君も顔色が悪い、これが未来の兵器・・・。
連合艦隊幕僚達に聞いてみた、「今の戦力で勝つ自信はあるか?」と、皆口を揃えて「何としても敵に回してはいけません」と言う、黄金仮面の宇垣君、人殺し多聞丸こと山口君も同様に口を揃えて言う。
なんたる事だ、米国とは格が違うという事か。
・・・認めよう、これが未来の戦闘であると・・・、この出来事は永遠に忘れはしないであろう、この力さえあれば、米国を、祖国を守れるやも知れない、いや、必ず守れるだろう、早速帰って、彼らの待遇を何とか準備せねば・・・陸軍の奴らに知られては何かと面倒な事が起きる、急がねば・・・。
今回は米内光政の聯合旭日艦隊を見る視点でした、どっかで、またこの様な視点あるかも・・・。
変な感じ所々ありますがすんません。