最初は短いながらも視点は連合国側からで。
1942年8月1日 サンディエゴ軍港
英国海軍主力艦隊の「東洋艦隊」は太平洋の赤道下を更に南下して日本海軍に発見されない様、最善の注意を払いながらも無事に艦隊は米国に到着した。
東洋艦隊 旗艦 戦艦キング・ジョージ5世
艦隊司令長官チャール・ウィル大将
チャール「無事に米国に到着したな・・・」
副長「全くです、米国領海内に入ってから気が楽になりました・・・」
チャール「明日はホワイトハウスでミニッツ元帥にお会いして作戦を確認しあわなければならないからな」
副長「分かっております」
英国
「チャーチル首相、東洋艦隊が無事に米国に到着したとの事です」
チャーチル「そうか(無事に帰って来る事を祈るが・・・日本を甘く見てるとどうなるか身を持って知る良い機会だ、ウィル大将、君は確かに良い軍人であるが、相手を良く見ずに格下と見るその考えを日本海軍に正されて来い、無事に帰って来れるか疑問だがな)」
トラック島
聯合旭日艦隊 旗艦 戦艦紀伊
大介「長官、東洋艦隊は米国に到着した模様です、どうやら太平洋の赤道下の更に下を南下して米国に向かったと」
裕也「英米艦隊との戦闘か・・・これは少々キツいかもな」
菊地「そろそろアイオワ級出てくるのでは?」
裕也「多分出てくるだろうな、太平洋艦隊旗艦としてかも」
大介「出てきたとしても竣工して最短の沈没艦としてリストに載りますかね?」
裕也「多分記録に出てくるだろうな、しかし撃沈はするな、死なない程度に叩き上げろ、出てくる度にズタズタにしてやれば良いのさ」
菊地「加減がむつかしいのですが・・・」
大介「加減クソも無かろう、撃って命中したら大破は確実だろうな」
裕也「本艦の56サンチ砲は各国海軍の艦艇からすれば脅威だしな、大和級もそうだが」
菊地「そもそも、超大和型戦艦計画と第二次八八艦隊計画の目的って何でしたっけ?」
裕也「中国は物量で来るだろ?韓国は知らんが北朝鮮だと核ミサイルが来る、現状の自衛隊の海上戦力では本土防衛すらままならない、ここで国を守るならば軍を持たねばならない。
そして軍を持とうにも、海自艦艇ではもし戦闘になればワンパン大破だって有り得る、並ば戦艦並みの強固な艦艇を作れば良いという事で、圧倒的火力と不沈艦に相応しい防御力を備える超大和型戦艦計画の紀伊型と、機動性と砲撃戦を重視した戦艦の強靭さを持つ第二次八八艦隊計画の二代目長門型の合計4隻が建造された訳だ」
大介「本土防衛には海上戦力が何よりも必要だから再び大艦巨砲主義の艦艇を使っている訳、ワンパン大破は自国問わずに各国もそうだけど」
裕也「レーガン政権時に、強いアメリカというスローガンを元にアイオワ級戦艦が再就役してるじゃねーか、湾岸戦争とか」
菊地「我々の現状の日本は「喧嘩は売らんが売られた喧嘩は買う」と言う感じですかね?」
「「大体あってる」」
裕也「そして先の建造計画以外にも艦隊強化として三四二艦隊計画もあったしな」
大介「我々がいないのでもう計画は行われているのでは?」
裕也「だろうな、三代目大和型や二代目鳳翔型、イージス艦は「おおよど」型があったな」
大介「只でさえ、紀伊型と二代目長門型で防衛予算圧迫しているのに大丈夫なんですかね?」
裕也「防衛予算は違う、国防海軍は軍事予算に入るんで防衛予算とは別だから大丈夫だ、だけど聯合旭日艦隊に投資された額は「全自衛隊の防衛予算5年分を超える」らしいな」
菊地「自衛隊に対する批判が突然と減った原因ってそれですか?」←海自上がり
裕也「多分そうだと思う」
「長官、山本長官が作戦室にてお待ちになられております」
裕也「分かった、今行く」
8月2日
米合衆国ホワイトハウス
ミニッツ「チャール提督、この度は援軍要請、ありがとうございます」
チャール「頭を上げて下さい、我々は友を守る為に来たのです、共に頑張りましょう」
ルーズベルト「そんな茶番は良いから早く席についてくれ、重要な情報もあるから」
「「失礼しました」」
ルーズベルト「まずは陸軍から頼む」
「はい」
米陸軍元帥ダグラス・マッカーサー
マッカーサー「日本海軍の重要拠点であるトラック島に我が陸軍の少数を極秘偵察に向かわせた、そこにはいつも通りの日本海軍の艦艇が多数いたのを確認した、したんだが・・・」
ミニッツ「?」
マッカーサー「報告には、日本海軍所属では無さそうな巡洋艦クラスの艦艇と、以前より多少は情報を掴んでいたヤマトクラスの艦艇1隻、そのヤマトクラスを超える巨大戦艦4隻を確認した」
ミニッツ「ヤマトクラスを超える戦艦だと?」
マッカーサー「詳細には手元の書類に書かれておりますので割愛します」
ミニッツは手元におかれていた書類を手に掛け、ページをパラパラと捲っていく。
ミニッツ「(これがその写真か・・・巡洋艦がこれか・・・確かに初めて見る艦影だ、たかが一門の主砲とは・・・何とも貧相なものだが所々に見受けられない物が見えるこれは何だ?だがそこまで脅威と見る程でもないか・・・次が戦艦か・・・なんだこの巨艦は!?これがヤマトクラスか!?次もあるのか・・・・・・最初に見た写真とはお話にならない程のデカさじゃないか!?日本海軍はいつの間にこの様な巨艦を建造したのだ!?)」
ルーズベルト「書類に載せられている写真はトラック島で撮られたものだ、その連絡を受けた直後から、その部隊と連絡が取れなくなっている、恐らく全滅か捕虜になっている所だろう」
ミニッツ「ヤマトクラスに似ている巨艦の艦名は「紀伊型」ですか、ナガトクラスに似ている巨艦は「二代目長門型」か」
マッカーサー「なお、二代目長門型の艦名は不明だった為、見た目からしての艦名としました」
※合ってますその名前。
確かにトラック島に米陸軍がいたので、みょうこうの155ミリ砲で威嚇して取っ捕まえた、安心なさい、死者は居ない。
ルーズベルト「そしてその4隻の戦艦は18インチ以上の主砲を搭載していると予想される、特に紀伊型は22インチ(56センチ)はあるのではないかとの事だ」
「22インチですと・・・」
ミニッツ「もし砲撃戦となると不利ですな・・・」
ルーズベルト「無論、この紀伊型も仮に56センチ砲を搭載しているならば、それに耐えられる設計を施されているだろう」
ミニッツ「この艦は是非とも欲しいですな、大艦巨砲主義の連中が欲しがる」
ルーズベルト「そこで、だ、海軍にはこの四隻の拿捕を命じたい」
ミニッツ「!?正気ですか!?」
ルーズベルト「正気だが?」
ミニッツ「近づく前に砲撃でやられます!」
ルーズベルト「やられる前に乗り込めば良いのだ、大丈夫だ」
ーー
大介「そう言えば長官、この問題発生時各通路閉鎖装置って本当の名目は何ですか?」
裕也「あれ?副長には教えなかったか?」
大介「はい、初めて聞きますが」
裕也「表向きは火災や浸水が発生した際、被害が広まらない様にとの事だが、実際は敵に侵入されるのを防ぐ為だ。
例えば甲板からここまで(艦橋)の通路で閉鎖される区画は100を超える、不審者が発見されれば即座に各部閉鎖され、艦橋から各部閉鎖した中を見る事が出来て、そこの酸素供給を停止する事も出来るし、閉じ込められた所を機銃で蜂の巣にしてやる事も出来る、手榴弾や粘着爆弾なんかで穴空く程柔な作りじゃないしな。
尚、隊員達には絶対そういう事が起きない様にICカードを持たせているから問題ない」
裕也「因みに山本さん達には既にICカード渡してるから不審者扱いにはならないって事さね」
ーー
ミニッツ「大統領閣下、日本海軍が強いのは閣下とてご存じの筈です、先のミッドウェー、ハワイにおいて全て連敗しています、閣下は兵隊に死ねと命ぜられているのですか?」
ルーズベルト「何も死ねとは言っていない、出来ればその艦艇を拿捕してくれと頼みたいのだ」
ミニッツ「だから無理だと申し上げているのです!それに海戦を交える程の戦力は我が太平洋艦隊には微塵たりとも有りません!それどころか本土防衛すらままならない戦力ですよ!?」
ルーズベルト「各造船所はどうなっているのかね?」
「率直に申し上げますと、向こう1~2年程は完全量産は不可能です、この遅れはどう頑張っても一番早い方です」
チャール「あの、大統領閣下」
ルーズベルト「すまない、どうしたのかね?」
チャール「実は我が陸軍が列車砲を数両鹵獲したのですが、本土防衛にはそちらを使われてはどうでしょうか?」
ミニッツ「列車砲?・・・・・まさか列車砲ドーラか!?」
チャール「そうです」
ルーズベルト「欲しいは欲しいが輸送方法が・・・な」
チャール「確かにそうですが・・・こちらでドーラを分解して詳細図面をそちらに送るという形はどうでしょうか?」
ルーズベルト「出来ればそちらでお願いしたいな、いや、我が方の技術班をそちらに送ろう、空輸で」
チャール「分かりました」
ミニッツ「さて、本題に入りますかね」
ミニッツ「チャール提督、そちらの戦力はどれ程でしょうか?」
チャール「戦艦キング・ジョージ5世を旗艦とした東洋艦隊は戦艦5、巡洋戦艦3、駆逐艦や潜水艦は本土防衛の為、随伴出来ませんでした、空母は2隻、アークロイヤルとヴィクトリアスが参加します」
ミニッツ「護衛の駆逐艦がいないのはアレですがこれはまた豪華な・・・(この戦力でも勝てないなこりゃ)」
チャール「東洋艦隊がいる限り、日本海軍に負けはしません!断言します」
ミニッツ「何とも頼もしい(あっ、フラグ建てたな、やっぱりコイツ駄目だ、今回の東洋艦隊はハズレだな)」
チャール「私個人の考えでありますが、日本海軍はそんなに強いのですか?話を聞く限りは強いイメージは有りますが」
「ジャップは強いなんてもんじゃない!悪魔だ」
ミニッツ「レッグ君」
レッグ「奴らはいとも容易く戦闘機爆撃機を次々に落としていき、空母をロケットで沈めた、そして奴らは報告書の通り我が方でも開発中のジェット機を戦線導入しているんだ!」
チャール「本当ですか?」
ミニッツ・ルーズベルト「「間違いない」」
ミニッツ「各艦隊からも同様の報告が上がってます」
マッカーサー「その写真は撮る事が出来なかった、中々飛ばなかったものでな」
ミニッツ「しかし日本海軍の空母とは思わせないものだ、この空母は我が方の空母に少なからず似ていますな、所々は角張っているが」
ルーズベルト「ジェット機を出されてはこちらは手も足も出ない戦況に立たされるだろう・・・今回は戦艦編成で挑むしかないだろう」
ミニッツ「だから現状戦力で日本海軍には太刀打ち出来ませんって言ってるでしょうが」
ルーズベルト「アイオワ級戦艦4隻の竣工就役まで後1ヶ月を切っている、アイオワ級戦艦就役竣工を待って9月に戦いを挑もう」
チャール「(1ヶ月も何もせずここで過ごすのか、それまでの間は本土防衛に回る事が出来たのに)」
ミニッツ「・・・分かりました」
その後も会議は進み、アイオワ級戦艦の就役を待ってから日本海軍を叩く事となった。
ーー
裕也「山本さん、お待たせしました」
山本「いや、そんなに待ってはいないよ」
裕也「ご用件は?」
山本「実は巡洋艦の主砲に関してだが、実は・・・
裕也「成る程、我が艦隊所属イージス艦搭載の高性能速射装置を作りたい、ですか・・・これはなんとも難しい・・・」
山本「装置を作るのはそんなに難しいのかね?」
裕也「現状の艦艇に関しては、我が聯合旭日艦隊が創設された際に、艦艇の大型改修工事で今までの装置を取り払って新型を搭載しているので、新型に関しては良く分からないのです・・・設計図自体は本土に置いてきてしまっているので・・・あればなんとかなるかも知れませんが」
山本「うぅむ・・・」
裕也「それに高性能コンピューターが無いと速射砲は意味を成しませんよ、主機関も、機関始動直後から安定した出力を発揮する軽油仕様のガスタービン機関でないとダメです、蒸気タービン機関も有りましたが、それはもう出力が不足の上に燃費が悪いので廃止されてます、その蒸気タービンも今の時代の様な蒸気タービンとは全く違いますからね」
山本「どれぐらい出力があるのかい?」
裕也「蒸気タービンは大体7万馬力で主機関出力は大体15万馬力です、ひゅうが型護衛艦は18万馬力、いずも型となりますと20万馬力です、紀伊型が25万馬力、二代目長門型は紀伊型と同じ機関を搭載しているので馬力は変わりませんし、発電力も大和型の2倍はあるかと」
山本「大和と同様の出力で2倍の電力を発揮するのか・・・」
裕也「逆に大和型の機関出力が小さ過ぎるのですよ、あんな図体しておいて15~6万馬力は非力です、米戦艦アイオワ級でも約5万トン位の排水量を持って機関出力22万辺りですよ」
山本「うぅむ、上に機関の打診もしておくか・・・」
裕也「あっ、そうだ、うちの整備員何人か送りましょうか?もしかすればその主砲に合った対応をしてくれるでしょう」
山本「ありがたい、是非ともお願いしたい」
裕也「分かりました、明日にでもそちらに手配しましょう、因みに巡洋艦は何を手掛けるんです?」
山本「重巡洋艦の高雄と妙高を」
裕也「成る程」
その後、高和や隆正が何からナニまで手掛けて生まれ変わった重巡高雄、重巡妙高は復帰直後から、各戦闘海域において凄まじい戦果を挙げ、連合国海上戦闘部隊を震え上がらせた。(実際は震え上がらせた所じゃないけど)
帝國海軍の大本営もこれには恐怖を覚えた、只の重巡に過ぎなかった高雄や妙高が、聯合旭日艦隊の整備員の手に掛かるだけで日米開戦時同様の戦果を挙げ、敵航空機の大編隊や戦艦部隊、潜水艦部隊などお構い無く、一隻残さず叩き潰す。
そして連合国側から悪魔として恐れられるのだから。
戦艦大和建造に関わった技師の牧野茂と造船の神と言われる平賀譲も断言した「「自分達の努力の結晶である大和でも今の状態では一方的無惨に沈められる」」と。
紀伊型と二代目長門型にも声を挙げた。
牧野「是非とも紀伊型を一目入れたい」
平賀「あの艦こそ私が関わった中で一番衝撃を受けた」
連合国の証言では・・・
「Japの重巡は寸分の狂い無く艦の艦橋部に命中させ、煙突、兵装を次々と破壊していった、有り得ない程の射程距離と射撃速度と砲撃威力に命中精度だった、あんな早く20~6センチ砲が飛んで来て見ろ、恐怖以外に何も芽生えない、戦艦や潜水艦とてあの2隻に太刀打ち出来なかったんだ」
「旧式戦艦とて、35センチ砲搭載の主砲弾があの重巡に命中しても何事も無かったかの様に、日本海軍の高威力の魚雷に威力の高い主砲弾をバカスカと撃ち込んで来るんだ、もう手の打ち様が無かった、戦艦に重巡が一方的に叩き込んで勝つなんて想像無かった、あの出来事は死ぬまで忘れないだろうな」
「あの2隻に攻撃を行った潜水艦は一隻も帰って来ていない、爆雷装備の重巡なんて初めてだぞ、あの2隻に留まらず、Japの重巡が来たら尻尾巻いて撤退を始めるしかなかった。
撤退しても次々に僚艦が沈められていく、次は自分の乗る艦が沈められるのではないかというあの恐怖の下の撤退はもう二度と味わいたくないものだ」
「戦艦より強い重巡ってなんなの?」
「戦艦でさえ日本海軍は各国海軍を押し退けて強いのに巡洋艦までもが強くなったら連合国に勝ち目ゼロ」
この2隻は、帝國海軍の乗組員乗船希望第一位(重巡部門)にも挙がった。
乗艦しているだけで羨まれる始末。
日米の戦闘で、日本の戦果100%のうち20%は2隻によるものとなった。
終戦後、同型艦は次々に退役して行く中、特に高雄と妙高2隻の退役を海軍部は容認せず、近代改装を優先的に受け、その後も日本の海を守っていった。
裕也達とは別世界の日本で、終戦から80年近くたった今でも、高雄と妙高の2隻は平和ながらも国民の感激や声援などの声を受けつつ、天皇が出席する観艦式に参列する。
〆はテキトーでごめんちゃい。