洋上では魚雷を放った米海軍潜水艦「シーフォックス」をヘリ空母「しょうほう」搭載の対潜ヘリがディッピングソナーで追跡しその周囲は爆雷攻撃で滅茶苦茶になっていた。潜水艦は見つからないから驚異なので見つかってしまえば唯の棺桶同然である。そしてヘリ空母「しょうほう」の盾となり魚雷を被弾したイージス巡洋艦「はぐろ」は
イージス巡洋艦「はぐろ」
CIC
「皆、狼狽えるな、先の尖閣紛争の時はこれより遥かにヤバかっただろうそれを思い出せ」
艦長の如月優也准将が重傷の為任務を離れ彼の副長高本翼中佐が指揮を取っていた。そして微力ながら私、宗谷真霜も助力していたが、乗組員の練度がよくわかる一面だった。
「副長、機関室異常なしフィン・スタビライザー損傷ありません」
機関科の乗組員が報告し
「副長、こちら医務室重傷者は旗艦「しょうほう」に移したほうがイイかと思われます、軽傷者の手当に少し時間を下さい」
報告を受け
「了解した、」
高本中佐はテキパキと判断を下す
「被弾した左舷艦首付近の状態はどうだ?火災は収まったか?」
インカムに言い
「今現在、第2・第3応急分隊が消火作業中です」
報告が帰ってくる
「第1と第4応急分隊も引っ張ってけ、弾庫に火を回すな引火したらこの艦ごとぶっ飛ぶぞ」
無線に言っている。そして
「浸水被害の状況は?」
周りの要員に聞き
「ハイ、三重の安全装置により被弾箇所のA-10からA-16までの防水扉が自動で非常閉鎖しました。艦内でのこれ以上の浸水は確認されていません。」
報告を読み上げ
「便利なものだな、三重の安全装置は」
高本中佐が言っている中
「よし、皆、CICに最小人員を残し艦内に報告にある以上の異常がないかをチェックするぞ水圧は少しの亀裂も見逃してはくれんぞ」
高本中佐は言うと私に振り返り
「宗谷一等保安監督官スイマセンがCICに残っていただけますか?」
言われ
「了解よ、私は何をすればいいの指示を高本中佐」
私は言った。その頃・・・・・・・・・・・
アメリカ海軍ディーゼル潜水艦「シーフォックス」
発令所
「左舷爆雷炸裂ッ」
「浸水止まりません」
「魚雷発射管室閉鎖完了」
乗組員達は身を持って日本海軍の対潜能力の高さに恐怖し恐れおののいた。
「艦長、本艦は既に戦闘能力を喪失しました。これ以上はもう無理です。」
「日本海軍は化物か・・・逃げても逃げてもまるで俺達の位置が手玉に分かるように執拗に追ってくる。」
乗組員が入っていると
「艦長、司令部より電文です」
プリントアウトされた紙を艦長に渡し
「・・・・・・・・そ・・・そんな・・・」
艦長のアイアン中佐は言った。文面には
「降伏・投降せよ、尚これはアメリカ合衆国大統領命令である。海軍艦隊総司令部」
記載されており
「・・・・・・・メインタンクブロー・・・浮上だ・・・白旗の準備をしておけ」
ライアン中佐は言い
「艦長・・・・」
副長も言った。浮上し彼らがハッチを開けて始めてわかったが上空には無数の対潜ヘリがおりよく見ると爆雷が満載に装備されていた。
「無念だ・・・・」
ライアン中佐は一言言った。
旗艦ヘリ空母「しょうほう」
「大石総司令、敵潜浮上、白旗を確認との事です」
報告に
「フゥ・・・・ようやくか・・・・後は頼みましたよ・・・総理・・」
艦隊総司令にの大石は一言呟き息を吐いたのだった。
再び戻り
イージス巡洋艦「はぐろ」
「異常個所なし、航行可能です。ただ最大船速は不可能です」
報告に
「艦隊に遅れをとらぬ程度に合わせてやってくれ」
高本中佐は言っていた。そして
「副長、艦長を含めた重傷者は全員「しょうほう」の医務室にヘリで搬送されました。」
報告し
「これで一安心だな・・・全くアメ公のアホが変な気を起こしやがって」
高本中佐は毒ついていた。洋上の問題が片付いた頃
「大鷹総理、貴方には参りました。国籍を問わず全乗組員と船舶を開放する事を約束致します」
相手側、イランの代表が言い
「わかりました」
大鷹総理も頷き
「艦隊には数日待機してもらい3カ国の船舶を護衛しつつ帰国するものとしますが総理」
西郷防衛大臣は言い
「それで結構です。何があるかわかったものではありませんからな」
大鷹総理も満足そうに頷いた。これから数日後、艦隊は各国船舶を護衛しつつホルムズ海峡を後にした。しかし、結局全部解決出来たわけではないのだから残ってしまった疑問もある。でも今はそれどころではないだろうから、これはこれで良しとするしかないだろう。
次回~アメリカ合衆国大統領来日~を予定しています。