主が英雄なら従者はどうなるか?   作:もふもふ犬

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よくバグでデータが吹っ飛ぶ作者のスマホ、何故かピンポイントでこの連載が吹っ飛ぶ。なんでさ?

そんなこんなでやっと書き上げ再再投稿。流石に読者様に殴られても文句はいえない。

『それでも構わぬわぁ!』と某我様金ぴかジャイアンのように懐が海よりも深い方はそのままどうぞ・・・!


プロローグ:ある女神の思惑

夢を見る。不思議と何故か懐かしく感じる夢を。

 

その夢は幼い頃から見続けた夢だ。

 

その夢には必ずある人物が出てくる。それは美しい緑色の髪を持つ精悍な顔立ちをした、銀色の軽鎧を纏う青年だった。その青年はいつも人々に囲まれていて、彼はよくその中心で不敵そうに笑うような人物だった。

 

 

ある時は、様々なお店が立ち並ぶ市場のような場所でいろんな人々に声を掛けられると、片手を上げて声を掛け返していたりしている時もあれば、小さな子供たちと戯れていた時もあった。

 

 

そして今日も何て事のないありふれた日常を過ごし、明日に備える為に布団の中に潜り込んで目を閉じた。

 

そして今日も夢を見る──────

 

 

 

 

 

 

 

 

──────はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこは白い空間だった。上も下も右も左も前も後ろも全てが白い、ただそれだけの空間。

 

いつもの夢じゃない・・・?と首を傾げた瞬間、思わず咄嗟に目を瞑った。何かが迫ってきた訳でもない、眩しかった訳でもない。ただ漠然と目を瞑った方がいいと感じて目を瞑った。

 

 

そしてゆっくりと目を開けると、いつも通りの夢だった。青年がいて、その周りに鎧を着た男性達が楽しそうに肩を組み笑い合う光景だった。

 

『何だ、いつもの夢か』と小さく息を吐いた瞬間、聞き慣れない幾つもの声が所々ノイズが走りながらも聞こえて来た。

 

 

 

 

──だぁー!今日も──────に勝てなかった・・・

 

──お前があの方に勝てるわけゃねぇだろうが!

 

──何だとぅ!?いいか、いつか俺だってあの方に勝って・・・

 

──へぇ・・・?誰が、誰に勝つって?

 

──ぎゃー!出たぁー!?

 

──いや、出たーって何だよ・・・

 

──あっはっはっはっは!お前、─────様に向かって出たーって・・・あーっはっはっはっはっは!!

 

──お前ら笑いすぎだぞ!?

 

 

 

 

そんな会話に思わず笑っていると、いつの間にか周りの景色が変わっていた。

 

空を覆う分厚い雲から雨が降る戦場にあの青年はいた。青年は槍を携えて、流血によって汚された大地を何かを探すように辺りを見渡しながら走っていた。

 

すると城壁に程近い場所で止まった。青年の前には一人の男性が血を流し倒れていた。

 

 

 

 

──・・・っ!パ──クロ─!

 

──ははっ・・・何て酷い顔を・・・してるんだい・・・?

 

──すまない・・・すまなかった・・・意地を張らずに出陣していれば・・・お前がこんな姿にはならなかったはずなのに・・・!

 

──まあ・・・自分の戦利品を奪われたら誰だってそうなるさ・・・俺もお前も総大将の───────も・・・どいつもこいつも・・・────の人間・・・だからね・・・あの人のした事を全て許してやれとは言わないさ・・・ただあの人も・・・少し反省している・・・よう・・・だから・・・

 

──・・・・・・パ──クロ─?・・・おい、逝くな・・・ッ逝くなってんだろうが!おい、パト─ク──!

 

 

 

 

青年は息を引き取った男性をその場に横たえるとフラフラと立ち上がり、右手に持った槍をギリッと軋む程握り締めて、城壁に取り付けられた門の前に立つ男性に向かっておよそ人とは思えない程の速さで走り出した。

 

そんな光景を複雑な思いで見た後、少し目を瞑り、深呼吸を数回してから目を開けると、先程の白い空間に戻って来ていた。

 

この空間は何なのだろうと首を傾げていると、女性の声が何処からか聞こえて来た。

 

 

 

 

──あの青年を助けたいと思いますか?──

 

──彼を・・・彼を助けたいと思いますか?──

 

 

 

その声は問いだった。その声は懇願だった。その声は願いだった。その声は許しだった。その声は小さな反抗だった。その声は傲慢だった。その声は諦めだった。その声は優しさだった。

 

拒絶は赦されないような声があった。冷静になろうとして、隠し切れない激情がある声があった。答えて欲しそうな声があった。絶望の淵に射し込む一縷の希望にすがるような声だった。そんなものは嫌だという声があった。それなら私がとでも言いたそうな声があった。何も変わる事などないのだろうという声があった。

 

─────子供の事をただひたすら想う優しい母親の声があった。

 

だからなのだろうか。だから私は────私は、この声に応えようと声をあげたのだろう。

 

 

「ええ、私に彼を助ける力があるのなら私は助けたい。悲しい時は寄り添い、嬉しい時はそれを分かち合えるような、そんな人が必要なら・・・こんな私でも良いのなら」

 

 

──ありがとう。優しい人の子──

 

──ならば与えましょう。神性を持つ者にしか傷付けられない身体を──

 

──与えましょう。彼と同じかそれ以上に速い足を──

 

──与えましょう。神々の叡智を──

 

──与えましょう。様々な分野での才能を──

 

「えっ・・・そ、そこまでして頂かなくても・・・」

 

──いえ、これぐらいしなければあの型月時空では生きて行けないでしょう?──

 

──序でに貴女がある程度成長したら修行場所へいってもらいます──

 

──どうかお気を付けて、妾はいつでも貴女の味方である事を誓いましょう──

 

 

型月時空ってあの型月時空なのか・・・?とか、まさかの人外魔境!?とか、色々と聞きたいことはあるけれど、「貴方の名前は・・・!」と視界が黒く塗り潰される中で聞くと、少し躊躇った後、意を決したように声の主は応えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

──妾は・・・、妾は《テティス》と申します──

 

──どうか、息子を・・・()()()()()をお願いします・・・・・・朔夜さん──




また投稿してみたけど読者様に言葉で殴られるのだろうかと舞台裏でぷるぷる震える作者です・・・(白目)

次回!
『作者、死す!?』
デュエルスタンバイ!(違)
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