主が英雄なら従者はどうなるか?   作:もふもふ犬

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続けて投稿ッ!!

作者は現実(言葉の暴力)から生き抜けるのか?!


第1戦:始まりの邂逅

どうも、家で寝ていたらテティスさんという女神様に出会って、その後に視界がブラックアウトしたと思ったらなんか見覚えのない森?らしき所の中にある綺麗な川の中で倒れていた朔夜(さくや)です。

 

よく見ると、深いとも浅いとも言えない水深ではあるがとても澄んでいて、流れは緩やかな少し広い川のようだった。

 

取り敢えず起き上がり、川の中で座ったまま自分についての情報を纏めて見ることにした。

 

まず外見の情報は推定4~5歳程の『美少女』と言えるだろう。髪は美しい空色で腰ぐらいまでの長さで、目は海のような青色だった。

 

自分の顔に関する情報はこれ位だろうか。次に自分の身体についてだが、一言で言うならばボロボロだ。

 

元々白かったであろう布服は土と泥と自分の血で汚れており、裾の方も激しく損傷していて服と言うよりは汚れた布もどきを身体に巻き付けただけと言った方が合っているだろう。

 

両手首と両足首には縄か何かで縛った跡がついていて、鋭い木の枝かに引っ掛かったのか身体中に大小様々な傷が出来ていた。

 

特に右足の傷が大きいため、未だにその傷からは血が流れて川の中に混じっていた。道理で痛いわけだ。

 

取り敢えずこの川の中にいても始まらないので、ここら一帯の情報収集するべきだよね?というか超寒い・・・、と考えて川の中から立ち上がろうとした瞬間───

 

 

 

 

「お、おい・・・どうしたんだ・・・?」

 

「・・・ッ!?」

 

 

 

 

息が止まった。こんな所に人などいないだろうと思い込んでいたが為に予想以上に驚いてしまった。

 

取り敢えずゆっくりと振り返り、声を掛けて来た相手をみると驚いた。

 

 

そこにいたのは同じく4~5歳程の少年だったが、あの夢に出てきた青年と瓜二つだったからだ。

 

柔らかな陽光のような金糸雀色の目に、鮮やかな若葉のような髪を持つ少年が心配そうにこちらを見つめていた。

 

 

「えっと・・・取り敢えずそっちに行ってもいいか?」

 

「(小さく首を縦に振る)」

 

どう対応して良いか分からず、首を縦に振ると少年は何故か少し安心したように息を吐くと、ゆっくりとこちらに近付いて来た。

 

背中を向け続けるのも失礼だと思い、右足の傷をできる限り刺激しないように身体を少年の方に向けた。すると少年はこちらを見ると、その金糸雀色の目を目一杯見開き慌てた様子でこちらに駆け寄ってきた。

 

「・・・!お前、怪我してるじゃねぇか!?」

 

「わっ・・・!」

 

「!・・・わりぃ、驚かせた」

 

「だ、大丈夫・・・」

 

「えっと・・・その・・・何だ、取り敢えずその傷の手当てをさせてくれねぇか?痛ぇだろ、その傷。俺の先生なら治せるはずだ」

 

「その、大丈夫・・・?・・・迷惑じゃない?」

 

「迷惑じゃねぇよ!俺の先生は凄ぇんだ、なんてったって先生だからな!」

 

 

『何だよその先生に対する絶対の信頼・・・!?』そう思った私は悪くないと思う。

 

 

その後、取り敢えず傷の手当てをしようという事で、少年──アキレウスというらしい──が私を背負って身体の傷に響かないように移動することになった。移動している間に彼に現在地について教えてもらった。

 

まずここは彼が父親の英雄ペレウスの手によってケイローンという人物の住む森の東側にある川らしい。

 

そしてアキレウスは、自分の身体についても教えてくれた。彼の母親の女神テティスは、彼を不死身の神々に連なる者とすべく、彼の身体を神聖な炎で炙り、不純な人間の血を蒸発させようとした。けれどそれは、人間としてのアキレウスを滅ぼす行為であるとも同義であるので、父親のペレウスは断固として彼を完全な不死にすることに反対した。

 

女神テティスは故郷に帰り、英雄であり父親でもあるペレウスは考えた末に、友人でもあったケイローンに預け養育を願った。そして現在に至るという。

 

 

そんな話を聞きながら、気が付くと目の前には立派なログハウスが目の前に広がっていた。

 

アキレウスは背負っていた私を近くの岩の上に下ろして、「じゃあ先生呼んで来るからー!」と言うと、「先生ー!せんせー!!」と大声で叫びながらログハウスに向かって行き扉を開け───

 

 

 

 

「何処に行っていたのですか、アキレウス!」

 

ガンッッッ!

 

「ッ~~~!?」

 

 

 

───る前にログハウスから扉を開けて出てきた青年にあり得ない音の拳骨をかまされて悶絶していた。

 

というか何あの音、普通人体からあんな音出ないよね?え?型月だから仕様がない?あ、そっか。此処型月だった(納得)

 

それから痛みに悶絶しているアキレウスに向かって説教している青年──多分ケイローンだろう──が、痛みからやっと解放されて復活したアキレウスに何かあったのかを聞くと、アキレウスはハッとした瞬間「そうだ!それなんですよ先生!」と叫んだ。

 

そんなアキレウスを落ち着かせてから改めて用事をくと、アキレウスは細かく私についての話をして「以上です!」と言ったアキレウスに対してケイローンは「何故それを早く言わないのですか!?」と叫んでいたが、いや貴方が開幕早々にアキレウスに対して拳骨をしたんでょうが・・・。と思った私は悪くないと思う。

 

 

 

 

 

それから治療されているとケイローンから何個か質問されたので答えていたら、気付くと私はケイローンとアキレウスが住んでいるログハウスで生活することになった。そして何故かケイローンの義理の妹になっていた。なんでさ?

 

でも考えるのが面倒になり、内心「まあ、いっか。」と思いつつ私は今日も生きている。




ケイローン「では今回の復習をしましょうか」


・朔夜、姿が変わる

・朔夜、アキレウスとケイローンに出逢う

・朔夜、気付くとケイローンの義理の妹になっている

・朔夜、意外と大雑把?


「ではまた次の投稿でお逢いしましょう」

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