『完結』 幼馴染との約束   作:ぽぽろ

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今回もグロ注意です!苦手な方はブラウザバックを推奨します!お待たせして申し訳ありません。


約束4 END2

 

「ねぇ…?千尋あの約束覚えてる?」

 

リサが問いかける

 

「覚え…てる」

 

誰かと約束をした気がする。

結婚の約束を

それがリサだったのか…

 

「そう♪覚えててくれたんだ!」

 

「あぁ。」

 

「じゃあさ、友希那と別れて?」

 

「「え?」」

 

友希那と…別れろ?

リサはこんな事を言うはずがないだろう。

最近疲れてるからそのせいだろう

 

「ごめん。もう1回言ってもらってもいい?」

 

「うん♪何回でも言うよ♪友希那とさっさと別れて私と結婚しよ?

ちょっと約束には早いかもしれないけど、アタシだって頑張ったんだもん♪この位のご褒美はあってしかるべきでしょ?」

 

「それは聞き捨てならないわね。リサ?

今の千尋の彼女は私なの。彼とこれから一生を歩んで行くの。

千尋に近づく女子を片っ端から脅したり、実力行使で、離してたリサが彼を幸せに出来るとは思えないわ。」

 

「友希那こそアタシがいなかったら何にもできないじゃん?そしたら千尋に頼るわけだから千尋に迷惑かけることになるから可哀想だよ?

アタシだったら彼の望むことは何でもするし、叶えなれるくらい頑張った。

勿論子供だって望むなら今すぐでも作れるよ?」

 

これ以上2人の罵り合いを見たくない。

2人がお互いを傷ずけ合うのを見たくない。

 

その気持ちから俺は走って逃げた

 

何処に?そんなの考えてない。

2人から逃げ出せればいい

 

何故?2人の暗黒面をこれ以上見たくないから

 

だから2人がだんだん小さくなり、見えなくなってもただ走り続けた

 

道は適当に身体の赴くままに

そんなこんなで走って、気づけば自分の家に着いていた。

 

人間はやっぱ逃げる時には安心出来る所に無意識に逃げるものだ。

そして大概その場所とは自分の家だ

 

「ただいまー」

 

そう言ってリビングへの扉を開けてしまった…

 

そこには自分が逃げた…と思っていた2人が立っていた

 

「おかえり♪千尋」

「おかえりなさい。千尋」

 

「「ここに戻ってくると信じてたよ。あなたなら」」

 

その言葉の後の俺の意識は無かった…

 

 

 

「…ろ……きて」

 

「……?……さい?……起きなさい?」

 

2人に身体を揺すられ泥の様な暗闇のなかから覚醒する

 

そのには、笑顔の2人がいた

 

「千尋おはよう♪」

 

「千尋おはよう」

 

意識を失う前の記憶が恐怖をゾワっと襲い

 

「ひっ……お前ら…やめろ…」

 

距離を取ろうと後ろに下がろうとすると

ガチャという金属音と共に遮られる

 

見ると全身に手錠や縄がついており、まるで科学者のモルモットになった気分だ

 

「なっ……?はぁ……?」

 

あまりに異常な光景に呆けた声を出すと、それがおかしいと言った様子でリサと友希那が笑う

 

「ふふっ。千尋可愛いね♪」

 

「千尋可愛いけど落ち着きなさい。」

 

並んで声を掛けてくる2人はさっきまでいがみ合ってたのが嘘のように仲良くまるで姉妹のようだった。

現状に似合わないその態度が一層恐怖心を煽り必死にガチャガチャと身を捩った

 

「落ち着いてられるかよ!お前ら何をするつもりだ!」

 

恐怖で声が震えながら必死に絞り出した

その言葉に2人は顔を見合わせゆっくりとこちらの顔へ手を伸ばす

 

その手から逃れようとガチャガチャと暴れるが微塵も拘束は緩まない

 

「千尋?私達考えたのよ?私達は貴方が欲しくて欲しくてたまらない」

 

「だから私達は話し合ってその結果千尋を『はんぶんこ』にする事にしたの」

 

「はんぶんこ…?」

 

意味が分からずオウム返しに返すと、2人はコクリと頷きそれぞれの指先をこちらへ寄せてくる

 

「アタシは、手と足と顔」

 

「私は私は胴体と顔」

 

言いながらその場所を優しくなぞる指先は

冷たく、無慈悲であった

これからどうなるか。何て想像もしたくなかった。

 

「腐らないようにして、お人形さんにするの♪そうしたらずっと一緒。

結婚だって出来る。素敵でしょ?」

 

「安心して。脳も臓器も絶対に死なせはしないわ。貴方の反応をずっと見るのよ、」

 

夢を見るようにキラキラとした瞳ではしゃぐ2人の姿は狂気でしか無くて、全身の血が凍ったような感覚になる

 

「大丈夫よ。直ぐに終わる」

 

そう言って引き寄せて来たワゴンには大小様々な刃物がライトに照らされギラギラと硬質な光を放つ

刃物までもが今か今かと待っている様だった

それが何に使われる物なのか、理解はしたくないのに身体はガタガタと勝手に震え出す

 

「嘘…だろ?いや、いやだ!やめ……ヒッ!」

 

乾いた唇から情けない言葉が出たと同時に瞳からは涙が零れる

 

リサは針を取り出して

 

「千尋安心して?チクッとしたらお終いだよ?最後に話せて楽しかったな。」

 

「千尋。2人でずっとずっと愛してあげるからね。」

 

「大好きだったよ。千尋」

 

甘く狂っている言葉と共に首筋にずきりと痛みが走り――俺はすべてを手放した

 

 

 

END2 2人で分け合う愛




本当にお待たせして申し訳ありません。
覚えてはいたんですが、他の小説の方に掛かりっきりになってしまっていたので…
次で最終回の予定ですが、また1ヶ月後とかになるかもしれませんが気長に待って頂けると嬉しいです!

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