『完結』 幼馴染との約束   作:ぽぽろ

5 / 5
今回で最終回です。


約束5 END3

時は遡り、学校で

 

「くっそ…やらかした。」

 

時は昼休み、クラスの奴らが机をくっつけ仲良くご飯を食べている中俺はカバンの中を見て舌打ちをする。

 

いつもカバンに入っているはずの財布が入っていない。

はて?どこに置いたのだろうか。

と記憶を辿る。

すると昨日ゲームを買っていった際に机に財布を置いていたままだったと思い至る。

これでは昼食が、買いに行けないではないか

朝抜きならともかく昼抜きというのは辛いものがある。

勉強で頭の使うのでお腹が減る。

別に俺はお腹のなっている人を見ても

「お腹減ってんのか。俺も腹減ったな…」

位しか思わないが、鳴る側からするととても恥ずかしい。

 

友達に言えば良いだろうが、それはそれで

「後で奢れよ。」

と言われて、高い物を奢らされるのも癪だ。

誰か後腐れのない奴は居ないだろうか。

 

と思考を巡らすとリサがいた。

 

「リサ、ちょっと財布忘れたからさ、金貸してくれない?帰った時返すから」

 

ちょうどRoseliaのメンバーとご飯を食べに行こうとしていたリサを引き止め頼む。

 

ちょうど近くの席だし、あまり気は進まないが、他のやつに借りるよりはよっぽど楽だ。

 

「財布忘れるなんてね~。だからいつも前の夜に準備しろって言ってるのに」

 

ちょっとした説教を食らいつつもカバンを漁り、ピンクの可愛らしい巾着袋を取り出した。

女子にしては少し大きいだろうか。

けどリサはダンス部だし、お腹は減るだろうな。

 

「アタシのこれあげるね。ちょうど購買に用があったし、ちょっと購買が気になったから」

 

「金貸してくれるだけで良いのに…

直ぐに返すし」

 

「ふふ~ん。中身を見ても同じ事言える?」

 

少し面倒だ。と思いつつも弁当を開け手を止めた。

全て手作りで、そして何より俺の好物ばっかが詰めらていた。

 

「アタシが作ったんだけど。要らない?」

 

「…いる。めっちゃいる!」

 

少し負けたような気持ちになるが、パァァとした無邪気なリサの表情を見てたらそんな気持ちも失せる

 

「でもこれお前が作ったものだし、悪いよ。」

 

「別にいいって☆千尋なら。あっ。アタシ買いに行ってくるね!」

 

そう言って笑いながら彼女は去っていった。

 

自分の席に戻り、もそもそとその弁当を食べる。

 

「やっぱうめぇ…」

 

それは見た目通りうまさだった。

いや。結構あいつの料理は食べているが

考えてみるとリサは何でも出来ている。

料理や洗濯等の家事から何でも完璧にこなす。

そしてルックスも悪くない。

幼馴染では無かったら、きっと好きになっていただろう。

幼馴染にはずっと一緒にいるからか、妹や姉に似た感覚で、異性として見るのは難しい物がある。

 

 

そんなこんなで面倒な学校も終わり、友希那と待ち合わせをして帰る。

リサは用事が、あると言ってどっかに言ってしまった。

 

「帰りましょうか」

 

2人で帰路を辿る。

友希那は手を怪我していた。

 

「手怪我したのか?」

 

「ちょっと転んでね。」

 

「気をつけろよ。バンドに響くかもしれないだろ。」

 

「その優しさ好きよ。」

 

少し赤面していると

あっ。と思い出した様に声をだし、彼女が言う

 

「そう言えば千尋が財布忘れたのに何も出来なくてごめんなさいね。」

 

は?彼女に俺は言っただろうか。

記憶を辿るが言った覚えも無く、リサが言った訳では無い。

なぜならほとんどどちらかと一緒にいた為言っていたら俺の耳にも入る。

可能性としては体育だが、今日はない。

 

「何で」と、言う前に俺は崩れていた。

地面に倒れたのだった。

 

 

 

 

ムクリと起きる。そして背伸びをしようとすると異変に気づく。

ガチャンと手には鎖が付けられていた。

 

幸いな事に犬に付ける縄の様に、ある程度の距離は歩ける。

ドアまで行き、回して見るがガチャガチャとなるだけだった。

 

すると突然隅にあったテレビに灯りが付き、ぱっとそちらに目を向ける。

 

「おはよう。私の愛しい恋人千尋。」

 

画面に映るのは湊友希那だった。

同時に明るい声が聞こえてくる。

ずっと画面を凝視していると

 

「そんな怯えなくても大丈夫よ。ここは安全。」

 

陽気に笑っている彼女と反対にこちらには何も安心出来なかった。

 

「リサは?」

 

「ここには来ないわよ。いいえ。来れないわ。ここを知っているのは私だけ」

 

笑顔を崩さずにそう答える。

 

「ちょっと待て、『誰も』と言ったか」

 

「えぇ。『誰も』ここで愛を育む場所よ」

 

誰も知らない場所という事は助けを望めない。と言うこと

そしてここからは出られない。という事

目の前の異常性にテレビに吠える

 

「ここから出せよ!俺は何をした?どうしてこんな目に合わなきゃならない!」

 

「リサの料理を食べたから」

 

「それならいつも食べてるが、いきなりはおかしいだろ!」

 

「えぇ。確かに、けどね私と貴方は恋人でしょ?だから貴方の中に他の女の、異物を入れたくない。貴方の中身を全部私色に染めたい。

貴方を全て管理したい。」

 

理解出来ずに固まっていた俺を見て、頬を赤く染める

「ここに色々なセンサーやカメラがあるわ。だからここで貴方の一挙手一投足、365日、24時間、心拍数や瞬きの数、呼吸の回数までが全て記録出来る。何て素晴らしいのかしら!」

 

素晴らしい事の様に熱弁をする彼女

これから彼女に自分の全部を知られる。そんな生活を送る。

彼女が飽きる迄、下手すりゃ一生。

 

「何で…何でだ…」

 

「だって本当に貴方を愛してるもの。」

 

END3 暴かれる部屋

 




これで「幼馴染との約束」は終わりです。
次から「白鷺と天才」というヤンデレが少しあると思われる物語を、更新して行きます。
これまで見て頂き本当にありがとうございました!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。