「全てが0ってそれってどういう意味ですか?ルクスさん」
ノクトはその言葉の意味が分からなかった。
全てが0ということは何もできないという意味と同じじゃないのかということであったからだ。
ルクスはそれを首を横に振ってこう答えた。
「0だからって何も力がないわけじゃないんだ。『未来皇ホープ』は
0だからこそできる力があったんだ。」
「何だそれは?」
ルクスの言葉に対してリーズシャルテが何だというとルクスはこう答えた。
「『未来皇ホープ』は戦った相手を倒さずに仲間にすることが出来るんだ。」
「それは確かに0だから出来る訳だけど変わった力ね。」
クルルシファーは『未来皇ホープ』の力を聞いて変わっていると思ったのだ。
倒すのではなく仲間にするという能力は相手が弱ければ意味がないんじゃないかと思っているがルクスはこう返した。
「クルルシファーさんが思っているのはまあ大体理解できるけどそれは多分
遊馬の信念からじゃないかと思うんだ。」
「信念?」
「『デュエルすれば誰だって友達になれるんだ!分かり合えるんだ!!』ってね」
「遊馬は一度戦えばその人と分かり合えるっていう理想があったんだ。
たとえそれがお人よしとか現実を見ていないんじゃないかって言われようがそれが彼の信念だと思うんだ。」
「なんとまあ、分かりやすいというかなんというか・・・」
それを聞いたシャリスはアハハと笑いながらそう言った。
だがそれが理想論だろうが何だろうが遊馬は諦めずに進んだのだ。
其れで生まれたカードこそ遊馬そのものと言っても過言ではない。
「だけどアストラルも其れに応えようとあるモンスターを出したんだ。」
「それは全ての№の集大成にしてアストラルの切り札
『№99 希望皇龍 ホープドラグーン』」
「お互いにホープから生まれたカード。遊馬とアストラルの戦いはもう終わりが見えていたんだ。」
「片方はあらゆる敵を仲間にする『未来皇ホープ』に対して
『希望皇龍 ホープドラグーン』は効果を無効にして破壊する能力を持った龍。」
「その時に僕は気づいたんだ。」
「・・・何を?」
ルクスの言葉に対してフィルフィがなんなのと聞くとルクスはこう答えた。
「アストラルは遊馬と別れるためにデュエルを吹っ掛けたんだ。」
「え?」
「本当なら『ドン・サウザンド』が消えた時点でバリアン世界を破壊する
大義名分はなくなってたんだけどアストラルはそれを遊馬に使わせるために
デュエルを申し付けたんだ。別れを悲しみで終わらせないために、
遊馬の失った思いを取り戻させるために真剣にね」
「・・・・・。」
それはつまり自分が悪役になったとしても彼の心を取り戻させるために
思いついたこと。
考えるだけなら誰でもできるがいざそれを実行しようとする者は皆無であろう。
そしてルクスは話を続けた。
「あの時アストラルはこう言ったんだ。『君の手にあるそのカードがなんなのかわかっている。・・・そのカードを使うようにその手で未来を!
可能性を突き進むんだ遊馬!!たとえどんなことがあっても諦めずに!!・・・かっとビングするんだ!!!遊馬!!!』って。」
「その時初めて・・・いや、薄々遊馬はなんでアストラルがこんなことを
したのかが分かったんだと思うんだ。遊馬はそれに気づいて泣きかけてると
アストラルがこう言ったんだ。『さあ来い!!九十九 遊馬!!!
この程度で躓いていてはデュエルキングなど百年たっても到達できないぞ!!!』
あれが最後の遊馬に対する発破だって今ならわかるんだ。」
「そして遊馬もこう答えたんだ。『かっとビングだ!俺!!
未来を切り開けホープ!!』それがアストラルに対する今までの感謝何だって
こともね。」
そして遊馬は自分の手札にある魔法カード「ダブル・アップ・チャンス」を
使って勝利を収めた。
「そしてアストラルはアストラル世界に、僕はこっちの世界に送られたんだ。
遊馬は『俺何時になるかわからないけど・・・いつか会いに行くから!!
その時またデュエルしようぜ!!』って僕にそう言ったんだ。僕もそれを信じてるんだ。何時かデュエルチャンピオンになった遊馬と戦えることを楽しみにね。」
それを聞いた全員は少しだが朗らかな笑顔で包まれた。
世界を超えて・・・そこで幾つもの出会いと別れを繰り返して今のルクスが
あるのだなと思っていた。
「あの~~。『かっとビング』って結局どういう意味なんです。」
「我々は諦めないことだと思っているがルクス、答えはなんだ?」
リーズシャルテがそう言うとルクスはこう答えた。
「それはこう言う意味です。『それは勇気を出して一歩踏み出してどんなピンチでも諦めずにチャレンジすること』諦めずに前を向いて自分を貫き通すという
意味です。」
「僕はこの言葉のおかげで何度も立ち上がることができました。だから
皆さんも・・・」
「「「「「「忘れないでくださいだろ」」」」」
「アハハハハハ」
ルクスの言葉に透流とフィルフィを除く全員がそう言った。
そしてリーズシャルテが背を伸ばしてこう言った。
「さてと・・・そろそろ本題と行くか・・・セリスティアについての
作戦会議を」
次回こそ・・・本題へ。