「ありがとうございましたメラグ。助かりました。」
接続を解除したセリスティアはルクスの側によってそう言うとこう続けた。
「ですが先ほどのは注意点です。幾ら武器を持っているとはいえアビスに
生身で立ち向かうのは感心しません。これからは自分の事も考えて下さい。」
そう注意されてしまったのだ。
そしてセリスティアはルクスが持っている物を見てこう言った。
「とても美しいソードデバイスですが、もしやメラグは神装機竜のドラグライドだったんですか?」
「え・・・・ああ!?」
ルクスはソードデバイスを見てやばいと思っていた。
今回は町に歩く際にバレない様にと鞘の周りを布で巻いていたのだが
抜いてしまったのでそれが露わになってしまっていたのだ。
ルクスは戸惑いながらどうしようと思っていたがこう答えた。
「い、・・・いえ・・・これは兄から貰ったお守りなんですが私は中身を
見たことがないので・・・。」
そう言うがこれは全くの嘘であるしそんなウソに引っかかる人間なんて・・・。
「そうですか。何時か使えるようになるといいですね。」
・・・いたよ、ここに。
ルクスは心の中でこの人本当に大丈夫なのかよと思いながらアハハと乾いた笑顔を浮かべていた。
そんな中で・・・。
「お姉ちゃーん!ありがとう!!」
人だかりの中から幼い少年が礼を言いにこっちに駆け寄ってきたのだ。
然しそれを見たルクスはやばいと思ってこう言った。
「あ、ちょっと待って!この人は!!」
男嫌いだぞと言いかけたとたんにセリスティアが前に出て・・・。
「元気ですね。怪我はありませんか?」
「うん!ないよ!!」
「それはよかったです。」
「・・・・あれ?」
何とセリスティアは少年の頭を撫でて笑顔でそう聞いたのだ。
それを見たルクスはなんでだろうと思っていた。
「(情報じゃあセリスティア先輩は幼少の頃から男嫌いだって聞いていたけど
小さいから大丈夫・・・!!!まさか!!??)」
ルクスは頭の中でビビッとある仮説が浮かび上がった。
それは・・・。
「(もしかしてセリスティア先輩は・・・不器用で・・・寂しがり屋で・・・ショタコンだったのかΣ(・□・;)!!)」
そう思ってしまったのだ。
「(そうか!幼少の頃は全員男だと認識していたけど成長するにつれて
自分よりも年も身長も低くてまさに子供!だと言う人間には心を
開くのか!!?・・・ナニカ起こす前に警察に相談したほうが良いかもな。)」
ルクスは頭の中でそう思いながら見ていた。
「バイバーイ!お姉ーちゃん!!」
そして少年は手を振りながら去っていくのをセリスティアはそれではと
見送った後ルクスの方を見てこう聞いた。
「どうしましたメラグ?私の顔に何かついていますか?」
そう聞くとルクスは意を決してこう聞いた。
「ア・・アノ!?宜しいでしょうか?」
「良いですが何でしょうか?」
「セリスティア先輩って男嫌いだって聞きますけど先ほどのを見てあれと
思ったのですが・・・」
そう聞くとセリスティアは周囲を見回して辺りに人影も気配もないことを
確認していた。
だがルクスはその行動に対してこう思っていた。
「(やっぱりセリスティア先輩はショタコンが濃厚か。周りを気にするのは
自分の性癖を聞かれたくが無い為の行動と見て間違いないな。)」
ルクスはそう考えていた。
然もアイリの言うように理由が分かったどころか弱み迄聞いてしまったことに
対してルクスは申し訳ない思い出いっぱいであると同時にこうも思っていた。
「(この秘密は絶対にクランリーゼには内密だな。あいつ絶対ばらすもん。)」
そう誓っていた。
するとセリスティアは小さい声でルクスにある事を聞いた。
それは・・・。
「メラグ。貴方は男性が嫌いですか?」
「・・・はい?」
その言葉を聞いたルクスはなんだそりゃと思っていたがセリスティアは
こう続けた。
「たとえそうだったとしても仕方がありません。国が変わっても
未だ旧帝国の・・・嘗ての風潮からすれば当然です。」
「あのうセリスティア先輩?何が何なのやら」
ルクスは何でと思っていたがセリスティアはこう続けた。
「誰にも・・・言わないと約束してくれますか?」
「え・・・・アアハイ。」
ルクスはそう答えてしまったが内心はこう思っていた。
「(アンタ最後まで人の話を聞けよ。)」
そう思う中セリスティアはこう言った。
「私本当は・・・男嫌いなどではないのです。」
「へええ・・・・へええ!!」
てっきりルクスは自信の性癖を明かすのかと身構えていたがそれとは
いろんな意味で別のものだったことに驚いてしまったのだ。
然しセリスティアはもどかし気な表情でこう続けた。
「寧ろ、男性には憧れと興味があってですね。幼少の頃にお世話になった
先生みたいに強くて優しい人でしてその・・・そういう人と巡り合いたいと
思うほどに。」
「イヤイヤ、待って下さい!それじゃあ今までの噂は!?」
ルクスは慌ててそう聞くとこう返した。
「そ、それはですね・・・これも秘密ですが、わ・・・私は若い男性に対して
どういう風に対応してよいのか分からなくてですね。なので、昔から周囲にこう言っていたんです。」
「《男性は苦手です。》と・・・」
「フンフン。」
「何故か何ですがそこから尾ひれ背ひれが加わってですね・・・いつの間にか
男嫌いという風になってしまってですね・・・何故何時もこうなのでしょうか?」
セリスティアはそう言いながら肩を落としてがっくりと項垂れていたがルクスは頭を抱えながらこう思っていた。
「(オイオイ、・・・もうこりゃあ完全に不器用と言うよりも・・・
ポンコツじゃん。)」
学生が見ている視点と真実のギャップが酷すぎて不器用ももここまで行けば
天才だなと思うほどであった。
然も人間前情報をもとに行動するため男性の方は余計に身構えたり、
逆にへりくだったりとして更に悪化を招くという負のスパイラルに
陥っているのだと推測した。
「(ポンコツで寂しがり屋で不器用な学園最強って・・・
人間上辺だけじゃあ測れないもんだなと思っていた。
だがもう一つこう思っていた。
それは・・・。
「(誰だよ。このポンコツを『シヴァレス』の団長に推薦した阿保は?)」
そう思っていた。
人間見ただけじゃあ分からない。