校内選抜戦はまあ・・・無事に済んだ?のか分からないが(まあルクスが
ぼっこぼこにした以外は順調にだが)取り合えず終わって最終日である5日目が
やってきた。
早朝の教室にはライグリィ教官がいつものような感じでこう言った。
「本日で校内選抜戦は最終日であるが気を緩めることなく大きな怪我だけは
するなよ・・・そこの二人みたいにな。」
そう言いながらライグリィ教官は・・・リーズシャルテとクルルシファーの方を
見てそう言った。
二人は昨日に医務室から出てこれたのだが医療師からは未だ機竜に
乗らないようにと注意されたのだ。
未だ包帯姿が痛々しく見えるが二人はいつも通りの様子でそこにいたのだ。
「それでは各自、全力を尽くすように・・・ここまでよくやった。私は誇りに
思っているぞ。」
ライグリィ教官は最後の優しい表情で全員を見てそう言うと全員はそれを聞いて
驚くと同時に喜んでいた。
まるで自分たちが認められたかのような感じだからだ。
そしてライグリィ教官が去った後今度はリーズシャルテが教壇の前に立った。
「それでは皆。最初に脱落した私が言うのは何だが・・・ここまで皆がよく
奮戦してくれたおかげで得点は・・・この通りだ!!」
そう言ってリーズシャルテは得点数が書かれた紙を大きく広げた。
現在の得点は・・・3年生134点に対して1,2年生連合は・・・何と136点と
僅かであるがルクス達がリードしていたのだ。
これまでリーズシャルテの機竜の調整とルクスが「ぱそこん」を使って
相手の対応策と弱点を徹底的に調べつくしたことによるものである。
「ここまで行けば後は差を広げさせるだけだ!!油断せずに行け!!」
『『『『『はい!!!!!』』』』』
全員が息を揃えてそう言った。
「それじゃあルクス、フィルフィ!後はお前たち次第で全てが決まるから・・・
あの女ぶっ潰してこい!!」
「うん、分かった。」
「まあ取り合えず・・・頑張ります。」
フィルフィとルクスがそう言った後ルクスとフィルフィは空き教室で
作戦会議した後、演習場にへと向かった。
そして学園内の何処か・・・。
「それで・・・この間のあれは何なんだ。」
女生徒の一人が壁に背中を預けるようにそう言うとその人間はこう言った。
「あれは仕方のない事です。まさか彼女の実力があれ程とは
考え付もしなかったので。」
「そうじゃない・・・何で彼まで巻き込んだの!?言ったはずよ!?
彼は巻き込まないって!!!」
女生徒が声を荒らげてそう言うともう一人の人間はこう続けた。
「何分イレギュラーがある事はよくあるので。」
そう単調に返した後女生徒はこう言った。
「もう良いわ。例の場所は粗方見当つきそうだけどあれは間に合うの?」
「間に合いますよ。そしてその時には貴方の宿願が果たされます。」
「・・・約束、忘れてないわよね?」
「大丈夫です。『ルクス・アーカディアには私達は手を出さない』との契約と
もう一つ・・・『セリスティア・ラルグリスの生殺与奪』ですね。」
「そうよ。あいつには最悪の屈辱を存分に与えてから・・・全てを明かすわ。」
「それでは幸運を」
そう言うとその人間は何処からともなく立ち去った後女生徒はあるものを
出した。
「・・・父さん、・・・母さん。・・・もうすぐだからね・・・。」
そう言った後女生徒は倒れこみながらこう呟いた。
「・・・御免なさい・・・ごめんなさい・・・ごめんな・・・さい。」
「ウェイド先生・・・こうするしか・・・彼を・・・貴方の・・・お孫さんを
守るには・・・これしかないんです。」
そう言いながら女生徒は泣きじゃくった後、立ち上がって歩き出した。
「待ってなさいよ、『セリスティア・ラルグリス』。・・・貴方の間違いを
死をもって分からせてやるわ。」
そして女生徒は走り出した。
もう止まる事を・・・やめるように。
その数時間前・・・。
ヘイブルグ共和国の辺境、リドネス海沿岸付近の上空には新王国の大部隊が
集まっていた。
恐らく部隊長であるハイクラスの男性が声を震わせながらそれを見ていた。
「これが『ラグナレク』・・・こんなでカ物が生きていたというのか?」
それは嘗て旧帝国が秘密裏に解き放った遺跡最大の怪物である『ラグナレク』であった。
記録でしか知らないために300名の士官たちは恐怖していた。
遠目から見れな小島クラスであるがそれでもまだ顔だけであり全身ともなれば
どれくらいなのか予想したくない程である。
今回新王国の3/1の戦力を投入したのは調査、監視・・・最悪戦闘を想定した編成であるのだが・・・。
「動きませんね?隊長」
「ああ・・・書簡によれば今にも動きそうだったと言われていたが・・・」
そう・・・まるで巨大な彫像のように動かないのだ。
すると兵士の一人がこう提案した。
「隊長。ここは一端、兵站を整えたほうが・・・。」
そう言うと隊長がこう返した。
「・・・活動を停止してくれたら良いのだが確証が欲しい。」
そう言うと全員に向かってこう命令した。
「《ワイバーン》持ちの数人は接近。《ドレイク》持ちは内部状態を観測!!
各員はキャノンを携帯するように!!埠頭と小島に展開している部隊は警戒を
厳にせよ!!!」
『『『『『了解!!!!!』』』』』
隊員全員がそう言うと隊長を含んだ部隊が『ラグナレク』目掛けて飛翔した。
だが・・・・。
・・・・ピシッ!
波間の音に紛れて何か音がした。
その戦いは語られるものか?
又は・・・語られないものか?