「バトル・スタート!!」
ライグリィ教官の声と同時に、ルクスとセリスティアは上空にへと飛んだ。
正直なところルクスの機竜《ギャラクシーアイズ》の神装
《光子剥奪(フォトン・ディブリベーション)は《アジ・ダハーカ》同様相手に
接触しなければ発動できないという難点があった。
もし接触すれば《リンドヴルム》の《ライトニングランス》で感電して
機体の出力が下がってしまうのでそれならと機竜のエネルギーだけを吸収して神装を使えないようにするしか道がないのだ。
だが空を飛べるのは・・・ルクスとセリスティアだけではなかった。
「私もいるぞ!!」
そう言ってシャリスはブレスガンをルクス目掛けて照準を合わせようとすると・・
「《竜咬縛鎖(パイル・アンカー)》」
フィルフィが《テュポーン》の右腕を突き出して二の腕から
鈍色の金属の杭が付いたワイヤーがシャリス目掛けて強襲した。
「うおわ!!って危ない危ない。いきなり怖いな、フィルフィ嬢は・・・って何だこの音は?」
シャリスは下から何か変な音がするなと思ってそこを見ると・・・。
「・・・はい?」
「えい。」
パイル・アンカーの先端がシャリスの後ろにあった壁面を抉り取って半回転して
それを投げたのだ。
それはまさに巨大な・・・鎖分銅(でかすぎるが)のようであった。
「!!」
セリスティアはそれを見て《ディバイン・ゲート》を使って回避したその時・・。
ガウン!という音が鳴り響いた。
それが下であったのでそこを見ると・・・。
「フィーちゃん!」
「セリス!」
セリスティアがフィルフィのはるか後ろに飛ばされていたのだ。
それを見ていた透流はというと・・・。
「いや・・・あそこで後ろ蹴りって機竜でも出来たのかよ。」
そう言っていたのだ。
だがそれは絶対のバランス感覚を持ち合わしていなければ出来ない芸当なのだ。
それも動物的本能も合わせてなければだが・・・。
そしてルクスはと言うと・・・。
「フィーちゃんって・・・本当に強かったんだ。」
そう言うしかなかったのだ。
確かに奇襲をかけるようには言っていたがまさか観客席の壁を投擲するという
発想は自分も考えられなかったのだ。
これならとルクスはそう思っているとフィルフィから竜声で通信が来た。
「何フィーちゃん?」
『気を付けてルーちゃん。私今・・・動けない。」
「!!」
フィルフィの声を聴いてルクスは《ギャラクシー》を素早く振るった。
するとそこには・・・。
「遅いですね。『ルクス・アーカディア』」
セリスティアが《ディバイン・ゲート》でルクスの目の前に現れて来たのだ。
やばいと思ったルクスは・・・《ギャラクシー》を手放して
《ライトニングランス》を掴んだ。
「グウウ!!」
「!!!なあ!?」
セリスティアはそれを見て何故だと思っていると・・・ルクスの頭頂部にある『ギャラクシーアイズ』の目が赤く輝いた。
「《フォトン・ディブリベーション》」
そして《ギャラクシーアイズ》の装甲が光り輝き始めたのだ。
「!!??」
セリスティアはやばいと悟って《ライトニングランス》を手放した。
だが・・・
「ごちそうさん。」
ルクスはそう言ってにやりと笑った瞬間・・・《ギャラクシーアイズ》の翼から光が出てきた。
「・・・何ですか、それは?」
「おしゃべりするったあ・・・・余裕だな・・・セリスティア先輩はよ」
ルクスは先ほどの電流のダメージがありながらもそう言うとセリスティアは
ルクスに対してある事を言った。
「正直、少しだけ予想外でした。」
「はあ・・・」
「私は4日前の彼女たちよりももう少し手加減したほうが良いと
思っていたのですが」
「!!!・・・てめえ・・・!!」
リーズシャルテとクルルシファーの戦いですら本気を出していなかった。
それを聞いたルクスは頭に血が上りそうな感じであったのだ。
「(二人の戦いを!!・・誇りを・・・手加減で・・・だとう!!!!)」
ルクスにとってそれは侮辱以外の何物でもなかった。
嘗て遊馬は不良たちとつるみ始めていた凌牙を助けようと№無しで
戦おうとしたが最後らへんでは№を使わざるおえなかったのだ。
だがそれは凌牙に自分の今の実力を見せて更生させようとしていたが
凌牙にとってそれが侮辱であったのだ。
あの後ルクスは遊馬にそう諭した後凌牙と共に不良二人と
タッグデュエルしたのだ。
本気の相手と真っ向から戦って勝つことこそ凌牙の信念である。
それを知ったルクスも不器用ながらも遊馬と戦った凌牙を仲間として・・・
親友となれたのだ。
それを知らないセリスティアは四大貴族の長女としての自分の笑顔を作って
こう言った。
「この辺りで降参していただけるならいらない怪我をすることはありませんが」
それは脅しではなく本心であろう。
だがその言葉こそ・・・ルクスの心をより燃え滾らせるきっかけとなった。
だがセリスティアはこう続けた。
「私はまだ、貴方のような例外を認めるわけにはいきません。男性に協力を
仰ぐわけにはいかず、ラグナレクの討伐を一人で成し遂げなければなりません。
それが納得できないのなら・・・それが分かるまで教えてあげます。」
そう言うとルクスはセリスティアを見て・・・こう怒鳴った。
「ふざけんな----!!!!」
「「「!!!!」」」
それを聞いてセリスティア、フィルフィ、シャリスがびっくりすると
ルクスはこう続けた。
「はああ!!黙って聞いていれば男性に協力を仰げないだ?あの時の革命に
何人の男性がいた!?そいつらは全員誰かを守るために戦ってきたんだぞ!!
一人でラグナレクを倒すだあ?たった一人で何ができるっていうんだ!!
今の地位は手前一人だけで出来たと思ってんのか!!この自己中心的な
偽善者がよく言えるなあ!!!」
「!!貴方・・・!!」
セリスティアはそれを聞いて怒るがルクスはセリスティアを見てこう続けた。
「アンタは学園の皆を守るために規範を守ろうとしているのは
良く分かるがな・・・教えてやるよ、法を守ることが正義じゃねえ・・・」
そしてルクスは残った《パラディン》をセリスティアに向けてこう言った。
「手前の信念を掲げて誰かを守ることが正義だってなあ!!!」
そう言ってルクスはセリスティアに突撃するとセリスティアはブレードを出してこう言った。
「ならば・・・参ります。」
最早後は語らず、剣で語るのみ。