最弱無敗の決闘機竜   作:caose

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 例え善意であっても・・・それが正しいわけではない。


悲しき過去。

「私の家は下級貴族で民間人よりもやや裕福である程度の家庭だった。」

 「だけど父は軍人として、一人の人間として民に慕われていた。」

 「そして私もそんな父に憧れと尊敬の念を抱いていた。」

 「そんな中で私はある人に出会ったのだ。分かるよな?セリスティア」

 サニアは昔話をする中セリスティアに誰なのかを聞いた。

 そしてセリスティアが答えた人の名前は・・・。

 「ウェイド先生・・・ですね。」

 「そうだ。父の恩師でもあり私にとっても先生と慕っていた。」

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・8年前

 

 

 

 

 

 幼かったサニアは父に連れられてあるところにへと向かった。

 そこは・・・。

 「・・・であるからして、この様に陣形が整っている場合」

 誰かが講義をしている最中であった。

 その部屋にいるのは全員真面目に授業を受けていた。

 そして講義しているのは白髪交じりの銀髪の初老の男性であった。

 サニアの父はその男性に挨拶した後男性はサニアを見てこう聞いた。

 「君がリールの娘だね?」

 「あ、はい!○○○と言います!」

 「親ばかでしょうが娘は特別可愛いものでしてつい」

 「ハハハ、親は皆子供が可愛いものですよ。特に娘はね」

 お互い世間話しながら男性はサニアの頭を優しく撫でた。

 「父さん。この人は?」

 「ああ、紹介しよう。この人はね」

 「・・・『ウェイド・ロードベルト』。私の先生だよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そこから私は時間の合間を縫ってウェイド先生から色んなことを

教えてもらった。機竜の使い方から剣技、戦術、政治、経済、色んなことを

学ばせてもらいました。」 

 サニアはまるで懐かしむかのようにそう言っていた。

 ルクスの祖父は帝国時代の王家直属の教育係であると同時に軍の教官も

兼任していたため父親なんか屁でもないくらいの支持を集めていた。

 「そんなある日ウェイド先生が教育係と教官を退けると聞いて

私はこう言ったんだ。」

 「『未だ私は貴方に何も学んでいません!!』」

 「そしたらウェイド先生はこう返したんだ。」

 「『ここからは君が私の教えをどう理解したのか知らなければならない。これは君にしか出来ないことなんだよ。』」

 「そしてウェイド先生は私にこの本を渡して去っていったよ。」

 そう言ってサニアは懐からあるものを出した。

 それは・・・。

 「!!それはウェイド先生の!?」

 「そうだ。ウェイド先生は自分から離れていく部下や弟子たちに

これを渡しているのだ。自分から卒業する祝いとしてな。」

 セリスティアも持っている本であった。

 まあ本人が持っているよりも厚みがあるが・・・。

 そしてサニアはそれを直すとこう続けた。

 「私は毎日これを読んで学ぼうと努力したよ。あらゆることに」

 サニアはそう言いながら顔を俯かせ、そして・・・悔しがるようにこう言った。

 「だが・・・あの時に全てが狂った」

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・7年前

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ウェイド先生が捕まった!?」

 サニアの父が仲間の言葉を聞いて何でだと聞くと仲間の一人がこう言った。

 「如何やら帝国の悪政を抑えようと皇帝に直訴したところ、不敬罪で

捕まったようだ。」

 「そんな!義理の父親にそんな非道を!?」

 「それどころかロードベルト一族は全員追放されただけじゃなく、

懇意にしていた人間にも取り調べをしようとしているようだ。」

 「!・・・つまり俺達も」

 「ああ・・・今すぐに家族を外国に高飛びさせろ。この間仲間が家族ごと

捕まったそうだしな。」

 仲間の言葉を聞いてサニアの父は直ぐに家路につき、サニアに向けて

こう言った。

 「○○○!!荷物を持って準備しなさい」

 「父さん。どうしたの?」

 「良いから早く!裏町に行くんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 「あの時は私も訳が分からなかったが父は予め仲間の家族を避難させる場所を

設けていたんだ。」

 「そして私は母と逃げた。」

 「家族たちと合流して暫く経ったあの日・・・全てが壊れた!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どこからか軍人の声が聞こえた。

 「この者たちは我がアーカディア帝国を転覆させようとした逆賊たちである!よってこの者たちを処刑するものとする!!」

 そう言って柱に括りつけられた人間たちがそこにいた。

 何十人もいる中そこにはサニアの父もいた。

 「父さん!!」

 民衆の中サニアは大声でそう言うと聞こえたのかサニアの父はサニアを見て・・ニコリと優しく笑ってくれた。

 そして軍人が機竜のブレードを構えると・・・そのまま・・・斬り付けた。

 それを見たサニアは一瞬の間を開け・・・悲鳴を上げた。

 「イヤアアアアアアアア!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの後私たちは帝国を離れてヘイブルグ共和国に向かったよ。」

 「だがその道中にもアビスや野盗、そして病が私達を襲ったよ。」

 「そしてその最中で・・・母は病気で死んだ。」

 「!!」

 「私は訳も分からず歩いてヘイブルグ共和国に辿り着いても私たちは

帝国の人間だ。まともな職にも付けず、残飯を荒らし、強盗をし、・・・

体を売って身銭を稼ぐしかなかった。」

 「ア‥‥アアアア」

 セリスティアはサニアの言葉を聞いて顔を青くし始めたがサニアはこう続けた。

 「そんな中である人が私に訪ねてきたよ。」

 

 

 

 

 

 

 ・・・4年前

 「アンタが元帝国民間人かい?」

 サニアがいる売春宿で全身をローブで着こんだ人間がそこにいた。

 「・・・そうだけどそれが何?冷やかしなら営業妨害よ。」

 サニアはそう言って部屋から出ようとすると・・・ローブの人間はこう言った。

 「・・・父親が何で死んだのか聞きたくねえか?」

 「!」

 サニアはそれを聞いて歩みを止めた。

 そして振り向くとサニアはこう聞いた。

 「・・・何を知ってるの?」

 するとローブの人間は中でニヤリと笑いながらこう言った。

 「・・・全てさ」

 そしてそのローブの人間は全てを話した。

 ウェイドがあの後ラルグリス家の長女の家庭教師になったこと。

 その長女がウェイドに帝国の闇を話したこと。

 そしてウェイドはそれにより投獄され、父親達が死刑になった後に獄中で

死んだこと。

 そのウェイドの娘も追放された後崖から転落して死んだこと。

 帝国が滅んだこと。

 その長女は今でも明るい世界で生きていること。

 ウェイドの孫は国から当てられた借金返済の為に働かされていること。

 それらを全て知ったサニアは頭を抱えながらこう思っていた。

 「(ウェイド先生はその女のせいで死んだの?父さんも・・・母さんも・・・皆・・・)」

 「(何で・・・何で・・・なんでナンデナンデナンデナンデナンデ

ナンデ!!)」

 「アンタ復讐したくないか?」

 「!!」

 サニアはローブの人間の言葉を聞いて目を見開くとサニアはこう聞いた。

 「・・・目的は?」

 「おお、それを聞くとなると話が早えな。俺の望みはとある一族を滅ぼす事。

その為には戦力がいるんだがアンタもどうだい?」

 そう聞くとサニアはこう聞いた。

 「・・・ウェイド先生のは孫がいたはずよ?」

 「ああそいつらも殺すな。」

 「なら貴方に協力する代わりに約束して、ウェイド先生のお孫さんたちには

手を出さないで。」

 「ああ?・・・おいお前どういう意味なのか分かってんのか?」

 仇の一族だぞと言うとサニアはこう返した。

 「確かに仇かもしらない。だからこうして、私があの国に最初に潜入するわ。

そして彼らを見て旧帝国の思想を持っていたら貴方達の好きにしなさい。・・・

だけどその子たちがウェイド先生の意志を持っていたなら・・・見逃して。」

 そう言うとローブの人間頭を掻いているとこう続けた。

 「その代わり、旧帝国の信望者とコンタクトを取って貴方に

武器を売らせるように手を回すっていうのはどうかしら?」

 そう言うとローブの人間は頭の中で算盤を弾き・・・決めた。

 「良いだろう。契約成立だ」

 そう言ってお互い握手をするとサニアはこう聞いた。

 「それで・・・そいつの名前は?」

 そしてローブの人間はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 「『セリスティア・ラルグリス』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そう貴様だ。貴様が私達の運命を壊した。」

 「アアアアアアアア・・・アアアアアアアア」

 「そして私は協力者でもあるレミスト家の養子になり、

この学園に入学して機会を伺った。」 

 「・・・どれだけこの時を待ち望んだのか分からなかった。」

 「貴様を見るたびに、声を聴くたびに、動くたびに・・・私の中にある憎しみが溢れ返りそうだった。」

 「だけど未だだ、未だだと自分で言い聞かせていた。」

 「やっとこの時が来た。」

 「・・・貴様が息をするだけでも大罪なのに何で・・・何で・・・ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ!!お前は笑っていられるんだ!!」

 「ヒィ!!」

 セリスティアはサニアの言葉を聞いて悲鳴を上げるもこう続けた。 

 「貴様はウェイド先生を殺し!家族を殺し!!私の人生を狂わしただけでは

飽き足らずウェイド先生の娘さんを殺し!!!あの二人の未来を

グチャグチャにしてどうしてそこまで笑っていられるんだ!!!」

 「ヤメテ・・・もうヤメテ」

 セリスティアはサニアの言葉を聞いて目を覆い隠すほど俯くがサニアは

こう続けた。

 「返せ・・・返せ!私たちの幸せを!!未来を!!!夢を!!!

希望を!!!・・・家族を・・・・カエシテヨ~~。」

 サニアはとうとう泣きながらそう言った後ソードデバイスを持ってこう言った。

 「・・・今のを聞いたな」

 

 

 

 

 

 

 「・・・『ルクス・アーカディア』」

 

 

 

 

 

 

 

 「!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 セリスティアはサニアの言葉を聞いて驚いて上空を見ると・・・。

 「セリスティア・・・先輩」

 「ア‥…アアアアアアアア・・・・アアアアアアア」

 ルクスが自身を見ていることを知って全てが分かった瞬間に何かが崩れ始める

音が聞こえ始めた。

 そしてサニアはルクスの方を見てこう言った。

 「これで分かったでしょう!ウェイド先生はこの女が殺したのよ!!いえ、

ウェイド先生だけじゃないわ。多くのウェイド先生を慕っていた人間とその家族の未来を壊したのよ!!あの時この女が言わなければアディスマータ伯が

クーデターを決行した時にウェイド先生達もいればアディスマータ伯は

死んでいなかったはずよ!!!貴方達もこんな惨めな生活をしなくて済んだかも

しれない!!!こいつはアディスマータ伯をも殺した最低最悪の・・・

逆賊よ!!」

 「もうヤメテ----!!!!」

 サニアの言葉を聞いた瞬間にセリスティアは大声をあげて懇願するも

サニアはこう続けた。

 「お前は今日死ぬ。この国の為に・・・『ラグナレク』の餌となって

シネ----!!!!」

 そう言ってサニアは《ディープファング》を構えながらセリスティア目掛けて突っ込んだ。

 然し・・・その間にルクスが割り込んだ。

 「「!!」」

 二人は何故だと思っているとルクスはセリスティアを掴んでこう言った。

 「《ディバインゲート》」

 そして七色の光がルクス達を覆った。




 次回へと続く。・・・それとセリスティアファンの人達・・・スミマセンでした----!!!!
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