合宿所において昼食を食べている中で外から音が聞こえた。
「?何だ。」
ルクスは何事だと思って外に出てみると新王国の紋章が入った帆が掲げられた
軍船が見えた。
如何やら軍が来たようだがこの時期は軍の演習は無いと村長が言っていた。
では何事だと思っているがルクスは『アーク』を見てまさかなと思っていた。
「突然の訪問になってしまった無礼をお許し頂きたい。私は新王国侯爵
『ドバル・フェスト』と申します。以後、お見知りおきを」
船から降りてきたのは恰幅の良い丸い体と豊かな白髭を生やした禿げ頭の男。
一見すれば気の良い初老の男性だと思われるがルクスはある印象を持っていた。
「(多分あの人は政治屋だな。だけどあの落ち着かなさから見て
分不相応の立場の)」
そう思っていると村長がドバルに頭を下げ乍らこう聞いた。
「これはこれは遠くからようこそ来られましたドバル候。然しこの時分に
一体何用で?」
そう聞くとドバルはこう返した。
「いやいや、今日は遺跡が発見されたと聞き部隊をこちら送ったのだよ。」
ドバルはそう言っている中クルルシファーはリーズシャルテを見てこう聞いた。
「ねえ、お姫様。あの男は一体誰?」
そう聞くがリーズシャルテはこう返した。
「あいつの事はラフィ女王の遠縁にあたる親族だと聞くがそれ以上は
分からんぞ。」
リーズシャルテがそう言うとアイリがこう説明した。
「ドバル候爵。旧帝国時代の軍人でしたが第一線を退いた後は
辺境の地方領主でしたが新王国建国後に新たな執政官としていの一番に
候補者として名乗りを上げ、今は軍の顧問としている中で自身の騎士団
『海竜騎士団』を率いているらしいですよ。」
そう言うとセリスティアはアイリを見てこう言った。
「詳しいですね、アイリ・アーカディア。私は彼の名前しか知りません
でした。」
「今の王家の面々は私と兄さんの命運がかかっていますから。」
アイリはそう言うがこれには確かな理由があった。
ルクスがフギルを倒すという環境を整備するためにアイリは知識と立場を
生かして新王国の内政に気を配っていた。
するとレリィがドバルに挨拶しながらこう言った。
「お初めましてドバル候。今回の遺跡調査なのですが御そんじでしょうか?
持ち帰った遺跡に関する情報、宝物の一部、発生したアビスの駆除、
遺跡内での現象に対して各国に対する報告する義務がある事を。」
「勿論でございます。我々は露払いと後方支援を徹底させますので。」
「ご協力感謝いたします。ですが遺跡調査は危険かつ急務でありますから侯爵様お抱えの『海竜騎士団』に何かがありましても我々は一切の責任を負うことが
出来ませんのでご遠慮いただけますでしょうか?」
「(要はたとえ死んでも責任は取らないですよ言ってるようなもんだろ?)」
ルクスはレリィの言葉を聞いてそう思っているとドバル候はこう返した。
「ええ、分かっていますとも。我々の行動と責任はそれを命じた
私が全責任を負います。遠慮や連携などは気兼ねすることはありません、
ですが・・・ただ、情報と財産についてはお互いが保有しない、共有しないで
宜しいでしょうか?」
「(ちっ!目的は盗掘かよ。あの目、嫌な予感がしたんだ!!)」
ルクスはそう思いながらドバル候を見ていた。
ルクスが見たドバル候の目は今までの見てきたがあれは権力と財宝に目が眩んだ人間の目であった。
遺跡の最深層はこれまでよりも難易度が高い反面宝物の質と量がこれまでよりも高いであろうという認識があった。
単純に着服するか、横流しするか、それとも調査部隊の協力をしたという
大義名分を土産に新王国内における自分の立ち位置を良くしようと考えているのであろう。
するとレリィがドバル候に向かってこう言った。
「ではお互い新王国の繁栄の為に尽力しましょう。」
「成功を祈りましょう。学園長」
そう言って締めくくった後ドバル候はリーズシャルテを見て近づいた。
「おお、お久しぶりですな王女殿下。また美しくなられて、確か最後に
会ったのは去年の建国記念祭でしたなあ。」
「ええ、お久しぶりです。」
リーズシャルテは短めにそう言うとセリスティアの方を見てこう言った。
「おお、セリスティア様。貴方が率いていらっしゃる『シヴァレス』の
獅子奮迅の働きを見せる貴公らの武勲は、王都においても耳にして
いらっしゃいますぞ。」
「これはありがとうございます。ドバル候」
セリスティアも短めであるがそう言うと・・・。
ゴウウウウウウウン!という地鳴りが聞こえた。
「おお、情報通りに近づいておるぞ。」
ドバル候は『アーク』を見ながらそう言った後こう言った。
「それでは失敬。準備してくるので」
そう言って仰々しく一礼して立ち去ったのを見届けた後レリィは振り返って
こう言った。
「はあ・・・疲れた。皆、聞いての通りだけど極秘任務を開始するから
準備しなさいねえ。」
あんな連中入りも先にねと言うと透流はアイリの方を向いてこう聞いた。
「協力しないんですか?」
「透流さん。我々はお互いに不干渉を貫きますし、あの人たちは・・・
信用できないので私たちは私達の任務を遂行するのですよ。」
「はあ・・・。」
透流はなんでだと思っていたがセリスティアが全員に指示した。
「それでは皆さん、本日の調査は1時間半から二時間に変更。
不測の事態に備え、携帯食を増やす代わりに採掘道具は減らします。
尚、宝物よりも行軍速度優先し、経路を割り出します。」
「それで宜しいですね?学園長。」
「ええ、完璧よ。セリスティアさん。」
レリィは微笑んでそう言うとこう締めくくった。
「遺跡は危険な場所だから確実にやりましょ。」
『『『『『はい!!!!!』』』』』
全員が頷いた後に準備して15分後に『シヴァレス』全員は灯台下の沿岸部にへと向かった。
次回こそは!!