最弱無敗の決闘機竜   作:caose

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 『アーク』の中へレッツゴー!


遺跡調査へ。

ぴちょん・・・・。

 そんな水音が滴る音が耳に微かにだが聞こえた。

 ルクス達は現在薄暗い場所にいた。

 湿った空気が周囲に漂い、青白い奇妙な光が辺りにポツポツとだが

点在していた。

 おそらくここは『アーク』の内部であると思われる。

 磯臭さが充満しているからな。

 「うわ!臭っ!!」

  ルクスはそう言いながら鼻を摘まんだ。

 それとだが何か不穏な気配を感じ、ルクスはアイリと透流の側にへと向かった。

 ルクスは《ライズ・ワイバーン》の索敵能力から周りを見渡しているとある事に

気づいた。

 そこでルクスはノクトにある事を言った。

 「ノクト!全員にサーチライトを使うように伝達!!」

 「YES、既に送信済みです。」

 ノクトがそう言うと全員が機竜に備え付けられているサーチライトを照らした。

 そこで見えたものは・・・想像したことすらない光景であった。

 「え!?」

 「チョット、なにこれ!!」

 「・・・何だ、これは?」

 リーズシャルテはそう言いながら周りを見回していた。

 あちこちで陥没し、砕き散らされた大量の無機物。

 原型が分からないほど壊れていた無数の瓦礫

 それらが至る所で散らばっており、足の踏み場すらなかった。

 「ここは資料によると、待合室(ラウンジ)と呼ばれる空間ですね。

一応ですが無事に突入するという第一目的は達成できたみたいです。」

 「いや、これって達成って言えるんですか?」

 透流はアイリの言葉を聞いてそうツッコミを入れた。

 足の踏み場がないということは機竜で踏破するとなるとこれらを撤去しながら

なので時間がかかってしまうのだ。

 この遺跡『アーク』は船首と船尾の位置にそれぞれ次の層にへと

繋がる階段があり、それらが11層分作られていることから他の遺跡よりも

分かりやすい構造となっている。

 まあ、途中途中で分岐している道が幾つかあるが最終的にその階段に

着くようにはなっている。

 「お互い無事で何よりですな、学園長。」

 するとドバル候が少し離れた位置から声をかけてきた。

 「どうやらここは、旧帝国時代での戦闘の跡が残っているようですので、

ご武運を。」

 「ええ、そちらこそ(心にもない事言って)」

 レリィはにこやかにだが内心そう毒づいて別れた。

 同様にルクス達も行軍を開始した。

 探索、索敵が出来る《ドレイク》の内二機が先頭に立ち、地面に証明を当てつつ瓦礫を撤去する《ドレイク》とアビスの監視をしつつ上空から明かりを照らす

《ワイバーン》の3機を残して全員は機体から離れた。

 これは体力を温存し、交代をしながら行軍する方法である。

 「まーさ、安全策だってのは知ってるけどさあ、なんつーかまどろっこしい

よねえ。こーゆーのってさ。」

 《ワイアーム》を纏いながらがれき撤去しているティルファーは

そう言いながらも瓦礫を片付けているとシャリスとノクトがこう返した。

 「仕方ないさ。どこの瓦礫の下でアビスが潜んでいたり、

罠が仕掛けられているか分からないんだからな。」

 「YES、それに安全だと確認されたルートは《ドレイク》で記録していますので次回からの行軍はもうちょっと早く出来ます。」

 そう言っている中行軍に着いて言ってるアイリが透流が持っている

ランタンの明かりで遺跡調査についての情報が纒られた資料を見ながら

こう言っていた。

 「本来ですと1階からのラウンジから、船尾にへと向かって2階に繋がる

階段にへと向かっていますがこう壁が破壊されていますから分かりにくく

なっていますね。」

 そう言いながらも全員は船尾にある階段をに着くとそのまま二階にへと

向かった。

 しかしここも酷い惨状となっていた。

 ルクスは瓦礫の欠片を持つとこう言った。

 「・・・やっぱりな。」

 「何がやっぱりなのかしら?」

 「・・・どうしたの?」

 ルクスの周りにクルルシファーとフィルフィがやってきた。

 「・・・兄さん?」

 「どうしましたか?」

 「YES、どうなされました。」

 「ん、何だ?」

 それを見て不思議に思ったアイリ、透流、ノクト、リーズシャルテも集まった。

 するとルクスは近くにいるクランリーゼの欠片を渡してこう聞いた。

 「どう思う、クランリーゼ。この欠片」

 そう聞くとクランリーゼはこう返した。

 「恐らくですがこの瓦礫の特徴から見てそう時間は経っていないかと

思われます。」

 「はあ!!それなら一体誰がやったと言うんだ!?ここの『ラグナレク』が

解放されたのはもう何年も前の事だし一体誰がやったと!?」

 それを聞いたリーズシャルテは大声でそう言うがクランリーゼはこう返した。

 「これは予測ですが恐らく機竜専門の盗賊が関与している可能性があるかと」

 「・・・『竜匪族』か。」

 「何ですそれ?」

 リーズシャルテの呟きに透流が反応するとクルルシファーがこう説明した。

 「簡単に言えば盗賊でもあり傭兵集団だけど腕利きらしくて各国でも重宝される組織よ。一時は私の国でもいたしね。」

 「だがやつらは同時に盗掘して財を得ている厄介な連中だ。伯母上も

何とかしようとしているらしいが奇妙な噂が耳に入ったことがある。」

 「・・・一体それは?」

 「聞いてみたが駄目だったよ。機密事項と言う事らしいが一つだけ

教えてもらったな。」

 「何です?」

 ルクスとアイリの問いにリーズシャルテはこう答えた。

 「まあ、噂がなんだがどうもアビスとは違う物を使役しているらしいという

のだが一体それが何なのやら」

 リーズシャルテはそう答えた。

 その後全員歩くと着いたのは巨大な空間であった。

 周囲を硬質のガラスで覆われた半球状の天井と鬱葱とする森があった様な場所。

 「ここは植物群系・球体(バイオーム・スフィア)と呼ばれている区画ですね。独自の生態系の植物で覆われた森のようですが・・・。」

 「今じゃあ見る影もないってか。」

 アイリの説明にリーズシャルテはそう答えた。

 するとレリィがノクトに対してこう聞いた。

 「ノクト、付近に敵影は?」

 「No、索敵範囲を最大にしていますがアビスの確認はありません。

ですがドバル候の騎士団はここから300ml(3キロ)先にいるだけです。」

 「向こうは大分飛ばしているようだけどそろそろ体力がそこ尽きそうだから

追い越せるわね。」

 レリィはにこやかにそう言うと全員に向かってこう言った。

 「本番はここからね。」

 荒らされた場所はより複雑めいており岩や土の凹凸もあってルクス達の進路を

塞いでいた。

 「それじゃあここから先のコースを探るために一端別れて散策しましょ。

運が良いことにアビスも確認されてないし。」

 「そうね。じゃあ取敢えず人数と各々の機竜の特性と強さから3,4人で

1チーム作って別れましょ。何かあったら竜声で連絡を取り合いましょ。」

 クルルシファーの提案にレリィも同意してそれぞれチームを組んだ。

 ルクスはノクトとアイリ、透流のチーム(ルクスはリーダー)を作った。

 「宜しくね、ノクト。」

 「YES、ルクスさんでしたら心置きなくアイリと透流を守れます。」

 「兄さん、他の人がいないからって私のルームメイトにまで手を出さないで

下さいね。」

 「するか!!」

 「YES、アイリは皆さんからお兄さんを取られたくないかと心配する理由は

分かりますがルクスさんにそう言う度胸がないのは知ってますから大丈夫です」

 「ちょ!変な事言わないでくださいノクト!!」

 「しれっと僕をディスルナ!!」

 「・・・本当に賑やかだなあ。」

 透流はそう言いながらルクス達の話を聞いていた。

 「まあ私は卒業したらシャリスのいるバルトシフト家に使える予定ですけど。」

 「え!ノクトってシャリス先輩の所のメイドさんだったの!?」

 「知りませんでした?ノクトの家は昔から従者の家系で幾つもの家に従者として配置されてましてノクトはシャリス先輩の所の従者なんですよ。」

 「YES、その関係でティルファーとも会えましたから嬉しいです。」

 ノクトの説明を聞いたルクスは成程と言ってこう言った。

 「ああ、だから3人は幼馴染なんだね。」

 「?どういう意味です」

 ルクスの言葉に透流は何でだろうと聞くとルクスはこう答えた。

 「ティルファーの家は宝石とかをネックレスや指輪とかを作る

アクセサリーショップだから貴族の家にもご用達してるんだ。そこに騎士の家

でもある女性のシャリス先輩の所に偶に来る。そうやるうちに顔なじみになるって寸法さ。」

 「・・・シャリス先輩って騎士だったんですか」

 「・・・んまあ、普段の光景を見てると違和感しかないよねえ。」

 透流の言葉にルクスもまあ同意している。

 普段のシャリスは自由奔放で悪だくみしている悪戯小僧ばりのタイプであるので実直な騎士とは無縁じゃねと思ってしまうのだ。

 「まあ私は恋愛とか興味ありませんですが、この歳で既に対象外と言うのはちょっぴり凹みます。はあ・・・」

 「・・・棒読みにしか聞こえないなあ。」

 透流はノクトの独白に対してそう答えた。

 するとルクスはノクトに対してこう答えた。

 「え?そんなことないよ。ノクトも結構可愛いと思うし」

 「どこら辺がでしょうか?」

 ルクスの言葉にノクトが間髪入れずにそう聞くとルクスは少し考えて

こう答えた。

 「・・・鎖骨から胸にかけてのライン。」

 「兄さん。全然褒めてませんよ。」

 「それってセクハラですよルクスさん。」

 ルクスの答えにアイリと透流がそう反論した。

 するとノクトがこう言った。

 「YES、ルクスさん。もう少し女性に言うべき言葉を考えるべきだと

思われます。その褒め方は厭らしすぎて淫猥な事を言われたと嵌められますよ。」

 「頑張って褒めたのにダメ出しの上に騙されたんかい!」

 「いやそれって褒め言葉じゃないですよね!?もう完全に逮捕物の

案件ですから!!」

 ルクスは項垂れながらそう言うが透流はいやいやと反論していた。

 それを聞いたアイリはそれを見てこう言った。

 「・・・まあ、ある意味ほっとしました。普段かっこいい事が多かったですけどやっぱり兄さんは兄さんです。」

 「それ本人の目の前で言う!?」

 アイリの言葉にルクスはガックシと落ち込んでいった。

 「でしたら今度は透流ですけど何かありますか?」

 「ええ!?俺!!」

 唐突に振られたことで透流は慌ててそう言ったが少し考えてこう言った。

 「・・・笑顔ですかね。」

 「「「???」」」

 「いやですね、機竜について教えてくれるんですけどその時に偶にですが

笑ってる時があるんですけどそれが何と言うか・・・・うん、綺麗だなあって

思うんですけどねえ・・・ってあれ?どうしました。」

 透流はあれと思っているとノクトはルクスに対してこう言った。

 「YES、あれが褒め言葉ですよルクスさん。あのようにしないと色々と面倒事が増えますよ。」

 「そうですよ兄さん。先ほどの褒め言葉はもう二度と言わないで下さいよ。

誤解を招きかねませんから。」

 「妹にまで酷く言われた!!」

 ルクスはアイリにまで駄目だしされた事にショックとなって落ち込むとアイリは竜声で透流にこう言った。

 [透流さん]

 [?・・・はい]

 [・・・ありがとうございます。]

 その時に行った時のノクトの顔は少し頬を赤くしていたが嬉しそうであった。




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