最弱無敗の決闘機竜   作:caose

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 オルトロス戦の始まりだよお。


オルトロス戦 前編

「おらあ!!」

 ルクスはブレードで謎のアビスに対抗しようとするも、アビスは一度回廊に

向かって行った。

 「な、何なのあれ!?学園のアビス用の図鑑にも載っていなかったし

一体何がどうなってんの!?」

 ティルファーは動揺しながら叫んでいるとレリィは緊張しながらもある考えを

口にした。

 「多分誰かが、中央ルートの門をこじ開けて生産エリアに侵入したんだわ・・・。それに反応したあのアビスが迎撃するって寸法だから多分あれは警備用のアビスってところね。」

 「ですが一体誰が?」

 ノクトは一体誰なのかと聞くがルクスはこう答えた。

 「ドバル候爵と『海竜騎士団』だろうな。」

 「ええ!でもあの人たちって未だ後ろだったはずあじゃあ!!」

 「どうせ最短ルートで進もうとして無茶してたんだろうな。今の人数で

攻略したいって気持ちで手一杯だろうしな。」

 「ええ、昨日の戦闘で二割近くがやられたしね。」

 ルクスの言葉に対してレリィは恐らくと言う最悪な状況を考えるとこう続けた。

 「只今はこの状況を打開しないといけないわね。」

 グアアアアアアアア!!

 レリィがそう言い終えたと同時にアビスが唸りを上げて向かってきた。

 「《ハウリング・ロア》!」

 ルクスは機竜の衝撃波でアビスの動きを止めようとするも・・・

アビスは止まらなかった。

 「嘘!全然効いてない!!?」

 ティルファーはレリィを守るようにハルバートを構えながらそう言った。

 そしてそのまま謎のアビスの爪がルクスに襲い掛かり・・・。

 「グオオォォォォ!!」

 片腕を切り裂いた。

 《ライズ・ワイバーン》保有するスピードをカウンターの応用で使用し、

アビスを切り裂いたのだ。

 突然の事にアビスが驚いてルクスから離れようとするも・・・。

 「ギャウ!!」

 「逃がさない」

 フィルフィが《パイル・アンカー》で身動きを封じた。

 そしてルクスはそのまま背部に搭載されているキャノンをアビスの口に一門ずつ突っ込んでこう言った。

 「吹き飛べ。」

 そしてアビスは中側から破裂するように爆発した。

 然しルクスはアビスの肉片をブレスガンで撃ち落とした。

 これは前にあった『キマイラ』に備えての対策である。

 [ルクス君、聞こえる?]

 [!クルルシファーさんか、そっちにも出ましたか?]

 クルルシファーが竜声でルクス達の無事を聞くとルクスはさっき現れた

アビスの事を話すと近くにいたラ・クルシュが説明した。

 [それは恐らく『オルトロス』ですね。『アーク』によって管理されている

アビスで三匹解放されます。一匹目は警報を出した対象に狙いを絞って

襲い掛かります。]

 [さっき一匹倒したけどそれがあいつかなあ・・・後の二匹は?]

 [ええ!あれ倒しちゃったんですか!?結構強いはずなのに・・・ああ、二匹目以降ですね、二匹目は船内にいる侵入者の探索と迎撃。三匹目は船外に出て周囲の人間に襲い掛かるのです!!]

 [それじゃあもう一つ。生産エリアで侵入者が出た場合、生産エリアにいる

アビスが一斉に出るって可能性は?]

 [ああそれは大丈夫です。生産エリアにいるアビスは未だ未完成ですし

あの中にいる限り動くことも出来ませんので大丈夫です。]

 [ああ、ありがとう。]

 そう言ってルクスは竜声を切った後レリィに事の次第を説明した。

 するとフィルフィが手を上げてこう言った。

 「お姉ちゃん。私とルーちゃんは一度外に出たほうが良いと思うよ。」

 「さっきの竜声で聞いたんだけど、『アーク』の外にも出たんでしょ?」

 フィルフィがそう言ってルクスはこくりと頷いた。

 それに今のリエス島にまともなドラグナイトなどいないのだ。

 「・・・分かったわ。ルクス君とフィルフィは一緒に例のアビスの迎撃。残りの二人はその間に管理室のあるフロアまで全力疾走で向かいます。」

 「はい!・・・けど護衛は?」

 ルクスはそう聞くとティルファーはこう答えた。

 「大丈夫!今ノクトから報告があったんだけど先に管理室のあるフロアに着いたセリス先輩の小隊が急いでこっちに来てるからそれまでは私たちが

何とかするから!!」

 「YES、お二人はお気になさらずに早くアビスを。」

 ノクトがそう言ったのでルクスはフィルフィの方を見るとこう聞いた。

 「フィルフィ・・・まだいける?」

 「うん・・・いけるよ。」

 「やせ我慢しないでね。」

 「うん・・・分かった。」

 ルクスはフィルフィを見てそう言った。

 フィルフィの今の体の調子を考えると酷いものであった。

 まるで高熱に魘されているようなそんな感じであった。

 然しフィルフィは頑固でこれと決めたら絶対聞かないことは

ルクスは知っているためそう言ったのだ。

 そしてルクスはフィルフィの《パイル・アンカー》を持って逆向きに向かった。

 然しここである事に気づいた。

 それは・・・。

 「くそ!隔壁が邪魔で思った通りにスピードが!!」

 先ほどの警報のせいで隔壁が作動されたらしく思うようにスピードが出ず、

『オルトロス』を補足することが出来なかったのだ。

 『アーク』の出入り口であるポータルにまでたどり着いたのはいいが

外部への転送には数分待たなければならなかったので気が気でならなかった。

 「(早く早く早く!!)」

 ルクスは内心焦っているがフィルフィは普段通りにこう言った。

 「だいじょうぶだよ、ルーちゃん。未だ、あのアビスは出てないよ。」

 「気配で分かるから。」

 「え・・・」

 ルクスはフィルフィの言葉に何だと思っていると足元が光り輝いてきた。

 そしてルクスとフィルフィはそこからいなくなった。

 

 

 

 

 

 

 「グルアアアアアアアア!!」

 

 

 

 

 

 巨大な遠吠えと共に甲板の縁から島にへと向かってる『オルトロス』を外に出て早々発見した。

 すると『オルトロス』の二首の片方がルクス達を見た後にあざけわらうかの

ように森の中に走り去っていった。

 「しまった!これじゃあ見つけられない!!」

 居住区に向かわなかっただけまだマシだと思いたいがもしも居住区に

時間差で襲い掛かったとしたらたまったものではない。

 急いで追おうとするとフィルフィがルクスにある提案を促した。

 「ルーちゃん。追いながらでいいからアビスの場所、教えて。一瞬だけ

動きを止めてくれれば捕まえられるから。」

 「・・・・分かった。」

 ルクスはそう答えて高度を上げて《ライズ・ワイバーン》の索敵システムを

起動させると『オルトロス』の位置が分かった。

 「あの犬っころ!追っ手を撒こうとしてやがる!!」

 もしこれが普通の《ワイバーン》だったら索敵をするのに目視でやるから

時間がかかりそうであったがルクスの機竜はそれには当たらないので初期警戒で

十分な結果が出るのだ。

 するとフィルフィが竜声でこう伝えた。

 [ルーちゃん。だいじょうぶ。わたしたちはそんなに弱くないよ?]

 [ありがとう、フィルフィ。]

 フィルフィはルクスを落ち着かせるために励ましの言葉をかけると

ルクスは落ち着いてそう答えた。

 森の中を縦横無尽に走る『オルトロス』を見つけたルクスは少しずつ距離を

詰めて『オルトロス』を挑発した。

 「ヘイヘイヘイ!どうしたよ犬っころ!!もうギブアップか!!??」

 「グルルルルルルル」

 『オルトロス』はそれを聞いて意味が分かったのか歯ぎしりの音がした。

 戦いもせずに挑発しながらこちらの出方を伺うルクスを見て苛立ってしまった

ようだ。

 等々森から抜けてしまい、演習場に入ったその時にルクスは攻撃した。

 「《ハウリング・ロア》!」

 周囲を分厚い石壁に覆われた演習場で障害物がないのにも関わらずに衝撃波を

ぶつけようとするも・・・『オルトロス』はバカではなかった。

 「グルアアアアアアア!!!」

 『オルトロス』がさらにスピードを上げて演習場の門を潜り抜けた瞬間に

《パイル・アンカー》のワイヤーが見えた。

 本来なら衝撃波で動かなくなったところを《パイル・アンカー》で身動きを

封じて倒すという作戦だったのだが失敗したのだ。

 絶好の機会だと確信した『オルトロス』はルクスに襲い掛かろうと四肢に

力を込めて跳躍した次の瞬間に・・・ルクスはニヤリと笑ってこう言った。

 「おせえよ。」

 「ギャイン!!」

 次の瞬間に『オルトロス』の前後の右片足が切り裂かれ・・・炎が発火した。

 「グルアアアアアアアア!!!」

 ルクスの技『「刹撃・焔」』により発火したのだ。

 これに驚いた『オルトロス』は片足ずつでも関わらずに逃げ出した。

 「追おう!!」

 「うん」

 ルクスとフィルフィは『オルトロス』を追った。

 そして向かった先は・・・。

 「ここは!?」

 『オルトロス』を追って辿り着いた場所は廃墟と化した修道院。

 独特の黴臭さが漂っていて建物の床の一部が崩落していたが

その先にあったのは・・・。

 「・・・これは」

 地下通路があったのだ。

 すると・・・。

 「うく!!」

 ルクスはそれを見た瞬間に頭痛に襲われた。

 それと同時に・・・二種類の記憶が浮かび上がってきた。

 一つは・・・乾いた血と鼻が曲がりそうな腐臭

 人として原型を保っておらず悲鳴すら上げられない・・・少女たちの死体。

 人であったものの投棄場

 そしてルクスが見つけたものは・・・桃色の・・・髪

 「グがアアアアアアアア!!!」

 突如頭の激痛と同時にもう一つの記憶が出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 「ほお・・・人の身でありながらもここに来るのは『****』以来だな。」

 「(誰だ!!)」

 そこはルクスでもわかる場所。

 そう、・・・バリアン世界である。

 「ガキよ。力が欲しいか?」

 ・・・・欲しい。

 ・・・******を殺した奴らを・・・・あの男を殺す力を。

 「ならばこれを使うがよい。」

 その誰かから渡された一枚のカード。

 ・・・これは

 「それならば貴様が望む力を得ようぞ。」

 「だが代償として貴様が死したその時、我の僕となれ。」

 ・・・構わない。

 「ならば今日からそれは貴様の・・・いや、こう名乗らせてやろう」

 そしてその誰かの全貌が見えた。

 巨大な体。

 禍々しいオーラを放つ。

 漆黒の・・・魔人

 「『ルプス』。今日からそれが貴様の・・・新たなバリアンの名だ!!」

 その瞬間にカードが光り輝き名が記された。

 そこに書かれていたのは・・・・。

 「『№108 魔道蒼炎竜 ダークブレイズ・ドラゴン」




 今・・・記憶が解き放たれようとしていた。
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