最弱無敗の決闘機竜   作:caose

169 / 378
 嘗ての事を話しましょう。


昔語り。

「さあ、入りなさい。」

 レリィはそう言って管理人用の個室にルクスを入れた。

 現在はレリィの部屋としているのか分からないが学園から持ち出されていた遺跡の解読書で今でも調べているのだ。

 フィルフィのアビス化を治す為に・・・。

 「さてと・・・何処から話すべきかしらね。」

 レリィはそう言いながらワインを出すとルクスはこう答えた。

 「一から十まで。」

 「・・・分かったわ。」

 ルクスの言葉を聞いて語りを始めた。

 今から5年前にフギルからこのリエス島でのことを聞いてルクスはこの島に来た。

 そしてそこで見たのは・・・悍ましい実験でありルクスはそこで・・・

覚えていないかもしれないが見つけてしまったのだ。

 ・・・フィルフィの亡骸を。

 「そう、旧帝国の軍に攫われてから発見するまでの間、フィルフィは恐らく

人体実験されていたのよ。そして私たちが見つけた時にはもう・・・

助けられそうになかったの。」

 「仮死状態で然も施療師も匙を投げるほどだったわ。」

 「けど・・・その後にある現象が起きたの。」

 「・・・現象?」

 「ええ、その後不思議な光と模様が体に浮かび上がるとね・・・一瞬だけど

フィルフィの髪が白くなったのよ。」

 「・・・白く。」

 「ええ、そして髪が元に戻るとフィルフィが生き返ったのよ。」

 それを聞いたルクスはこう考えていた。

 「(恐らく模様とかは『イグドラシル』の《ラタトスク》だと思うけど

髪が白くなるって他のアビスにはない現象だ。)」

 人間だからかと思っている中レリィはさらに続けた。

 「それからフィルフィの体は前より丈夫になったんだけど・・・本身を出せば

大人どころか機竜ですら相手に出来ないほどの力を手に入れてしまったの。」

 「だから私は知り合いにフィルフィを預けて力を抑制する方法を学ばせる間に

私はフィルフィの中に何があるのかを探したわ。アビスだって分かったのは・・・つい最近だけど。」

 レリィは自嘲しながらそう言うとこう続けた。

 「フィルフィが帰った後に新王国から神装機竜《テュポーン》のドラグナイトになってからも遺跡調査やアビス討伐に参加させなかったのもそれ。もしバレれば

新王国の法律に則って・・・殺されるわ。」

 「・・・・・・」

 ルクスはそれを聞いて頭を抱えてしまっているがこう続けた。

 「私にとって遺跡の中にある物こそが最後の希望なの。前人未到の最深層にならもしかしたらフィルフィを救うことが出来るかもしれない。」

 「だから新王国の許可を取らずに遺跡調査を」

 「何言ってるの?これはラフィ女王も知っていることなのよ。」

 「は?(;゚Д゚)」

 レリィの言葉にルクスは素っ頓狂な声を出すとレリィはこう続けた。

 「今回の遺跡調査は調査と言うより実験ね。『グランフォース・コア』を使って本当に遺跡の機能が停止するのかを見極めるためにね。」

 「あ、もしかしてルクス君。私が新王国に内緒でやっているって

思っていたんでしょう?もう違うわよ。そんな度胸私にあると思う?」

 「・・・あんたフィルフィ関連だと何するか分かったものじゃないからな。」

 レリィの冗談めいた言動にルクスは頭を抱えながらそう言うとレリィは

こう続けた。

 「まあもしバレちゃってもラフィ女王がフィルフィの後見人になってくれる

ように手を回してるし遺跡の機能が停止すればそれで良し。もし条件があるならば

それを報告しちゃえばよし。つまりどう転んでも私の実刑は軽くするように

手を回してるから大丈夫なのよ。」

 「・・・けどもしもの時は・・・フィルフィの事、お願いね」

 「!!!!」

 ルクスはこの時こう確信した。

 もし死刑なら自分の代わりにフィルフィを守って欲しいというお願いだ。

 最後に妹に何かできることと思ってルクスを選んだのだ。

 その後二人は少しずつであるがワインを飲みあっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の朝。

 フィルフィ以外の全員が10階にある管理室フロアにへと向かった。

 幸いにもアビスは出ておらず無駄な事なく着いた。

 見慣れない奇妙なオブジェが立ち並ぶ回廊を歩き続けるとラ・クルシュは

ある部屋で止まった後に全員に向けてお辞儀した後にこう言った。

 「皆様、ここ迄御同行してくれてありがとうございます。無事、管理室エリアに辿り着いたのですが扉を開くためにお手伝いしていただけると」

 「それは私がやるわ。」

 「クルルシファー!」

 突如クルルシファーが前に出たのでリーズシャルテが驚くが

クルルシファーはこう答えた。

 「大丈夫よ。」

 そう言ってラ・クルシュに近寄った。

 予めルクスがお願いしていたこともあるが自身の願いのためでもあるのだ。

 クルルシファーが扉に触れると何処からか声が聞こえた。

 『エクスファーの存在を確認しました。扉を開きます。』

 その声が直接脳内に響くとともに扉が開かれた。

 その部屋は幻想的な光に包まれながらも後ろに巨大な建造物と小さな椅子が

ある程度の部屋であった。

 「少々お待ちくださいなのです。私の記憶を補完し『アーク』のシステムを復旧するまでの間、皆様は最深層の部屋に向かってみてはどうでしょう?

少し時間がかかりますので。」

 ラ・クルシュがそう言ったのでレリィはこう答えた。

 「じゃあ、お言葉に甘えて、そうさせてもらうけどアイリちゃんはどうする?」

 そう聞くとアイリはと言うと・・・。

 「・・・透流と一緒でしたら。」

 「・・・へあ!?」

 少し遅れて透流が驚いていたがアイリの顔を見てからレリィの顔を見た後に

こう言った。

 「ああ、じゃあ・・・一緒に行くか・・・・アイリ。」 

 「はい。」

 それを見ていて朗らかな気持ちになっていたが約一名はと言うと・・・・。

 「くっくっくっ・・・透流・・・覚えててね。」

 笑ってるのに目はハイライトが消えて笑ってないルクスがそこにいたそうだ。




 透流「ヒィイイイイ!!」
 アイリ「!どうしたんです透流」
 透流「いや・・・その・・・何か理不尽な思いがあった様な」 
 アイリ「?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。