「本当にこれで良いの?目の前でお祈りできないけど良いの?」
「うん。」
フィルフィがこくりと頷くとフィルフィの言う通りしてルクスはその場に
腰を下ろした。
記念祭の間解放されている普段は閉鎖状態の大聖堂2階部分の張り出した
露台部分にルクスとフィルフィは並んで座った。
近くを見て見ると馬車に乗っている精霊像を丁度良く見下ろすようにして
眺めていた。
只近くで見ようとする人たちが殆どであるがためにルクス達のように
眺めている様な面々はいなかった。
石造りのベンチに並んで座りながらその光景を眺めていた。
お互いに何も話さない静かな時間でルクスはフィルフィに向けてこう聞いた。
「あのさフィーちゃん、何か食べたい物とか買ってきて欲しい奴とか」
「ルーちゃんは休んでていいよ。」
「え・・・休んでって・・・・何処で?」
ルクスはフィルフィに向けてそう聞いてきた、何せ眠れるところと言えば
ベンチでしか寝る所がないのだ。
そしてフィルフィはルクスに向けてこう言った。
「ルーちゃん今日は疲れてるみたいだから、私の事考えてくれるの嬉しいけど
それはそれ、これはこれだよ。」
フィルフィがそう言ってきたが内心嬉しかった、何せクルルシファーや
セリスティアとのデートは楽しかったが前半は接待的感覚が大多数であり
セリスティアに至っては・・・色々と精神的に疲れることが大多数であり
まああと少しでルクスの下半身のソードデバイスが暴発しそうであったがために
精神的余裕がなかったのだ。
それを聞いてルクスはフィルフィの現在の服装を見てこう思っていた。
「(ええとさ・・・今フィルフィの服って夏用のドレスだから・・・
薄着だからって言うかその・・・太腿結構見えてるからって胸の谷間が見えてるから眠れなさそうなんだけど!!!)」
そう思っていた、夏用であるがために服は薄く見えようによっては
見えてしまうからだ。
するとフィルフィは自身の太ももを叩いてこう言った。
「ここに寝て、寝る所ちょっと硬いかもしれないけど。」
「(いや待って!そこに寝るのねえ!!僕そんなことされたら色々とヤバいよ
イヤ本当にって言うか何今日厄日なの!?)」
最悪だと思っているとフィルフィはルクスの手を取ると・・・其の儘引っ張って自身の太腿に頭を置かせたのだ。
「(アアアアアアアヤバいやばいやばい頭にフィルフィの太腿が柔らかい事
この上ないってアアアアア胸の下部分が半月って良く見えてって誰か助けて
僕此の儘じゃあ下半身のソードデバイスがまた暴れちゃうってヤバいって!)」
そう思いながらフィルフィの柔らかい太腿とスカートの滑らかな
生地の感触にドキドキする一方で此の儘眠ってしまっても良いんじゃないかなと
悪魔の言葉が聞こえている様な何かを感じていると其の儘・・・不ッとした感じで眠りにつくとフィルフィは外の喧騒と夜風の音しか聞こえない中でフィルフィは
街の明かりを眺めながらルクスを見て・・・ほっと安らぐような感じで
こう呟いた。
「ルーちゃん、私ね。本当は違ったんだよ、昔お母さんが病気で死んじゃった時皆一杯泣いてね。お父さんもお姉ちゃんも凄く辛そうでだから
私は泣かなかったんだよ、他に辛い事苦しいことがあっても
ずっと平気でいたんだよ・・・ううん、ずっと平気なふりして辛かったんだよ。
宮廷で私を庇った時、リエス島での時も、本当は助けてほしかった。
慰めて欲しかったの、私が気づかない振りをしている中でもルーちゃんだけは
何時も気づいてくれたよ。」
平気なふりをしている中でいつしか失ってしまった物・・・それは自分という
存在は助けるという選択を存在していなかった事。
ずっと無表情に閉じ込めて隠していた物をルクスは気づかせてくれたのだ。
「ありがとルーちゃん、私の事見つけてくれて。」
何時もの無表情を僅かに崩したフィルフィはそっとルクスの頭を撫でて
愛おしそうにその顔を除いて・・・其の儘ルクスにキスした。
十数分後
ルクスが目を覚めるとフィルフィの膝枕をゆっくりと起き上がった。
「ありがとうフィーちゃん、おかげで凄く楽になったよ。」
「良かった。」
フィルフィは僅かな笑みを浮かべた。
そしてルクスはリーズシャルテの所に行こうとすると・・・何かを感じた。
夜の記念佐野静謐な空気の中に戦場の血煙にも似た・・・強烈な殺気が
紛れているのを感じた。
「(この感じ・・・近いな。)」
ルクスは大聖堂付近にいるなと仮定すると・・・フィルフィに向けて
こう言った。
『フィーちゃん、悪いけど一人で帰れる?」
「うん、平気。」
「御免!ちょっと行くね!!今日は本当にマジでありがとうね!?」
そう言って早歩きでルクスは大聖堂を折りて王城に向かって
少し街路を歩くと・・・夜架の姿が見えた。
すると夜架はルクスに向けてこう聞いた。
「お久しぶりです主様、またお会いできて光栄ですわ。ですが少々不用心が
過ぎますわよ、主様はアーカディア帝国に残された唯一の殿方なんですから
もう少し有能な護衛を付けるべきかと思いますわ。」
そう言いながら通りの端で倒れている数人の男たちがそこにいた。
「先ほど主様を狙っていた刺客ですわ、毒の塗られた短刀を持っていましたからきっと人ごみに紛れて襲うつもりだったのかと思いましたがやり口は
お粗末でしたわね。」
そう言っていると夜架は・・・近くの角に目を向けてこう言った。
「それで?・・・何時まで監視しているのですか貴方は??」
夜架がそう言うと・・・道の端から人影が出てきた。
「・・・何時から気づいたの?」
「貴方がラルグリス家の女性と主様がむつみ合っていた時ですわ。」
夜架がそう言うとフードを脱いで現れたのは・・・サニアであった。
「サニア・・・さん。」
「久しぶりね、ルクス君。」
そして出会って。