最弱無敗の決闘機竜   作:caose

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 話し合いです。


裏道での話し合い

「ルクス君って・・・アンタが言うと結構違和感しか残らないないやマジで。」

 「酷い言われようね、じゃあウエイドさんで良いかしら?」

 「まあ・・・あのクソ親父と同じ名前じゃなければ良いですよ。」

 ルクスの言葉を聞いてじゃあそれでと言うと夜架はにこやかにこう聞いた。

 「其れとですが主様、炎夜刀ノ鬼神のサーチ能力によれば生身の追っては既に

駆除済み。王国の方は天照が監視していますのでここに誰か来ると言う事は

ありませんわ。」

 「お祭りの間監視兼護衛とは物好きだな君は。」

 「失礼ですが貴方はヘイズから狙われている身の上私達が護衛として守るのは

当然の帰結かと思われます。」

 「アンタも守ってたのかよ?」

 「ええ、私のスパイダーシャークで機竜を保持していた輩は動きを封じて

おいたしヘイズの命令で動いている奴らは一人残らず今頃地獄堕ちよ。」

 サニアは悪びれもなくそう言うが仕方あるまい、ヘイズとは上下関係など無く

只単に復讐に協力してくれるという互いに利用され合う仲でしかない。

 すると夜架はルクスに向けてこう言った。

 「ここから王城迄お供いたしますわ、お邪魔でしたら影からお守りさせて

いただきますけど。」

 そう聞くとルクスはこう返した。

 「・・・分かった、僕自身も夜架について聞きたいことがあったし。」

 「其れでしたら幾らでもお話いたしますわ、どのみち今夜は主様相手に

戦うつもりは毛頭ありませんので。」

 「・・・本当かな。」

 ルクスは夜架の問いに対してそう呟くしかなかった。

 何せ間違いなく旧帝国との関りが真っ黒レベルだという信頼最低ランクと言う

手合いの言葉を信じて良いのかどうか疑問なのだが虎穴に入らずんば

虎子を得ずと言う様に踏み込もうと思ってこう聞いた。

 「じゃあ・・・夜架は確か古都国のお姫様だったはずだ、既に解放されているし

例の転移門経由とは言え経済も緩やかとは言え活性化しているから後は治める

領主とかの問題があるからいないけど夜架はやる気ないの?」

 そう聞いてきたのだ、夜架が本当にお姫様と言うのならば領主として

いるべきだとも思っている。

 今の古都国は穏やかで上手くいけばあと数年で

独立できるんじゃないかという所まで来ているが領主の問題が

解決していないがために今の古都国は浮いている様な状態で在る。

 何故戻らないのかと聞くと夜架はこう答えた。

 「・・・資格が無かったからです。」

 「「??」」

 それを聞いてルクスどころかサニアですら何でと思っていると夜架は突如として通りの端に残っている酒の露店に行って暫くすると・・・ワイングラス3つと

おつまみを少々持ってきたのだ。

 「おいマテ、僕はこれから用事が」

 「大丈夫ですわ主様、毒見は済んでいますしそれに少し酔っている方が

気勢も上がると言う物ですわよ?」

 「確かに、特にあなたには大切な催しがあるのですからここは景気づけに。」

 サニアがそう言うとルクスは仕方ないと思って少し飲みながらおつまみの

ピーナッツの煎り和えを食べていると夜架は昔の事を思い出した。

 「私が初めて人を殺したのは天照を契約する少し前、側室が暗殺者を雇って

仕掛けた処私は簪でそれを殺しましたわ。昔からあったのです、殺気や気配を

見抜き、何の躊躇することなく実行できる才能が。それを見て

父はこう言いましたわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーー『お前には人の心が無い。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「とね。」

 「酷い話だな、全く。あのクソ親父と大差ないじゃないか。」

 ルクスはそう言いながら自身の父親と同格なんじゃないかと思っていた。

 「その後父は病死してしまい跡継ぎとして弟が選ばれましたわ、私とは違って

病弱なのに立派な人の心を持ち国と民を守らんがために未熟ながらも

全力を尽くすと言い周囲から忌み嫌われた私ですら守ろうとしていた・・・

莫迦な子でしたわね。」

 「「・・・・・」」

 ルクスとサニアはそれを聞いてじっと見ていた。

 本来ならば何かしらの文句を言う所なのだが其れすらもなくあるのはただ一つ。

 彼女の表情に笑みが無かったことから内心は誇っていたんじゃないかと

思っているのだ。

 するとルクスは夜架に向けてこう聞いた。

 「君の弟さんの事だけど断片的に知っているよ、確か侵攻後に降伏したって。」

 「ああ、そしてその際に強かったドラグナイト・・・つまり夜架を献上しろと言ってきたのも覚えてる。ウエイド先生が呟いているのを覚えてる。」

 サニアも人づてであろうかそう言うと夜架はルクスに向けてこう言った。

 「失礼を承知で申します、貴方は私の弟に似ていますわね、髪も瞳の色も強さも何もかも違うのに・・・どこか似ていると思ってしまいますわ。弟が死んだあと、私は買いましたわ。最後まで忠臣として帝国のために尽くすと。」

 「それって僕に忠義を尽くしているのは・・・弟の約束を果たさんがために?」

 ルクスは夜架に向けてそう聞くが夜架はにこやかであった。

 まるで見えない呪いに掛かっているかのような・・・そんな感じであったのだ。

 「私はアーカディア帝国の皇帝・・・貴方の父君との契約を果たさんがために

戦いますわ、例え一人になろうとも必ず。帝国の最後の忠臣としてこの新王国を

滅ぼして・・・何故構えるのでしょうかサニアさん?」

 夜架がそう言うと目の前でサニアが短刀型のソードデバイスを構えていると

サニアはこう続けた。

 「そうはさせんぞ、この国を滅ぼしはさせん。」

 「あら?何故ですの??貴方は帝国に忠誠を誓っているのでは?」

 「生憎だが私がそっちにいるのはセリスティア・ラルグリスを討つためだ、

この国を滅ぼす為ではない。」

 「理解に苦しみますわ?それでなぜこちら側に?」

 「さっきも言ったはずだ、私はセリスティア・ラルグリスを討つためだと。

この国は父様たちやウエイド先生の魂が造った国だ、ウエイド先生の肉親でもあるルクス様とアイリ様の為に剣を振るい守るために戦う。この新王国が2人にとってやっと手に入れた場所だ、奪わせはせんぞ。」

 サニアがそう言うと空気が変わって・・・一触即発の状態となってしまった。

 ここで機竜を出せば間違いなく周りの人間が来ること位分かっているがために

どう動くべきかと思っていると夜架はルクスに向けてこう聞いた。

 「主様、答えを聞きたいのです。この国をどうしたいのかと??」

 夜架はルクスに向けて笑顔でそう聞いてきた。

 だが既に心は決まっている、それをルクスは夜架に向けてこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それでも僕は・・・君の意思には添えないよ。」




 既に決まっている・・・だってこの国は大切だから。
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