試験に向けて
目にするのは一面・・・肌色の光景が広がっていた。
ドラグライドの演習授業似て使われる紅いカーペットが敷かれて偶には集会場として
使われる施設の2階部分の吹き抜けになった木造の回廊から・・・女生徒たちの・・・
下着が一面に広がっていた。
「(何で・・・こうなったんだーー!!)」
少年ルクスはそう思いながら目を凝らすと・・・屈託のない笑顔で無防備に
肌を曝け出している少女たちがこう言った。
「貴方又胸が大きくなったんじゃない?悔しいなア。」
「そんな事ないですわ、それくらいの方が可愛らしくて素敵です。」
「ちょ、ちょっとやめてください先輩こんな所で~~。」
「へえ、形もだけど大きさも申し分ないわねえ・・・ねえ今夜どう?」
「はい!?//////」
「(本当に・・・何でこうなったんだろう。)」
ルクスはそう思いながら・・・今日の事を思い出していた。
「では予定通り階層(クラス)昇格試験前の最終調整を行う為筆記及び実技の
模擬試験を執り行う・・・各自準備は良いか?」
『ハイ!』
ライグリィ教官の凛とした声が教室の中に響き、ルクスを含む生徒たちが返事をした。
王都での全竜戦が終わって早2週間、クロスフィードに戻ったルクス達は毎年春と秋に行われるドラグナイトの階層(クラス)昇格試験の開催に伴い試験勉強と
ドラグライドの実技に備えていた。
同盟強化と交流とドラグナイトの指標統一を目的とした合同試験の為今回は
ヴァンハイム公国でそれが行われることに決まっているため参加準備を行っている。
「本番は7日後、覚悟を決めてその上で悔いが残らないように全力を尽くせ!
良いな!!」
『ハイ!』
その言葉を聞いて全員が返事すると・・・ライグリィは静かに頷いてこう言った。
「では10分後に筆記試験を執り行う、最後の復習を済ませておけ!」
そう言って出て行くと入れ違うように弛緩した空気がふっと・・・教室の中に
流れ込んだ。
「うわあ・・・いきなり筆記かあ、気が滅入るなア。」
ティルファーがそう呟きながら天井を眺めているとルクスは苦笑いしながら
それを聞いて試験準備を始めた。
そして筆記試験が始まりその後は装衣に着替えてまずは走り込みを始めとする
体力テスト、筋力、バランス感覚等や基礎剣術、体術等のテストが行われ
ドラグライドの際には演習場にてドラグライドの召喚から装着、飛翔、武装のチェック、射撃及び剣術や動作訓練を行って行く。
ルクスはそれを淡々と執り行い数分後に笛が鳴った。
「よし、九十九・ルクス・アーカディアの試験は終了とする。ここからは別行動だ、
制服に着替えて教室に戻るか疲労や痛みがあるなら寮に戻って休むか図書館で
自習とする。合図があるまではそれ以外の場所に来ることを禁ずる。」
「ええと・・・分かりました。」
「それとトオル・ココノエにもそう伝えておけ、あいつは今ビギナーの為
一年生勢にいるから伝えとけ。」
「ああ、はい!」
ルクスはそれを聞いてそれではとライグリィは其の儘立ち去るとさてとと言って
立ち去ろうとすると・・・リーズシャルテがこう言った。
「ようルクス、お前の機体についてだが3機とも整備が終わっている。その内の2機は例の工房にあるから後で引き取ってくれ。」
「分かりました、ありがとうございますリーシャ様。機体の整備をしてくれて。」
「いや良いさ、私にしてもあれを整備するのにも必要だからな。」
「あれですか・・・どれ位進んでますか?」
ルクスがそう聞くとリーズシャルテはこう答えた。
「そうだな、今37%と言った処だな。ドレイクの基礎技術は既に終わってはいるが
後は特殊兵装と言った処だな、それとだがコイルの方も解析の
準備をしている最中だが・・・何分真面な機材が無いから一からだな。」
「・・・本気で再現させる気なのですかリーシャ様、あれは。」
「分かってはいるが私も一科学者だ、我々が保有する機体電話に内蔵されている
コイルだけでも戦乱の火種になりかねん。量産できる可能性をちらつかせて他国との
軋轢を少しでも減らさなければいかんし何よりも・・・あいつらとまた会いたいし
私は未だあの世界の科学技術を持ってきていないんだ!絶対に持って
帰ってやるんだーー!!」
「最後のが真実でしょリーシャ様!?」
ルクスはリーズシャルテに向けてツッコミを入れるが仕方ないことだ、
小型のコイルだけでもそのエネルギー量は絶大でありたった一つで世界の常識を
ひっくり返してしまうのだ。
現在あるのはルクス達が持ってきた3基のみであり一端ラフィ女王預かりと
なっている。
「あれの通信技術を応用すれば今一号機が出来上がりつつある電話が
機能出来るかもしれん、あと少しで完成だ・・・頑張ったるわーー!!」
「・・・・・。」
ルクスはその言葉を聞いてアハハと乾いた笑みを浮かべていると・・・
また背後から声が聞こえた。
「あら?面白い事言っているようだけど私も混ざって良いかしら?」
そう言ったのは・・・クルルシファーであった。
「ああクルルシファーさん、まあ何時もの事です。」
「あらそう、そう言えば聞いたけど別世界に行ってたんですって?良いわね行けて。
私も見て見たかったわ。」
「あはは、クルルシファーさんでも驚きますよあの世界。」
「そうなの?それでも行ってみたいわ。」
そう言うとクルルシファーは小さな声でこう言った。
「もしかしたら私の生まれのルーツが分かるかもしれないんだもん。」
まあたった1巻ですがよろしくお願いします。