「ああ・・・試験前なのに何でこんなに疲れるんだ・・・。」
「大丈夫ですかルクス!でしたら直ぐにお部屋で。」
「大丈夫ですよセリス先輩(まああんたのせいなんだがな。)。」
「大丈夫ルーちゃん、宿で寝よ。」
「(君が始まりの理由なのにね・・・・!)」
ルクスはセリスとフィルフィに対して内心ざけんじゃねえぞ!と思いながら馬車から
降りるとその先に広がっていたのは・・・滑かな白金色の城壁に囲まれた八角形の
巨大都市である。
八方から伸びている内側に折れ曲がった尖塔、中央には巨大な半球状の宮殿、
無数に加えられた区画の中には鮮やかな森と湖によって彩られていた。
敷地内は赤煉瓦の家屋、大理石の建造物、高低差が異なる色鮮やかな街並みが
広がっていた。
それは古代風の城壁と建造物と都市が融合された都市。
「遺跡都市『ルインスギア』、ヴァンハイム公国でも公都と並ぶ大都市にして
第2遺跡『迷宮(ダンジョン)』のある場所。」
レリィがそう言うと共にその光景を見た、『迷宮(ダンジョン)』から出てくるアビスを討伐するために出入り口付近では防衛拠点兼採掘した宝物等を一時的に管理した後に
研究開発する拠点がそこにあった。
中央のドーム状の宮殿は天蓋と呼ばれる居住区域があり中には広い空洞、そして
その地下には『迷宮(ダンジョン)』の入り口がある。
普通ならば調査権が無ければ入れないのだが『迷宮(ダンジョン)』の場合は例外として幾度もの調査が出来る。
「私は昔取引で何度か来たことあるけど学園長としては初めてよ、この土地は
とんでもない程面白い場所なのよ。」
「へえ、僕は始めて来ましたよ。それにしても何度も入れるのは貴重で・・・
羨ましいですねえ。」
「本当よねえ・・・私達の国にもそういう特権があったらあんな手段使わなくて
済むのにねえ。」
「本当ですよねえ、まあそのおかげでギガースの停止にこぎつけたんだから
良いじゃないですか。」
「そうなのかしらねえ、けど聞いた話だけど今回の試験には各国の七竜騎聖メンバーと各国の文官だけじゃなくて・・・非加盟国からも数か国が参加するらしいわ。」
「非加盟国・・・また何で?」
「さあ・・・けどこの試験も会議も今まで通りじゃ済まないわ。」
ほら見てというと上空から・・・幾つもの見たことない国旗が掲げられた空飛ぶ船が
艦隊となって『迷宮(ダンジョン)』上空を旋回しながら・・・近くの湖に向かって
降りて行くのが見えた。
「あの船・・・あんなに。」
「ヘイブルグ共和国にもあったし今は私達の国でも開発に向けて準備を始めるけど・・本当に只じゃ済まないわよ今回は。」
レリィはルクスと共に艦隊を見ながらそう呟いて『遺跡都市(ルインスギア)』に
向かって行った。
そして場面は変わって・・・浮遊艦隊の中で小型船に該当される船舶にて・・・一人の少年が外を見ていた。
ルクス達からすれば見たことない学生服を着た丁度年恰好が変わらない青年が
『迷宮(ダンジョン)』を見ているとこう呟いた。
「これが『遺跡都市(ルインスギア)』って奴か・・・これ全部が
ルインって奴なのかよ・・・。」
『ああ、俺も初めて目にしたぜ。まさかここ迄巨大な街を帝国以外で見るとはな。』
青年の言葉に対して・・・腰にアルソードデバイスがそう答えた。
本来ならばあり得ない事であるのだがこの機竜は只の機竜ではないのだ、
ルクス達ですら見たことない存在・・・
・・・・・意思を持つ機竜があるのだ。
すると青年は腰のソードデバイスに向けてこう言った。
「あれから三日か、精霊王達の解放が成り立ったがうまく行ったかどうか
分からねえな。」
『仕方ねえだろ?あの黒い奴らを全部やりあうのに間違いなく時間が
掛かっちまうぜ。』
そう言うと青年・・・
精霊使い『カゼハヤカミト』はあの時の事を思い出した。
ブレイドダンスで優勝したカミト達は水の精霊龍『絶海龍 メギド』によって
転移してもらった後カミト達はマギアルカとグレイワースに事情を説明した後機竜を
船に入れた後マギアルカはカミト達に向けてこう言った。
「これからについてじゃが、儂らは神聖ルギア王国とロッソベル王国と共に
空の向こう・・・ドラグニア竜皇国の先・・・ヴァンハイム公国が保有するルインと
同じ場所にアル『遺跡都市(ルインスギア)』へ向かうぞ。」
「『遺跡都市(ルインスギア)』?何だそれは??」
カミトがそう聞くとマギアルカはこう続けた。
「『遺跡都市(ルインスギア)』はルインの監視と発掘される古代の物品を
管理・研究を主立っておるのじゃ、そこで機龍使いのランクを上げるための試験を
行うのじゃが同時にそこで七竜騎聖の会議を行うらしいからお主らは見学として向かう。グレイワースは帝国からの代理として、フィオナは名代として出席してもらう。・・・
儂の感じゃがナニカが起きることは間違いないぞ。」
感じゃけどなと言うがカミトは内心何か起きるんだろうなと確信していた、
そしてその勘が正しかったと分かったのは・・・『遺跡都市(ルインスギア)』での
騒動に巻き込まれた時であった。
次回はルクス側に戻ります。