兵士たちの言葉を聞いたライグリィ教官は所定の場所に集まったルクス達を見て
こう言った。
「それではあらかたの場所は見回ったので一度全員解散する、休息したい者は
私と共に宿舎に戻るが未だ他の場所を見回りたい者はそうだな・・・ヂィルウィ殿、貴公が頼まれてくれるか?」
ライグリィの言葉を聞いてああ・・・はいと煮え切らない返事をしたのは
細身の優男と言う印象の青年が答えた。
名前は『ディルウィ・フロイアス』、性格は大人しめで真面目だが革命前までは
ライグリィと肩を並ぶほどの実力で当時の帝国軍の中でも異質で真面目で清廉潔白の
軍人であり他国の剣技・剣術を学んでおりその武装から繰り出される技から
『銀閃』と呼ばれたが革命の際の遠征で右腕に怪我を負ってしまい現在は
文官になっているのだ。
「しっかりしろ『ディルウィ』!それでもお前は私と同期なのか!!」
「ああ・・・済まなかった何せこの間の合k」
「お前今ここでその左腕引きちぎるぞ?」
「ひぃいいいいいいいいいい!」
『ディルウィ』はライグリィの・・・ハイライトオフの瞳を見せると
『ディルウィ』は恐怖の悲鳴を上げるとルクスは内心こう思っていた。
「(ご愁傷様ですディルウィさん。)」
そして『ディルウィ』と共に演習場に向かって行っていると・・・声が聞こえた。
「ほお、これは面白いな。嘗て隆盛を極めたあのアーカディア帝国から代表として
どんな連中がやって来たかと思えば・・・くくくく、随分と質が下がったようだな。」
そう言うのは顔に大きな傷跡を持つ男が数人の取り巻きで構成された面々と共に
そう言っているが更に他の面々がこう続けた。
「全くだ、それに頼らねばならぬ新王国の軍事力はここ迄凋落してしまったので
あろうな。気の毒でならん。」
「いよいよつけが回ってきたのであろうよ?他国にまで刃を向け続けてきた
その不作法な振る舞いに寄ってな。」
そう言っているが『ディルウィ』は何も言えなかった、全て真実であると同時に
今の自分では何も出来ない事位は承知であったがこう思っていた。
「(出来れば・・・この腕の傷がもうちょっと軽かったら・・・!)」
そう思っていると・・・リーズシャルテが前に出てこう言った。
「は!つくづく哀れだな、旧帝国の中枢でもない我々に八つ当たりしてもお前ら程度がこっぴどくやられたとか言う過去は変えられんだろうが!」
「何だと!」
「我々を侮辱する気か!偶々士官候補生同士の全竜戦で我が国に勝った程度で」
口々にヴァンハイム公国の武官達が怒号を上げて反論しているがリーズシャルテは
暖簾に腕押しの感覚でこう返した。
「・・・つまらんな。」
「何!?」
「貴公らの挑発に付き合っているのにたった一言で降伏するのか?お前たちは
一体何しに来てるんだ?」
「・・・・言わせておけば!」
そう言ってヴァンハイム公国の武官の一人がソードデバイスを抜こうとして・・・
ルクスがその手を自身が持っているソードデバイスで叩いたのだ。
「いで!手前なに・・・あの旧帝国の生き残りがよくも我らの前に」
姿をと言いかけた瞬間にルクスはソードデバイスで顔に傷を持つ男の喉元に一撃を
喰らわしたのだ。
「ご・・・が!」
「いい加減にしないと今度は手前の手足の骨を砕くぞ。」
「おば・・・あで」
顔に傷のある男が何やらふらふらとしていると其の儘・・・倒れたのだ。
「おい大丈夫か!?」
「手前・・・何しやがった!」
「簡単ですよ、そいつの喉仏に一撃喰らわしたから大声出そうとしたから
喉を傷めて意識不明になったんだよ。」
「手前よくも」
そう言って他の連中もソードデバイスを抜こうとした瞬間に・・・聞きなれた声が
聞こえた。
「手前らいい加減にしろよ?これ以上は家の恥だからな。」
そう言って現れたのは・・・グライファーであった。
すると取り巻きの面々がグライファーに向けてこう言った。
「グライファー殿!こいつは俺達を侮辱して」
「最初から見てたけど最初に手を出そうとしたのは君達だよね?」
そう言って現れたのは・・・小さな三つ編みを後ろ髪から垂らしている中世的な少年コーラルがそう言うとうぐとヴァンハイム公国の武官が声を詰まらせるとコーラルは
リーズシャルテに対してこう続けた。
「遅くなってすみませんね、わが国の武官が起こした無礼に対してどうか
許してほしいって言うか・・・ルクス君やりすぎだよ?失神してるよこの人?」
「この野郎がリーズシャルテ様に対してソードデバイスを抜こうとしたから
阻止したまでです。」
「お姫様も聞いていたぜ?隣の通路まで聞こえちまってるから・・・覚えとけよ
手前ら?手前らの上司は俺ら程優しくねえからな。」
「・・・・糞・・・!」
グライファーの言葉を聞いて畜生と思いながら立ち去ると・・・ルクスは
グライファーに向けてこう聞いた。
「やあグライファー?どうしてここに来たの??」
そう聞くとグライファーはああなと言ってこう続けた。
「俺はお姫様と一緒に出迎えしてきたからな、その帰りだ。」
グライファーがそう言って振り向いた先にいたのは・・・一人の少年であった。
歳はルクスと同じくらいであろう右手に黑い手袋を付けた黒髪の少年を見かけると
グライファーがおおいと言ってこう続けた。
「こいつが俺が言ってた新王国のダチヨ、カミト紹介するぜ?
九十九・A・ルクスだ。」
「初めまして、俺は・・・
・・・・・オルデシア帝国アレイシア精霊学院のカゼハヤカミトだ。」
宜しくなと言って手を差しだすとこちらこそとルクスは握手して答えた。
これが・・・運命の速度を上げることになるとはまだ誰も知らない。
やっと出会えた。