ルクスは遊馬とアストラルとのデュエルを見ているうちにアストラルの目的が
理解したのだ。
「アストラル。君は遊馬と別れるという事が分かっていたからこのでデュエルを。」
そしてデュエルも終盤に差し掛かり遊馬は自身が作った世界でただ一つのエクシーズモンスターを素材にした「FNO00 未来皇 ホープ」、そしてアストラルは自身の
記憶の全ての集合体である「No99 希望皇龍 ホープドラグーン」での戦いに入り
アストラルは罠カードで躱すも遊馬は手札にあるカードを見ていた。
「(おそらくあれは魔法カード『ダブル・アップ・チャンス』。もしあのカードがそれならもう一度攻撃して倒せることが出来るけどそうなったら・・・。)」
ルクスはアストラルの方を見るとアストラルの顔が笑顔だったのに気付いて
驚いていた。
「何で笑って!?」
そしてアストラルはこう言った。
「君の手にあるそのカードがなんなのかわかっている。
・・・そのカードを使うようにその手で未来を!可能性を突き進むんだ遊馬!!たとえどんなことがあっても諦めずに!!・・・かっとビングするんだ!!!遊馬!!!」
「アストラル・・・お前まさか俺に別れる勇気を俺にくれるために
こんなことを・・・。」
遊馬の目には薄っすらと涙が出ていた。
するとアストラルは遊馬に人差し指を向けてこう言った。
「さあ来い!!九十九 遊馬!!!この程度で躓いていてはデュエルキングなど百年たっても到達できないぞ!!!」
その言葉に遊馬は涙をぬぐい、笑顔でそのカードを発動させた。
嘗て最初にアストラルと出会い勝利を手にしたときに使ったこのカードを・・・
「俺は速攻魔法『ダブル・アップ・チャンス』を発動!!その効果でモンスターの攻撃が無効になった時その攻撃力を倍にしてもう一度攻撃できる!!」
すると未来皇ホープが呼びかけに答えホープの剣がホープドラグーンに向かった。
「(アストラル・・・忘れないぜ・・・一緒に闘って・・・笑って・・・
泣いて・・・喧嘩して・・・仲直りして・・・支え合ったあの日々を!!)かっとビングだ!俺!!未来を切り開けホープ!!」
その剣の一振りには二人の思いが形作るように切り結んだ。
「ホープ剣・フューチャー・スラッシュ!!」
そしてその一斬りはホープドラグーンを斜めに切り捨てた。
そしてその咆哮と同時に決着がついた。
「見事だったよ。遊馬。」
「ああ。」
二人が短くも確かな言葉を紡ぐと頭上からヌメロンコードの光が解き放たれた。
「如何やら別れの時のようだ。遊馬。」
「アストラル・・・。」
二人の時間が終わろうとしたとき遊馬の幼馴染である小鳥が大声を出した。
「ルクスさん!!体が!!!」
そう聞いてルクスの方を見るとルクスの体が青白く輝いていたのだ。
「ルクス兄!!」
遊馬がルクスの方に行くとルクスは笑顔でこう言った。
「遊馬。僕たちはここでお別れの様だね。」
「な、何で!!如何して!!」
遊馬は納得できていなかった。
アストラルだけではなくルクスまでいなくなってしまうことに
納得していなかったからだ。
「遊馬、僕はねある戦いの中で信じていた人からこう言われたんだ。『お前は世界を何もわかってはいない。理想だけでは何もできない』ってね。」
ルクスの言葉に遊馬も納得していた。
ここまでの道程で親友でもあるカイトは月で命を落とし、凌牙とは戦いの中でしか
分かり合えず他にも多くの人間の命を代償に勝利した。
誰も失いたくないという理想という夢が儚く消えたのだから。
「確かに有史以来人は何かを為すときには何かを犠牲にして世界を作っていたんだってことも学んだけど遊馬はそれでも諦めずにそれを得ようともがいていたんだ。
どれ程の痛みを伴ってもいつだって『かっとビングだ!!俺!!』って自分の限界を超えていこうとしてたんだよね。だから僕は決めたんだ。それで何かを失って
自分の限界を作るんだったら僕はそれを全力で守って戦うさ。だって僕も・・・
『かっとビング』があるからね。」
そしてルクスは遊馬の頭を撫でてこう言った。
「だからお願いだから遊馬。・・・笑って見送ってくれるよね?」
その言葉に遊馬は涙が出そうになるのを必死にこらえて笑顔でこう言った。
「ルクス兄!!俺何時になるかわからないけど・・・いつか会いに行くから!!
その時またデュエルしようぜ!!」
その言葉にルクスは涙を流してこう言った。
「うん。その時は受けて立つよ。デュエルキングとなった君と真正面から。」
そしてルクスとアストラルがヌメロンコードの光に向かって昇っていくと遊馬は二人にこう言った。
「かっとビング!それは勇気を出して一歩踏み出してどんなピンチでも諦めずにチャレンジすること!!俺・・・二人の事忘れねえからな!!!」
「私も忘れないよ!遊馬!!君と過ごしたあの日々を!!!」
「僕も忘れないよ!遊馬!!・・・僕を家族にしてくれて・・・ありがとう!!!」
お互いに最後の別れをした後彼らは帰っていった。
アストラルはアストラル世界に・・・
ルクスは自分の国に・・・やり残したことをするために・・・
次回から機竜編に入ります。