その後ルクスとリーズシャルテは大量の試食品とアンケート用紙(ルクス作成)を
持って広場の縁石に座って食べていた。
「いや~~。こんなにうまい物を食べれるなんていい日だなルクス。」
「そうでしょう。リーシャ様。」
そう言いながらリーズシャルテは持っていたアンケート用紙に味や感想、
不具合点等を記入して籠に入れた後ルクスの所に行こうとすると躓いて
扱けそうになった。
「うわっ!」
「あ、危ない!!」
むにゅ
「え?」
「!!」
ルクスはリーズシャルテを掴もうとして胸を掴んでしまったのだ。
「あ、その・・・ごめn」
「うぎゃああああ!!」
ルクスが謝ろうとするとリーズシャルテが大声を出してルクスを弾き飛ばした。
「痛っ!!」
ルクスが弾き飛ばされて地面にぶつかりリーズシャルテの方を見るとルクスはそれを見て違和感を感じた。
今までの勝気だが芯の強さを持っていた目は光を失い体を両腕でがっしりと
掴んでいた。
そして何よりも体が震えあがっていて顔が真っ青になっていた。
「リ、リーシャ様?」
「う、うあああ、うああああああ・・・。」
周りの人たちが何事かと来ている中ルクスは近くの店主が持っている布を
借りますと言った後それをリーズシャルテに被せて何もなかったと伝えた後
ルクスはある場所へと向かった。
ここはルクスが仕事の合間によく来る嘗て旧帝国時代に建てられた鐘がある場所。
今は使われておらず来るのは偶に来る整備士以外来ない為ルクスはそこを自分の
憩いの場として使っていたのだ。
そしてルクスがそこの隅にリーズシャルテを座らせた後持っていたジュースを
リーズシャルテのすぐ場所に置いた後少し離れて見守っていた。
暫くするとリーズシャルテがルクスにこう謝罪した。
「・・・すまなかった、ルクス・・・。」
「いえ、こっちの方が悪かったんだし。」
そう言うとリーズシャルテは布を体に巻き付かせたままこう言った。
「・・・なあルクス。覚えているか?私の腹に押された旧帝国の刻印が
入っていること。」
「!!ええ・・・。」
するとリーズシャルテはルクスにこう話した。
「私の父アディスマータ伯はクーデターを企てる前から帝国の方針に異を
唱えていたんだ。当時から父はある人とも交流があってその人と国の今後を
考えていてな、それに賛同する人たちが大勢いたんだが帝国側からすれば
父は異端の存在でなそこで彼等はその息女を誘拐したんだ。」
「・・・まさかそれって・・・。」
ルクスはある答えにたどり着いた。
「・・・そうそれが私だ。旧帝国に捕らえられた後クーデターの取引材料にしようと考えていたんだが・・・私は見捨てられたんだ。」
「!?!?そんな!!」
ルクスは驚いていた。
クーデターの裏でそんなことがあったのなら何故極秘にしたのかを。
「いや、父は英傑だったのだろうな。国と小娘一人を天秤に掛ければ言わずもがな
だが・・・私は・・・助けてほしかった。」
いつの間にかリーズシャルテの両目から涙が溢れてきた。
「国よりも私を・・・家族を選んでほしかった。・・・だが用無しと
分かった途端奴等は私にこの焼き印を押したんだ。」
「・・・。」
ルクスはハートランドで戦った兄弟たちを思い出した。
父親が裏切りで変わり果てた姿になり彼らは父親を取り戻すために
復讐に染まった父親の駒になってでも戦い抜いた彼らを・・・。
「(立場がどうあっても家族を思いたいって言うのは一緒なんだね。)」
同じように妹の復讐を誓った凌牙。
弟を助けるために修羅になったカイト。
皆それぞれ家族を思い、行動していたのだ。
リーズシャルテも父親に自分を助けてほしかったのだと思った。
だがリーズシャルテはさらにこう続けた。
「私はその後城の地下牢に入っていたのはたったの二か月だったそうだが
私にとっては・・・永遠ともいえる程の屈辱と恥辱だったよ。」
「・・・・何があったんですか?」
ルクスは興味本位と言うよりも何があったのかを聞く義務があるのだとそう思った。
あの革命に参加していた人間の一人として・・・
・・・だがその答えは・・・
「私はなルクス。」
この世の中で・・・
「その地下牢で。」
最も残酷な・・・
「二か月間・・・。」
答えだった。
「・・・犯されたんだ。」
次回も・・・続きます。