「ふう・・・これで全部ですね、ありがとうございます透流さん。資料の片づけを
手伝ってくれまして。」
「いや良いんすよ、俺今回何もしてねえからこうやってアイリさんの
手伝いしてるんすから。」
そう言って透流はアイリと共に資料を直していると・・・外から声が聞こえた。
「あら?貴方は確か・・・何の御用でしょうか?」
「まあ待て帝国の凶刃よ、俺様はお前ではなく中にいる娘に会いに来たのだが?」」
「アイリ様に何かするおつもりで?」
「生憎だが俺に幼女趣味など欠片もないので安心せよ、なあに少しばかり
忠告したいものでな・・・老婆心なるものだ。」
「あの声・・・まさか!透流さん!!私の資料は全部そのかばんに
押し込んでください!?」
「お・・・おお。」
それを聞いて透流は言われた通りに鞄に入れるとそれを見届けたアイリは
外で待機している夜架に向けてこう言った。
「夜架さん、こちらは構いませんので入れて下さい。どうせそのお方は
言いがかり付けて中に入ろうと致しますのでどうせでしたら。」
それを聞いて夜架は御意と答えて其の儘中に入れると夜架が相手していた男性・・・
シングレンが姿を見せるとアイリは姿勢を正しくしてシングレンに向けてこう聞いた。
「何か御用でしょうか?私は今お忙しいのですが??」
「ふん、あの兄然り妹然り全く持って俺様に対して礼儀を弁えて無いとは
酷い物だな。」
シングレンの言葉を聞いてアイリはあら?と笑みを浮かべてこう言った。
「レディの部屋に押し入る時点で礼儀がなっていないと言うのは
貴方ではないでしょうかシングレン卿?それとも・・・私が持っているルイン探索で得た精霊についての情報を手にしたいとかではないのでしょうか??」
それを聞いてほうと嘲笑っているシングレンだがアイリの底知れない笑みを見て全くとアイリに向けてこう言った。
「お前も兄も又どうしてここ迄俺様を・・・楽しみにさせるとはな。」
「「「!」」」
その時見えた・・・シングレンの邪悪的な笑みを見て3人が身構えるがまあ待てと
シングレンはアイリ達に向けてこう言った。
「まあ待て貴様ら、俺様はこの娘に忠告しに来たのだ。」
「忠告・・・ですの?」
「俺達あんたのあの時の笑い方でマジで戦闘に入るかと思ってたぜ?」
「まあそれは其れで構わぬが・・・相手をよく見てから言えよガキ?
俺が敵であるとするならばお前など一秒で終わらせられるぞ?」
「!」
透流はそれを聞いてびくりと身構えた瞬間に・・・ほれとシングレンが
その手に透流の首を掴もうとするそぶりを見せてこう言った。
「ほれ?これでしまいだ。だから邪魔だガキ、俺様に時間を無駄にさせるな。」
そう言って透流をどかすとそれでとアイリはシングレンに向けてこう聞いた。
「何か御用でしょうか・・・シングレン卿。」
「ああ、まあ他愛もない話だがな・・・お前は優秀なルイン探索での考古学者だ。
借金返済の為とはいえルインの解析をするという類まれないその頭脳をある連中に
渡る事だけは避けたくてな。」
「ある連中・・・一体誰なんでしょうか?」
アイリはそう言いながらも身構えていると・・・シングレンはふんと鼻息荒して
こう言った。
「竜匪賊と言う機竜を使った戦争屋だ、各地で暗躍しルインの宝物奪取・国崩しに
命をかけている様な連中だがその本部があるであろう国を絞り込めることが
出来たがために忠告にな。」
「・・・何処なんでしょうかその国は?」
アイリがそう聞くとシングレンはくくくとほくそ笑み乍らこう答えた。
「精霊使い達の連合国がある国の一角、アルファス教国だ。」
「アルファス教国・・・聞いたことがない・・・待ってください精霊使いと
言いましたね・・・そう言えば兄さんがお世話になっている国も
精霊使いと関連がある・・・スパイですか?」
アイリがそう聞くとシングレンはご名答と言ってこう続けた。
「奴らのスパイが他にもいるかもしれぬからな、お前の様にルインに関する情報を
誰よりも多く持っているお前に対して何かしらのアクションを仕掛けるだろうな・・・
肝に銘じよお前の持っているそれを狙っているのは表裏関係ないという事をな。」
そう言ってシングレンはではなと言って立ち去って行くのを見届けた後に・・・ふ~と溜息付いて・・・腰を抜かすかのようによろめきながら透流にその身を預ける
アイリを見て危ないと口にした透流が受け止めると大丈夫ですかと聞いてアイリは・・・冷や汗をたらりと掻きながらこう言った。
「ええ大丈夫ですよ透流・・・全くあのお方のあの気迫には立っているのが
やっとです。」
そう言いながらも透流にされるがままに近くのベッドに座らせるとアイリは
透流と夜架に向けてこう言った。
「すみませんが・・・お二方に頼みたい仕事があります、これは恐らく今後の我が国のルイン探索に於いて重要な事となりますが・・・宜しいでしょうか?」
それを聞くと透流は力強く答えて夜架は無論と答えると・・・アイリはではと言って
説明を始めた。
次回はルクスが精霊使いの面々と訓練を始めます。