ルクスは内心何でこんな事にと思いながら表情を隠して緊張するふりをして
屋敷に向かうと屋敷の前に2人の侍女が出迎えてきたのだ。
「「お待ちしておりましたお嬢様るくすさ、当主様がお待ちでございますので
中にどうぞ。」」
それを聞くとクルルシファーは2人に向けてこう言った。
「ありがとう2人共、お父様の下に案内してくれるかしら?」
「旦那様は既に居間にて待機しておりますのでどうぞ。」
それを聞いてクルルシファーは分かったわと答えてルクスと共に2人の案内で居間にへと向って行った。
「ただいま戻りましたお父様、御壮健であられましたでしょうか?」
恭しく一礼するクルルシファーがそう言うと口ひげを生やした壮年の男性
『ステイル・エインフォルク』厳格な鋭い目つきでこう言った。
「ああ、此度はご苦労だったな我が娘よ。」
するとルクスが前に出るとこう自己紹介した。
「初めましてお目にかかります、僕はクルルシファーさんの級友で新王国の七竜騎聖の
九十九・A・ルクスと申します。この度はご招待してくれた事。そして今回の
巡礼祭での滞在を許可してくれたことに感謝いたします。」
そう言うとじゃあ自己紹介するわねとクルルシファーは家族を紹介した。
「先ずは長男の『ザイン・エインフォルク』、兄さんは神殿騎士なのよ。」
「今回の巡礼祭の護衛任務互いにベストを尽くそう。」
『ザイン・エインフォルク』は線が細く影を匂わせる事から恐らくだが融通の利かない
頑固さも感じられる。
「次に『ユニファ・エインフォルク』、三女で私の妹よ。」
「よろしくお願いいたしますわルクス様。」
そう言って人当たりが良くお淑やかなイメージだが令嬢としての仮面を付けていると言う感じがして儀礼的であった。
「そして四女の『イルマ・エインフォルク』、私のもう一人の妹よ。」
仲良くねと言うと『イルマ』は近くのソファーの陰に隠れるのを見てルクスは
あれまと呟くがルクスはすみませんとアルテリーゼに言うとどうしましたかと聞いて
ルクスはこう答えた。
「少しですが台所を貸してもらいたいのですが宜しいでしょうか?」
「・・・構いません、ですが作るところは拝見させて貰いますので。」
アルテリーゼの言葉を聞いてこの女商売にする気だとそう思っているがルクスは
アルテリーゼと共に台所に向かって行くのを見て何する気だと『ザイン』がそう聞くと
クルルシファーは・・・悪戯娘みたいな笑顔でこう言った。
「多分・・・良い物かしらね。」
そして暫くするとアルテリーゼが鍋を持ってルクスと共に現れると
クルルシファーはそれはと聞くとルクスはマシュマロを見せると見ててと言って
小さな鍋に並べて暫く焼いているとアルテリーゼさんと言ってアルテリーゼが
出したのは・・・蜂蜜であった。
そして蜂蜜で焼いたマシュマロに串で刺した後コーティングするかのように蜂蜜を
塗ると『イルマ』に一本手渡すと『イルマ』は何やら恐ろしそうな感じで手に取って
なめてみると・・・ぱああと表情を崩して笑顔になるのを見て成程なと
『ステイル』はルクスに向けてこう言った。
「焼いたマシュマロに蜂蜜で甘くさせて甘みを増させたか、だが待てよ・・・
このマシュマロ何やら少し・・・酒か?」
「はい、台所の中にワインがありましたので白ワインで浸して甘みを抑えたんです。」
「ほお、子供だけではなく大人も食べれるように工夫したのか?これは確かに
美味だな。」
「確かにな、何よりも食事の後のデザートに丁度良いな。蜂蜜の方は商人から
買えるように色々と工夫しなければいかんが良い商品だ、この食事を是非とも陛下にも
ご賞味させて欲しいのだが?」
「其れでしたら作り方をアルテリーゼさんに教えてあげてますので向こうに対して
アルテリーゼさんに一任させましょう。」
「ルクス殿!?」
何を言っているのですかと言うがまあそれはそれと言って其の儘放置されると
『ステイル』はルクスに向けてこう聞いた。
「ふむ、アルテリーゼからの手紙通りだな。料理もそうだが貴公は何やら新王国でも
影響力がある令嬢方とも知り合いらしいな、おまけに色々と利益を齎しているようだが
ドラグナイトの方はどうかな?前にバルゼリット卿を倒し更にはクルルシファーから
聞いたが君は単独でアビス・・・ラグナロクを討伐したと聞く?お前に幾つもの国家とも繋がりがあると聞いた。それならば今回の巡礼祭の警備だがクルルシファー、
御前にも一定の成果を上げて欲しい。」
「・・・どういう意味でございましょうか?」
クルルシファーがそう聞くと『ステイル』はこう答えた。
「その儘の意味だ、今回の教皇猊下が向かう巡礼祭のルートは確実にアビスが
出るだろう。そこでお前はエインフォルク家として功績を上げて欲しいのだ、もし殊勲を上げることが出来れば多少の我儘を聞くことも許すし彼の実力を間近で見る事から
その機会を巡りたいのだ。」
そう言った後『ステイル』はもう下がって良いと伝えるとクルルシファーと共に
ルクス達は部屋から出て行ったのだ。
次回は巡礼祭。