嘗て・・・その世界に於いて『暴虐の魔王』と呼ばれる魔王がそこにいた、その者は
『破滅の邪眼』と圧倒的な魔法と武術、そして高いカリスマ性を持って当時混沌と
化していた魔族の領土を平定しその力は人間族、神、精霊どちらに対しても牙を剥き
その絶対な力を持って戦いそして・・・『勇者カノン』によって討伐されるも彼は
こう言い残した。
ーー我、2000年の間輪廻を漂い必ずや転生する。魔族の者達よ、人間族よ、神よ、
其れまでは仮初の平和を寛ぐが良い。
魔王『アノス・ヴォルディゴート』
そして彼は転生しまあ・・・色々と相まってたった一月で16歳まで成長する特殊魔法『成長(クルスト)』を使って其の後魔王学院と呼ばれる魔族領の学院に入学するもまあ色々とこいつの価値観が2000年前で止まっちまってるから
当時は当たり前<今は希少クラスの魔法を平然と使い周りからは『不適合者』と呼ばれ
何故だかとある少女に因縁付けられて懇意になった少女とペアを組んで・・・
試合が始まろうとしていた。
魔樹の森、薄気味悪さが漂っている木々が何処迄も広がっており渓谷や山が
見えていた。
その広大な土地から魔法の訓練に丁度良いのだ、そんな中とある面々が模擬戦を
始めようとしていた、片方は勝気な目つきをした金髪をツインテールにした
スレンダーな少女。
そして相対するのは白銀のスタイル抜群の少々俯き加減な少女が相対している中
銀髪の少女の隣には黒髪で長身瘦躯だが鍛え上げたような肉体を持つ・・・
青年『アノス』の姿がそこにあった。
信じられるか?こいつこれでも生まれて経った1か月だって誰が信じる?
「覚悟は良いかしら?」
そう言う少女・・・『サーシャ』が『アノス』に対してそう言うと『アノス』は
こう返した。
「誰にモノを言っている?」
そう言うと『サーシャ』は・・・『破滅の邪眼』で挑発しながらこう続けた。
「相変わらず偉そうな奴だわ、そう言えばだけど・・・約束はちゃんと
覚えているのかしら?」
それを聞いてあああれかと『アノス』はその時のことを思いだした。
ーー貴方が勝ったら班リーダーを辞めて貴方の班に入るけど私が勝ったら私の班に
入りなさい!
・・・何だこの私が勝ったら奴隷になりなさい的な言葉はと誰もがそう思うであろう。
「ああ覚えている。」
「口約束じゃ私は信用できないわ。」
「其れはこちらもだ。」
『アノス』はそう言って相互契約・・・決闘の際の誓約をする際に使う魔法
『契約(ゼクト)』を使用しようとして・・・『サーシャ』は其れを破棄すると
『アノス』は信用できないんじゃないかと聞くと『サーシャ』はこう答えた。
「貴方の『契約(ゼクト)』じゃどんな内容にされるか分かったものじゃないからね、『契約(ゼクト)』は一度使ったら破語出来ない絶対な契約魔法よ。やるなら・・・
其の子にやらせなさい。」
『サーシャ』はそう言って目の前にいる少女・・・『ミーシャ』を見てそう言うと『ミーシャ』がこう言った。
「・・・私で・・・良いの?」
すると『アノス』はこう答えた。
「ああ、別に誰が何をしたとしても問題はない。」
それを聞いて『ミーシャ』は分かったと言って掌を翳して『契約(ゼクト)』の
魔法陣を展開した。
魔法文字で書かれたその条件を記すと『サーシャ』は其れに魔法で調印した、
魔力で押された其れは当人の個人証明と同じなので決して偽装は出来ないのだ。
「陣地はどちらが良いかしら?」
『サーシャ』がそう聞くと『アノス』はこう答えた。
「好きに決めればいい、何処に居ても結果は変わらない。」
「あらそう?じゃあ・・・東側を貰うわ。」
其れは必然的に『アノス』の陣地は西側と分類されるのだ。
すると『サーシャ』は『アノス』に対してこう言った。
「覚えてなさい、その傲慢な態度。後で後悔させてあげるわ。」
そう言い残して『サーシャ』は自身の班員たちを引き連れて魔樹の森の東側へ
去って行った。
そして『アノス』は『ミーシャ』を引きつれて自身の陣地に向かおうとすると
『アノス』は空を見上げると『ミーシャ』は如何したのと聞いて『アノス』は
こう返した。
「いや・・・何でもない。」
そして陣地に辿り着くと上空を空飛ぶ梟が飛んでいると・・・声が聞こえた。
この梟は魔族が使う使い魔で『思念通信(リークス)』と呼ばれる魔法で
通信している、簡単に言えば魔法版の拡張音声機である。
「それではこれより『サーシャ』班対『アノス』班における判別対抗試験を
開始します、あらゆる魔法具及び魔法の使用を許可します。キングが戦闘不能あるいは『魔王軍(ガイズ)』を維持できなくなれば決着です、試験区域は魔樹の森全域とし
ここから出た生徒はギブアップと見做しており始祖の名に恥じないよう全力で敵を
叩きのめしてください。」
『アノス』はその言葉に対して始祖の名に恥じないように等微塵もなかった、
何せ今迄・・・自身の戦いに於いて平和の為と言うそれだけで戦ってきたのに何故か
歴史が狂っている感じで・・・変な感じだと思いながらもう一度空を眺めてこう呟いた。
「(何だこの感じは・・・今迄には感じた事無いナニカを感じる。)」
続く。