「嘘・・・ジオ・グレイズが・・・相殺されたですって・・・!」
サーシャはそう言って驚いていると・・・聖都の一人がこう言った。
「いいえ違いますサーシャ様!これは相殺ではありません!!奴のジオ・グレイズは
未だ」
そう言いかけたと同時にアノスが放った火球は其の儘サーシャ班の魔王城に
命中して・・・はじけ飛んだのだ。
爆炎と衝撃波によって壁や城壁までもが後方に吹き飛び瞬く間に崩壊していったのだ。
「嘘でしょ・・・たった一人で・・・あれだけのジオ・グレイズって・・・
あんた一体何者なのよ!」
サーシャがまるで錯乱するかのようにそう言うがアノスはいやと言ってこう返した。
「お前達、術式をちゃんと見ていたのか?俺が使ったのはジオ・グレイズではないぞ?」
『・・・・・え?』
それを聞いて全員が目を丸くしているが無理はない、ジオ・グレイズとは炎属性の中でも最上位魔法でありそこから下に『灼熱炎黒(グリアド)』、『魔炎(グレスデ)』、
『大熱火炎(グスガム)』、『火炎(グレガ)』と言う順番となり
ジオ・グレイズ以上ともなると・・・其れはたった一つ・・・皇族のみに伝わると言われる禁呪、起源魔法であるがまさかそれとサーシャはそう思っていると其れを
考えていたのであろうアノスは・・・否定した。
「お生憎だがあれは起源魔法でもない・・・あれ『火炎(グレガ)』だ。」
それを聞いて生徒の・・・ジオ・グレイズを使う際に補助として使っていた一人が
そんなと言って・・・膝から崩れ落ちてこう言った。
「そんな・・・炎属性の最低位魔法で・・・俺達の・・・サーシャ様のジオ・グレイズを魔王城ごと炎上させたという事か・・・?」
そう言う中一人の生徒が大声を上げてこう反論した。
「あ・・・あり得ない!そんな事はあり得ないんだ!!『火炎(グレガ)』だけで
あれ程の威力が出るはずないんだ!?何か秘密が・・・ジオ・グレイズを破壊するだけの
威力を持ったあの魔法の秘密が何か」
そう言っていると・・・アノスは更にこう返した。
「その秘密は簡単だ、其れは魔力だ。」
「ま・・・魔力?」
「そう魔力だ、今現在温存していたお前達10人にも届かない魔力の総数が俺を
下回っていた・・・ただそれだけだ。」
それを聞いて生徒は・・・そんなと言って愕然としているとアノスはこう続けた。
「別段可笑しくも何もない、魔力の差が大きければ大きい程例え最低位魔法であっても『魔炎(グレスデ)』と『大熱火炎(グスガム)』が拮抗する事等よくある事だろう?
まあこう言う事もあるさ。」
そう言うがそんなと言って・・・絶望に打ちひしがれているがアノスは
サーシャの傍まで歩いて行くとサーシャは何よと言ってアノスに対してじろりと
睨んでいるとアノスはサーシャに対してこう聞いた。
「約束は覚えているか?」
「・・・如何して殺さなかったの?」
サーシャは唇を噛みながら屈辱に染まった顔してそう聞くとアノスはこう答えた。
「お前は見込みがある、殺すのは惜しい・・・故に。」
そう言ってアノスはサーシャの目の前に手を差し伸ばしてこう言った。
「サーシャ、俺の配下に加われ。」
それを聞いてサーシャは・・・破滅の魔眼をアノスに対して叩きつけた。
「答えはこれよ・・・死になさい!」
その言葉と共に攻撃するがアノスは其れを真っ向から同じ破滅の魔眼で見返した。
「断る。」
「だったら殺しなさいよ!」
「断る。」
そう言いながらアノスはサーシャに手を差し伸ばし続けてこう続けた。
「強情な奴だな、良いから俺の配下に加われ。」
そう言うとサーシャは・・・苦虫を嚙み潰したような顔でこう言った。
「この屈辱・・・絶対に忘れないわ、何時か貴方よりも強く成って貴方を殺す・・!」
そう言うとアノスは・・・鼻で笑ってこう返した。
「サーシャ、言っておくがその程度ですのなら俺は二千年前には勇者カノンに
やられる前に倒されている。」
それを聞いて何言ってるんだと思っていると・・・はあと溜息付いてこう言った。
「変な雑種だわ・・・まあ良いわ、ゼクトには逆らえないし貴方に適わないって事も知っている・・・けど覚えておきなさいアノス、これはゼクトの総意よ。魂までは
売らないからそのつもりで。」
「ああ、宜しくな。」
そう言ってサーシャと共に握手しようとすると・・・サーシャとアノスは上空に
目を向けるとそこで目にしたのは・・・見たこともない魔法陣であった。
「何・・・あれ?」
「俺も見たことが無い魔法陣だな・・・何か出るぞ。」
アノスはそう言って其の魔法陣から・・・ナニカが出てくるのが見えた。
「何か出たわよ!」
「・・・様子を見に行って来る。」
「はあ!何言ってんのよ!!そう言うのは教師の」
「後は頼んだぞ。」
アノスはそう言って・・・消えて行った。
「消えた。」
「まさか・・・ロストマジック?」
そう言う中サーシャはああもうと言って・・・飛行魔法で追いかけて行った。
『アノス、何か堕ちたけど・・・大丈夫?』
「ミーシャか、ああこっちは大丈夫だ。今から堕ちた場所・・・見つけた。」
アノスはそう言って落ちた手前で転移してその場所まで歩くとそこで
目にしたのは・・・
・・・・・ドラグライドを纏っているルクスとセリスであった。
これがファーストコンタクト、蘇った魔王と青い死神との出会いであった。
次回は・・・ルクス達との会話からです。