最弱無敗の決闘機竜   作:caose

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 アイヴィス・・・出ます。


記憶の齟齬

 「ほお、我が主と言うがそいつの名は?」

 「・・・其方は始祖に縁のあるものか?其方の魔力には懐かしさを感じる、恐らく知己であった事が間違いないだろうが・・・我に何の用か?」

 アイヴィスは真っすぐにアノスに目を向けた、今迄色んな魔族を見たが傲慢にして不遜な輩を見るのは久しぶりだと内心・・・懐かしんでいた。

 今までの魔族は全員自分達に平伏し従うだけで互いに特定の相手として

喋ったことが無い中でこうやって懐かしい魔力を感じて語り合うのは久しくない事から

何をするんだと思っているとアノスはアイヴィスに対してこう言った。

 「何用と言うほどではない、忘れているのであれば思いださせてやろうと思ってな。」

 そう言うとアノスは突如としてアイヴィスの顔面をその手で・・・鷲摑みしたのだ。

 「ちょ・・・ちょちょちょちょちょ!アノス君!」

 「やっちまったぞあいつ!等々やりやがったーー!!」

 席に座っている生徒達は何やらぎゃんぎゃん喚いている(サーシャとミーシャは

内心驚いているが何も言わない)がアノスは関係ないと言わんばかりに掌から魔法陣を

浮かび上がらせたのだ。

 するとアノスは自身に対してこう言った。

 「思いだせアイヴィス、我が名はアノス・ヴォルディゴート。お前の主の名だぞ?」

 そう言うがアイヴィスは済まぬがと言ってこう続けた。

 「・・・無駄だ、この頭には2000年前の記憶と言う物がごっそりと消えているのだ。思いだせないのではなく消えたのだ、その為我は今迄『追憶(エヴィ)』を使っても何一つ思いだせなかったのだ。」

 だからこそもうやめておけと言うとアノスはならばと言って更に幾つもの魔法陣・・・

俗にいう多重魔法陣を展開すると『追憶(エヴィ)』と同時にアル魔法・・・

起源魔法を使用したのだ。

 するとアイヴィスはこれはと言ってこう続けた。 

 「何をしているのだ貴様は?・・・我の頭に記憶が・・・映像が・・・

入り込んでくるだと?」

 そう言うと当たり前だとアノスはアイヴィスに対してこう答えた。

 「貴様の頭から記憶が完全に消え去っているのなら簡単だ、

起源魔法『時間操作(レバイド)』で局地的に時間を遡って2000年前のお前の記憶を『追憶(エヴィ)』で引っ張り出しているだけだ。」

 「時間を遡るだと?・・・バカな!時をも超越するほどの大魔法がこの世界に

未だ存在しているとでも言うのか・・・?!」

 「まあな、だがこいつは使い勝手が厳しくてな。使い方を誤れば・・・・!」

 アノスはアイヴィスに対してそう説明しながら記憶を引き出させていると

何かに気づいた。

 「(これは・・・こいつの中に何かがいる?・・・しかもこの感じは・・・

成程なこれは後でルクスに聞く必要がありそうだな。)」

 そう思いながら集中していると・・・目の前に巨大なモンスターが姿を見せた。

 4本の巨大な脚

 虫のような口元

 全身を鋼鉄で覆われた紅い其れはアノスに目を向けると其の巨大な虫のような

口元を向けると・・・巨大な光の槍となって襲いかかってきたのでアノスは其れを

防御するとこう言った。

 ーー良いだろう、暫くはそっとしておくが・・・邪魔立てするならば容赦せんぞ。

 アノスはそう言い終えると同時に魔法を解除した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「確かに・・・我は記憶を2000年遡ったが無かった・・・あのお方のお顔が・・・声が・・・何も。」

 アイヴィスがそう言うとアノスはこう聞いた。

 「記憶が戻らぬことについて心当たりはあるか?」

 そう聞くとアイヴィスはこう返した。

 「分からぬ・・・だがもし消されたとするならそいつはお前の様に起源魔法が

使える奴かも知れぬが少なくとも我に其れをして得をする奴に心当たりはない。」

アイヴィスはそう言って頭を摩りながらこう言った。

 「礼を言おうアノス・ヴォルディゴート、今迄『追憶(エヴィ)』を使っても

思いだせなかった理由が分かっただけ収穫ものである。我に記憶を

消し去る魔法を扱い敵対する存在が分かった・・・ありがとう。」

 「何気にするでない、其れより授業を始めてくれ。」

 アノスがそう言って席に戻る中生徒達が何やらざわめき始めたのだ。

 「ど・・・どういう事!?」

 「いや俺全然聞いてなかった・・・もうダメかと思ってたけど七魔皇老に

いきなり頭掴みかかって何でだか分からないけどお礼を言われてたぞ?!」

 「何で頭掴みかかってソレデお礼言うの意味わからないんだけど!」

 「掴まれたかった・・・とか?」

 「いや意味わからん!」

 「って言うか七魔皇老にお礼って・・・どんだけなんだよう!?」

 「あいつ本当に不適合者なのかよう!?」

 「すげえ・・・何か全然分からねえけど・・・凄すぎて何も言えねえ・・・!」

 「いやちゃんと文章にしてから言えよ?」

 生徒達がそう言う中席に座るアノスを見てミーシャとサーシャが互いにこう言った。

 「無事でよかった・・・。」

 「貴方って・・・信じられない事するわね?」

 そう言う中アノスはあの時アイヴィスの記憶を読む中ある事を思いだしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(あの時あのモンスターが出るまでにだが・・・俺の名前が変わっていた・・・

『アヴォス・ディルヘヴィア』か・・・俺の名を誰かが勝手に改竄させて

広めているという事だが一体誰がやっているのか・・・もう少し泳がせてみる

必要があるようだな。)」

 アノスはそう思いながら其の儘アイヴィスの授業を聞き始めた。




 次回は授業内容。
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