ルクスが雑用王子になって3年の時が過ぎた。
国民はルクスのことを知り最初は警戒していたが元来の人の好さと九十九家で
磨かれた主婦力とあっちの世界で得た情報を基に家事手伝いでは楽に洗濯できる手動型洗濯機を開発したり酒場のウエイターでは新しい料理やつまみを提供したり
大工仕事では余った木材や石材を使って子供のおもちゃや簡単な置物を作って
販売したり鍛冶仕事ではアクセサリーを作って女性の顧客を増やすのに貢献したり
畑仕事では雑草取りや販売の際の試食エリアを設けたりすることから「商業の先導者」とまで呼ばれている。(尚開発、販売したのは全て親友の親が運営している財閥に
特許を譲渡しているためそこもウハウハ状態である。)
さらに政治では憲法や刑罰などを参考に庶民にも裁判が出来る「国民裁判」や
弁護人や陪審員の導入、消防士や警察隊の編成、各地に役所を設けて戸籍の整理や各地にいる貴族から民間に推薦された人間をトップとする市長制、病院の設立等も
帝国時代の政治を反面教師として幾つもこなした。
更に数か月に一度行われる機竜の大会では何故かあの落ちた場所で発見された剣があったのでそれをラフィ女王陛下の計らいでルクスに譲渡されその戦闘スタイルから「最弱無敗」という二つ名が与えられた。
そしてその本人はというと・・・「待てええええええ!!」
魚ではなくポシェットを咥えたトラ猫を何処かの長寿アニメのように
追いかけていた。
昨晩寝床が無く自身が作ったテントを作ろうとしたときポシェットの持ち主でもある酒屋の娘が快く止めてくれた縁でそれを追いかけていた。
そして一時間後の夕日が地面に完全に埋まるちょい手前。
「や・・・やっと捕まえたぞ・・・。(*´Д`)」
肩で息するかのように猫の首筋を掴んでいた。(その際に顔に引っかき傷が
あるのだが)
「さてとここ何処だろう?軍の施設って・・・中央区だけど別の場所だし。それとも別の場所かな?」
遠くで鴉の鳴き声がしたのでルクスは腰に着けているデュエル・ディスクの
時間を見るともうすぐ夜になりそうな時間帯であった。
「げ!やば!!早くこれを返さないと・・・。」
ルクスは慌てて屋根から降りようとしたとき
ピシッ!!という嫌な音が聞こえた。
「え?」
そしてその音の発生源を恐る恐る見るとルクスが踏んでいる場所から罅が
出来ていた。
「ちょ、ちょっと待ってって!!・・・ああ!!」
すると持っていた猫を離した瞬間その猫はその罅を2,3回・・・叩いた。
そして更に罅が大きくなりそのまま・・・屋根が崩れた。
「こんのどら猫ga----!!!」
ルクスが最後に見たのは笑うような顔でこっちを見ているどら猫であった。
あのどら猫何時か生皮剥いでやる。