ーー5年前ーー
森が近い沿道の崖下に砕けた馬車が転がっていた。
原因が分からないが馬車は堕ちてその際に御者と馬は死んでいた。
生き残っていたのは女性と男の子だけだった。
女性は頭から血を流していたがまだ息があった。
「お願いです!助けてください!!僕たちはフィルレンド領に住む皇家
アーカディアの人間です!!」
少年時代のルクスは二年前に祖父が帝国の政治に異議申し立てをしたところ一悶着を起こして侮辱罪で投獄、母型の一族は宮廷を追い出されて王都の外れで慎ましく暮らしていたが遠出の際に事故が起きたのだ。
「お願いです!謝礼はいくらでも払いますからお医者様を早く!!でないと母が!」
崖の上には幾つもの馬車が行きかい上には人がいたが誰もその声を応じる者が
いなかった。
「お願いです!誰かーー。」
すると石がルクス目掛けて飛んできたのだ。
額から血が流れ、顔の半分が血で染まった。
見上げた先にあったのは・・・。
「うるせえぞ、クソガキが!」
「手前ら皇族と貴族が俺達にナニしたか分かってんのか!!」
「宮廷を追い出されたお前らを助けなくても俺達に罪なんてねえんだよ!!そのまま死んじまえ!」
憎悪と怨嗟の声が響く中ルクスは初めて現実と・・・。
「(ナンデ・・・ナンデ・・・ナンデナンデナンデナンデ・・・ダレモタスケテクレナイノ?)」
絶望を知った日であった。
暫くして母親が息絶えてしまい茫然とする中ローブを着た人間がやってきた。
「ほー。これは面白いな。」
その人間は本当に人間なのかと思わんばかりの雰囲気と別のナニカを感じた。
ルクスは死んだような眼でその人を見るとそれはこう言った。
「ここ迄の絶望を見るのはあいつ以来だな。これなら・・・。」
するとそれは懐から何かを出した。
それは黒い札のような物であった。
そしてそれをルクスに見せると何かが入ってくる感触があった。
「ギガアアアアアアアア!!!」
ルクスが突然苦しみだしてもがき苦しむとルクスから黒いオーラが出てくるとそれは少しずつ色を付け始めた。
黒い札の白い部分にナニカが浮かび上がってきた。
白い部分が黒と紫になり青白い炎を四つの剣が付いた翼らしきところから
噴き出すように出ており両手には西洋剣を握ったドラゴンらしき絵が出てきて更に
下には文字らしき物が浮かび上がった瞬間上部に名前らしき物が浮かんできたのだ。
そしてそのすぐ下には黒い星が八つほど出てきた。
「ほお・・・これは中々だな。」
そしてそれがルクスを見るとルクスはあまりの痛さに失神していたのだ。
そしてそれは立ち去ろうとした瞬間失神したルクスに向かってこう言った。
「我の駒達の皇になるのはお前か?・・・それともーーーか?」
そして次の瞬間それが消えた瞬間その札がルクスに入り込んだのだ。
そして数時間後にルクス達は発見された。
お前があの時のガキか。