IS Infinite Stratos 《炎翼》の輝き   作:クレイモア地雷

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うーん、絶不調


Ver.11 不満と失望/二人のカタチ

 

 

その後、気絶してしまい、ダメージレベルがCになってしまったセシリア・オルコットを除いた雪村悠一と織斑一夏との戦いが終わり、彼は薄暗い廊下を歩いていた。

 

 

あの後の織斑一夏との戦いは特に言うことは無い。ただ彼は彼なりに何かを学び、雪村と全力で戦い、散って逝ったことだけはここに記しておこう。

 

 

今現在彼の頭をよぎっているのはセシリア・オルコット戦で自分が、この自分が一撃を喰らったことだった。

 

 

彼は強い。恐らく世界中の軍隊を敵に回しても勝てるくらいには。しかしそれは不死身というわけではない。セシリア・オルコットの最後の一撃は彼の心に大きな悔恨を残していた。

 

 

もしあれが戦場であのブレードに毒でも塗られていたら。「回帰」やら「遡及」などを使って直せるだろうか。ではその「超能力」、強いてはその大元である≪炎翼≫が無効化されるようなことがあるならば…

篠ノ之束という大天才がいる事で、そのようなことも絵空事と嗤えなくなってしまった。

 

 

いつしか彼は第一アリーナの出口付近まで来ていた。彼は近くの器具庫の扉と自身の部屋の扉を「接続」して部屋に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

負けた。織斑一夏は自分の部屋のベットの中で敗北の味をかみしめていた。

 

彼と彼女の戦いは凄まじいものがあった。彼女の目は圧倒的な壁に立ちはだかるチャレンジャーとして輝いており、彼の目は余裕と楽しみが踊っていた。

 

凄いと思った。ここで俺も戦えるんだと思った。その時の彼のどこまでも行ける。戦えると思った全能感はたとえようもなかった。

 

 

 

けど、それだけだった。

 

 

 

あの後、飛び出してきた自分に立ちはだかったのは少し悲しい顔をしていた悠一だった。勿論自分の全力を振り切った。しかし彼という壁は自分にとってあまりにも高すぎたのだ。

 

眼に負えないほどのスピードで振りぬかれる大剣。後ろにいる、と意識していたのにいつの間にか前にいた、そのことに気づかせない圧倒的な機動力。そして自分のISのことが全く分からなく、挙句の果てには自分の単一仕様能力(ワンオフアビリティー)「零落白夜」の特性を理解しておらず、自爆を晒すという情けなさ。

 

三分で試合が終わり、回収されてゆく俺を悠一は心底つまらなそうな顔をしていた。

 

結局、自分はどこかで甘えてたのかもしれない。ISを動かし、この学園に入学し。根拠もない何かに助けられると信じて。

 

 

ドアの開く音がした。同居人である箒が帰ってきたのだ。

 

 

「なあ箒」と彼は問いかけた。

 

 

「どうした、一夏」

 

 

「強かったな、今日のセシリアと悠一」

 

 

「ああ、強かったな」

 

 

「…どうした一夏。少し様子がおかしいぞ?」

 

 

「…いやさ、ただ単に俺の弱さに気づいただけだよ」

 

 

んっ、と体を伸ばし、反対方向を向いて寝っ転がる。

 

 

「俺さ、守りたいんだ。ほら俺と千冬姉ってさ、両親いないじゃん?だからさ、いっつも千冬姉働いてばっかでさ、ずっと俺のこと守っててくれてさ。この学園入ってやっと力が手にはいったとおもってさ」

 

 

けどさ、と彼は続けた。「今日で思い知った。これは借り物の力で、俺はやっぱり守られる側なんだって」

 

 

「…つらいな、弱いのってさ」

 

 

箒はじっと耳を傾けていた。そして、

 

 

「一夏。強さというのは一つではないのだ」と諭す。

 

 

「雪村のような圧倒的な強さもある。一度は折れてもそこから立ち上がるオルコットのような強さもある。」

 

なら、と続け、

 

 

「お前の強さとは、何だ?」

 

 

「もちろん今答えを出さなくてもいい。そのかわりと言ってはなんだが覚えておいてくれ。たとえお前に守られていなくとも、救われた人がいることも」

 

 

「とりあえず今日は寝ろ!ゆっくりでもいい、強くなればいいんだ!」

 

 

と伝え、明日に備えて寝る準備を始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 




戦闘シーンだと回るしコミカルなシーンだと書きやすいんだけどなー
こういうのは大の苦手だ
正直≪炎翼≫ボンボコぶっ放してたほうがラク


そういえば雪村が前々話言っていた軽い本気というのは40分きっかりに終わらせる為に《炎翼》使った瞬時加速するよって宣言です
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