IS Infinite Stratos 《炎翼》の輝き 作:クレイモア地雷
あけましておめでとうございます。今年も本作品をよろしくお願いいたします。
ビールをウサギのもとに届け終わり、学園に戻ると丁度織斑とセシリア・オルコットの試合が終ったところだった。結果はセシリア・オルコットの勝利といったところだろうか。織斑もよく善戦したと思うぞ。いい時間までやっていたのを聞いていた。というかあいつすごいセンスだな。これが才能というものなのか。
織斑姉の疑いの視線をくぐり抜けて、俺は帰宅の途についた。てかなんであいつは俺を疑ってるんだ。怖えーよ。
俺が部屋に帰ると、にやにやした目でこっちを見てくる奴がいる。ご存知俺のルームメイト、更識楯無である。
「ね、ね、あれからセシリアちゃんと何ともなってない?」
「何を期待されてるんだかさぁっぱり分からないけどこっから「雪村さんのことを考えているとドキドキが止まりませんわ!はっ…これがもしや…恋?」なんて展開を待ち望んでいるんだとしたらお前はアホ決定だ。そんなことは100%ありえないね」
「あら?私は恋なんて単語一言も出してないわよ?」
「(いわれてみればそうだ。俺は何で今恋なんて単語を口に出したんだろう。というかセシリアのことを考えていると胸が痛くなってくる。これってもしかして…恋?)」
「人の心を勝手にアテレコするな。そもそもそんな感情持ってねぇっつうの」
「えっ…悠一くんって、もしかして…コッチ?」
「だからなんで女子は何でもかんでも恋愛にもっていこうとするかね。自分の出会いが限りなく少ないからって幻想を求めようとするんじゃないよ」
「あら、じゃあ私に男性経験があるとしたら?」
「そういうことを言う奴は100%処女って決まってんだよこの攻める価値のない城が」
ぶちん、と何かが千切れる音が聞こえた。見上げると面白いくらいに青筋を浮かべた楯無がいる。
「ねぇ悠一くん?女の子には優しくしなさいって言葉を知っているかしら。ここできっちりと体に刻み込ませてあげましょうか」
雪村は当たった、というにやついた顔をすると続けた。
「ふむ、やはり正論や図星、事実をいい当てられると人は怒り出す、というというのが定石だがここでも見事に当てはまったようだね。つまり君は攻める価値のない城にして処…
口撃は最後まで発することが出来なかった。楯無が雪村の寝っ転がっているベットに凄い踏み付けを行ってきたからだ。わお暴力的。
「ぶ・ち・こ・ろ・し・か・く・て・い・ね」
ありゃ怒らせすぎた。どうしたもん…
更なる口撃はかけられなかった。彼女が自分のパンツを見られる事も顧みず、凄まじいまでの後ろ回し蹴りを見舞ってきたからだ。おいおいマジかよ。鎌鼬でも放ってきそうな蹴りだった。
「ふむ、扇情的なデザインの施されている黒ねえ。もう少しお子さま的なのがいいんじゃないかな。どうせ攻め…
とうとう返事は返せなかった。この女の子の尊厳を踏みにじった哀れな
強くならなくちゃダメだ。俺がみんなを守るんだ。その思いから今日も俺はトレーニングを行っていた。今の力では越えられない
悠一と再試合がしたい。ふと俺はランニングの最中立ち止まってそう考えた。雪村悠一。俺と同じ世界で二人しかいない男性IS操縦者。そして強い。この学校で一番なんじゃないか、ってくらいには。もう一度自分の超えるべき壁を見つめ直して、かつ悠一の突破口を見つけられるかもしれないという思いがあった。そう考えるとワクワクしてくる思いがあった。よし、悠一にお願いしてみよう。
そんな時だった。お誂え向きとばかりに窓が割れて、三階から転落してくる肉片を一夏が見つけたのは。
大晦日のワクワク感が好き。正月はのんびりと。