IS Infinite Stratos 《炎翼》の輝き 作:クレイモア地雷
僕はシエスタというスペインの文化が大好きです。
目が、覚めた。
悲しい悪夢を見ていた、ということだけしか覚えていない。記憶は急速に薄れていく。頬を一条の涙がつたっていた。
春眠暁を覚えず、という言葉がある。しかし実は、人間は21日間同じ行動を繰り返すとそれが習慣となる。という研究結果が出ている。その為、休みの日だからといって9時10時まで寝ていると週明けに取り返しのつかないことや起きるのがとてもつらくなってしまう事になるのであり、再び同じサイクルに戻すにはまた21日間繰り返さなくてはならない
…長々滔々と語り、結局のところ何が言いたいのかというと、
―二度寝しよう
…彼は再び永劫の睡眠へと帰っていった…
「ぉぉぉぉきろバカ兄貴いいいぃぃぃぃぃ!!!」
いや、二度寝するバカに吶喊をかけてくる彼の妹の姿。本日はめでたい憲法記念日である。この出来事に深く感謝し、その祝日に敬意を表し惰眠をむさぼるのが栄えある日本国民としての責務だろう。と、彼の部屋の扉と鍵を足に
さて、ようやっと平穏が戻ったところで自己紹介をば。
俺の名前は雪村悠一、超能力者である。
…うん、恐らく言いたいことは分かってる。おおよそが「雪村なんて苗字珍しっ!」若しくは「アニメorマンガで見た」
だろう。じつは雪村という苗字の人は少ない。関西地方に少数いたかどうかだった。雪村さんがいたら名乗り出てくれると嬉しい。友達になろうじゃあないか。
という冗談はさておき、現実問題「おれ、ちょーのーりょくつかえるんだぜー!」と幼稚園児、小学生の会話を聞いていると微笑ましい気持ちになるだろうが、高学年くらいからヤバいやつ認定、中学生以上ではその出来事を後々事あるごとに思い出し、布団の中でギシギシアンアン体をよじらせるハメになるだろう。
しかしながら、超能力というのは何故か自身と妹の体に生まれつき宿っている。自分がまだ小学生だった頃、祖父母両親は交通事故で全滅。乗っていた俺と妹は生き残り、妹は人のいい親戚の家へ預けられた。中学生になってからは再建したこの家に帰ってきてるがな。Q.なんで生き残ったの?答えは簡単、I am Psychics.っと、こんな具合だろうか。
俺の超能力は何故か≪炎≫というカタチをとって顕現する。全身—特に背中から生える不定形の翼のようなものは、超能力を発動させる時には必須のキーである。逆に言うと翼をはやさないと超能力は発動不可能、なんだよなぁ。ということは≪炎翼≫をだし、超能力を自由に行使する自分は、恐らく世界中の軍隊を相手取っても勝てると思う。いや、うぬぼれじゃなくてマジで。
≪炎翼≫自体も便利である。本気の上限下限は分からないけれども-100℃くらいから4000℃くらいは余裕で出せた。得物や身体に巻き付けてそれを強化することはもちろん、≪炎翼≫と共にはじき出す「必殺技」は500km位を原子の塵に帰す。つか炎なのに−100℃って訳がわからない。
とまあこんな力を持っていてもあまり意味はないわけである。普通の学校生活で≪炎翼≫はほぼ100%使えないし、東京駅から「必殺技」を放ったら京都付近まで原子の塵だ。
やってられん。まったくもってやってられん。どうやら世界は超能力者にやさしくないようである。
…そろそろ限界まで眠くなってきたので大人しく眠ろうと思う。
おやすみなさい…
彼が寝た後、切り分けられ断絶した空間の中で。
彼が寝返りを打ち、うつぶせになった後、何の前触れもなく背中から≪炎翼≫が噴出した。それは瞬く間に断絶した空間内を覆い、内部は炎で満たされた。包まれてから数秒後、突如として凄まじい光が発生。それは怒って一階にいた妹すらひっくり返る程の光量を発揮し、驚きあきれた妹が上に行ったとき、彼、雪村悠一はベットから消えていた。
この日、この時、この時間。世界でたった二人の超能力者のうちの片割、雪村悠一の存在は世界から消失した。
はい、これは超能力者、雪村悠一くんがのんびりISの世界を回るお話です。
彼の妹はやっぱり≪炎翼≫が出ます。けれど彼ほどではなく背中からしか出ませんし、彼がアタッカーだとすれば彼女はトリッカーですね。いや、援護にすら回れないかも。彼が出した空間分割も破れませんでした。