IS Infinite Stratos 《炎翼》の輝き 作:クレイモア地雷
…………大変長らくお待たせいたしました。前回書き進められそうですぅー!!なーんて調子こいてた発言をかましまくってた私でしたがパソコンに触る機会がなくなってからというものまー書かなくなるわ書けなくなるわ。FGO始めてからスマホが手から離せなくなるわで大変でした。今現在四章です。
とりあえずエタることは恐らくないので大変気を長くしてお待ちいただけたら幸いです。
――――――――待て、しかして希望せよ!
しんとした武道場を、何回目かのブザーの音が切り裂いた。それと同時に箒は畳を蹴り、一直線に飛んでくる。たちまち三畳を食いつぶした彼女の運動エネルギーは、即座に蹴りの勢いに上乗せされた。その回し蹴りを雪村は軽やかなステップを踏んで下がり、二撃目の頭部を狙う、突き刺すような左後ろ蹴りを腕肘で受け流した。そのまま倒れこむ動作で軸足を払う。妙に軽いそれは、果たして彼女が払われたと同時に地面を蹴り、上方に飛んでいたからだった。その身を半回転させつつ軸足となっていた右足で鋭いかかと落としを喰らわす箒。しかし雪村はとっくに射線から抜け出していて、受け身を取りつつも地面に転がった彼女に容赦ないサッカーボールキックを喰らわした。
えづきながらも立ち上がった箒。と、丁度再び一分のブザーがなる。
篠ノ之の動きはメキメキと改善されて来ている。と俺は感じていた。始めてから約二週間、筋肉痛に苛まれていた彼女の身体をコントロールしつつ、基礎訓練を多段に盛り込んだ前半と、とりあえず空手、八極拳、洪家拳を適当に混ぜ込んだ武術をしみこませる実践的な後半に分け、戦闘訓練を積ませていた。無論ISの訓練も必須だが、先ずは自分の体しか頼れるものがない状況化での練習がいいと判断したらしく、俺もそれに同意だった。
この学校、つか、この世界ではもはやISが神格化され始めている気がする。勿論オーバーな言い方だが決して間違えではない気もする。ISを無効化する装置とかあったら戦場で丸裸だ。その先は真っ暗か、はたまた
「今日は終わりにしよう。体に負担をかけ過ぎた」
一分間隔で休みと開始を繰り返すタイマーを止めて、篠ノ之と向き合い、今回気づいた点を指摘してゆく。さっさと着替えて出てゆこうとしたとき、どこかで爆発音が聞こえる。「傍聴」「透視」「視認」を見渡した所で、
黒き嵐が、顕現していた。
その展開は彼女にとって急すぎた。自らの恋路を邪魔するライバルと今日こそはとばかりに決闘をつけようとした時、かの銀髪がこちらを睥睨していることに気づいた彼女はあくまでも紳士的に訓練に誘った。しかしながら帰ってきたのは挑発の嵐。いくらなんでも限度がある態度に灸でも据えてやろうと飛び出したのが間違いだったと身に染みてそれを感じていた。
もはやベクトル操作の一端であるAIC。Active Inertial Canserと呼ばれるそれは結界内の物を余さず静止させるといったもので、これは彼女の実力も相まって全方位、全方向に鉄壁のディフェンスを敷いていた。更に遠距離に大型レールカノン、中距離にワイヤーブレード、近距離にプラズマ手刀と「一度つかんだら離さない」を地でゆく戦闘スタイルに彼女らは翻弄され続けていた。
そして、遂にライバルがダウンした。しかしダメージレベルがDを超えているにも関わらず、ただひたすらに拘束したワイヤーブレードで二人の首を圧迫してゆくラウラ・ボーデヴィッヒ。彼女の目的はただ一つ。織斑一夏をここに呼び出し、殺すこと。
「いい加減にしなさい、この狂犬…!」
「狂犬を呼ばれるのは些か不愉快だな、英国貴族。なかなか愉快な格好になってきたじゃあないか」
「あら、そこまでおっしゃられるなら同じ格好にさせてあげてもよろしくてよ、そういえばドイツ史ってなんであんなにも重たいのでしょう、ただ負けた、と書くだけなのに」
「……ほざいたな、塵屑めが!!」
それと同時にワイヤーブレードがきつくしまってゆく。抵抗していたセシリア・オルコットの手の力がゆっくりと抜けてゆき、最後まで所持していたショートブレードが手から滑り落ち、地面に転がって、からん、と音が鳴った。
……死んでませんからね?