IS Infinite Stratos 《炎翼》の輝き 作:クレイモア地雷
僕はこっそり直して知らんぷりするでしょう。
IS学園 1年1組は開始早々驚愕に包まれていた。その様な報道は一片たりとも聞いていなかったし、前もって聞かされてすらいなかった。その驚愕に応えるように織斑千冬は話を再開する。
「あー、諸君たちの混乱もわかる。何しろ急すぎたものだったし、彼個人を守るためにも情報操作を行わせてもらったのだ。どうか彼もこのクラスの一員として迎え入れてほしい。」
「そういうことです。恐らく一年間、宜しくお願い致しますね。」
...嘘はついていない。しかし彼女は本当のことを言うつもり毛頭はなかった。
数日前、IS学園全教員に急遽緘口令と共に聞かされた「2人目の男性IS操縦者が見つかった。」というニュース。更に後輩の新人教師、山田真耶と共に学園長室にて言われた、彼を私に託すという意向、そしてさらに続けられた真実として、この少年は稀代の天災にして行方も知らぬ親友、篠ノ之束がこの学園に織斑一夏の私的な護衛として寄越して来た、ということ。
数時間後、彼女はどう見ても寝顔の盗撮写真だろ、という写真を調査書に貼った少年と向き合っていた。彼の名は雪村悠一。埼玉県のとある市出生、とある公立小学校及び中学校卒業。という
確かに筋は通っている。しかしながら彼をどうしても信頼することが出来なかった。それは女の勘として、嘗て世界の頂点に立ったブリュンヒルデとして、人間の本能として、全てが警鐘をならしていた。
人は生きていく故に少しは隠し事をするものである。しかしこいつは何かを
織斑一夏はいたく感動していた。いきなり前人未到の地に放り出された様な感覚だったのに、頼れるガイドが現れた様な気分だった。休み時間、早速彼の下に行き、人混みを掻き分け話しかけてみる。
「初めまして!俺は織斑一夏!これから宜しくな!」とシンプルイズベストな挨拶を試みる。すると彼は読んでいた「現代の日本とその行く末」と書かれていた新書から目を上げ、女子に絡まれ、若干疲れたような顔を見せながら
「ああ、俺は雪村悠一。クソ兎からお前の名前だけの護衛とやらが入っている。まあ好きにしてくれ。無視するでも分からないことがあれば聞きに来るでも。出来ればあまり付き合わないでくれ。」と、彼の声からは女子の熱気と好奇の視線に晒され、もっと疲れた様子が浮かんできた。
ん?クソ兎?名前だけの護衛?と思う暇もなく「ちょっと、いいか?」と突然昔良く聞いた声が聞こえる。もしかして箒、箒か!?と思う前に横から飛んでくる声。「積もる話でもあるんだったら外で話してきなさいよ。俺は寝るから。」と、どこまでもゴーイングマイウェイな性格を貫いていた。
束としては彼がIS学園に入って自分には出来なかった普通の生活を送ってほしい、という願いも一割くらい入っています。九割型はISを通じて≪炎翼≫及び「超能力」のデータを採取したい、ですけどね。