魔王のヒーローアカデミア   作:匿名希望

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今回は長い台詞が存在します。
読みにくかったらすみません。

※2月11日(月)※
内容を改変しました。


第3話

前話から遡ること、5年前

 

「少しだけ出掛けて来てもよろしいでしょうか?」

俺がティータイムを堪能しているとウォズの奴がそんな事を言い出してきた。

「俺は別に構わないが、理由はなんだ」

「所謂、宗教活動ですね」

「宗教活動。仲間を増やすという事か?」

「他にも狙いは有りますがね」

「構わん。好きにしろ」

「畏まりました。それではHTBという番組を見ていてください」

HTBは確かこの世界で人気のニュース番組だったな。ヒーロー(H)特報(T)番組(B)の略で視聴率は95%を越えた事もある番組だ。

俺がその番組を見ていると、そこに仮面と鎧を着けた謎の男(恐らくウォズ)が現れた。

そいつはキャスターを殴り飛ばすと演説を始めた。

「君たちは今、平和な世界に生きてると言えるか?。君たちの多くはオールマイトのおかげで平和になったと言うだろう。しかし、それは偽りの平和でしかない。嘗て個性が存在しなかった時代、それこそ世界中で争いが起きていた時代に比べれば被害は減ったと言えるだろう。しかし、人々は個性を手にいれた今、世界は弱肉強食な世界になったとも言える。個性有る者は個性無い者を見下し、個性無き者は、個性有る者を怯える。それに君たちは大きな勘違いをしている。(ヴィラン)が悪、英雄(ヒーロー)が正義だと。しかしそれは偽りの世界でしかない。君たちは意志の有る人間だ。命令されれば動く機械じゃない。その事を踏まえて先程の話を思い出してほしい。(ヴィラン)は自由に個性を使っているが、英雄(ヒーロー)(上からの指示)が使用許可を与えなければ個性を使えない、救助も出来ない。その間にどれだけの被害が出るか考えてみるといい。そしてこの番組を見ている君たちだけに朗報だ。いずれは、我が王が世界の王をなると宣言した時、君たちを我が王の臣下として迎え入れよう。今の私の発言を聞いて君たちの考えは3つの内のどれか1つだということは分かっている。1つは我が王の臣下になること。この選択を選んだ者は幸福である。自由に個性を使える権利を得たのだから。そして、個性無き者は、我が王の個性により個性を与えよう。2つ目は我が王のもとから逃げ出す事だ。止めておいた方が良いだろう。我が王からは逃げられない。いずれ王は逃げた者を見つけ出し、君たちから個性を奪い取るだろう。そして最後の1つは我が王を倒す、だろう。これが最も愚かな考えだ。我が王は誰にも倒せない。少し長く話しすぎたようだ。それでは我が王が降臨なされる日、オーマの日にまた、お会いしましょう」

「私が来た」

その声と共にオールマイトと呼ばれるヒーローが現れ、その鎧を着た男を殴っていたがカランと乾いた音が響くだけで、鎧の中に人は居なかった。

俺はそこでテレビを消した。

それと同時にウォズの奴も帰ってきた。

「ただ今戻りました」

「ああ、素晴らしい演説だ。誉めて使わす」

「ありがとうございます」

これが計画通りにいけば俺はより多くの個性を得られるという事だ。

フフ、その日が楽しみだ。


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