誤字報告ありがとうございます!! 助かってます!!
先に戦って、紙一重で負けたらしいヨサクとジョニーから手番を譲り受けて、私達5人はアーロンパークに突入した
そこにいたのはどいつもコイツも魚の特徴を持った二足歩行の妖怪どもだった。涙を流すナミの姿とコイツらの姿形を見て、私は笑顔を浮かべてしまった
「お、おいレイム? 今から決戦だってのに何をそんな悪そうな笑いをしてんだ?」
「悪そう? ふ、ふふ。心外ね……。私はただ、人に迷惑掛ける妖怪はぶっ殺しちゃっても構わないと思ってるだけよ………ふ、ふふ、ふふふふふふ」
「お、おう? 程々にな?」
ウソップが何やらヤベー奴を見る目で見てくるが気にしない事にする。失敬な
そんなことを言い合っていると、頭に血がのぼってもう限界だったのだろう。ルフィが一番でかくて偉そうな、鼻の尖った妖怪を吹っ飛ばした
「うちの航海士を泣かすなよ!!!!」
おお、あんなにキレてるルフィ初めてみた。視線だけで人を殺せそうね。
ルフィが吹っ飛ばした奴がやはり親玉だったのだろう。兵隊達は激昂してルフィへと殺到する。
しかし、サンジの凄まじい蹴りがそいつらを吹っ飛ばしてしまった。凄まじい蹴りねアイツ
「獲物を独り占めにするなっつってんだ」
サンジはルフィの身を案じて飛び出したわけじゃないらしい。まぁそりゃそうか。クリークの海賊船との顛末は結局聞いていないが、ルフィの事だ。きっとそうとうな大暴れしたのだろう。
「そうか」
「お、…おれは別に構わねぇぞルフィ」
「…………たいした根性だよお前は……」
「全く……、ほらしゃんと立ちなさいよ」
足が震えてしまっているウソップの尻を軽く蹴る。まぁ実際問題コイツはよく立ってると思うよ。
さっきの蹴りを見て、サンジもかなり出来ると確信した。弱くない程度の戦闘力しかないウソップが、鉄火場に立ってよく逃げ出さないものだ
妖怪達は口々になにかを言っている。長鼻は死んだはずだと言ったり、ゾロに敵対心を燃やしたり、何やら納得の表情を浮かべていたりと様々だ。
「いってぇなレイム!! 何すんだ!!」
「そんなガッチガチで何と戦う気よ。取り敢えず深呼吸でもしなさい」
その言葉を受けて、この辺りの空気を吸い尽くす様な勢いで深呼吸を繰り返すウソップ。単純に鼻息の荒いルフィと違って恐怖をごまかすためのものだろう。強がり選手権なら一位だな
ゴキゴキと指を鳴らすルフィ、片足を軽く上げて威嚇するサンジ、刀の鍔を鳴らゾロ、後ろの方で胸を張りながら震えてるウソップ、みんな戦闘準備は整ってるな。
私も袖から針を取り出して…………………取り出して………………、あれ?
「あーーーーーーッ!!!!」
ヤバイ!! 私の針、ナミの奴に取られたままだった!! 私は後ろを振り返るがナミの姿はない。当たり前だ、さっきカッコつけて放っていったばかりだろうに
「お、オイどうした?」
深呼吸と言う名の現実逃避の真っ最中だったウソップが、私の様子に気がついて声を掛けてくる。返答しようとするが、ギザっ鼻のアーロンに遮られてしまった
「つまりてめェらはハナっからナミが狙いだったワケ………、シャハハハ!!!たった5人の下等種族に何が出来る!!!」
何もできません。とは言えないな………。丸腰の自分がどれくらい戦えるのかいまいち解らない。が、正直やりたくないと思えるこの感じ、多分あんまり戦えないぞこれ
「バカヤロォ!! お前らなんかアーロンさんが相手にするかァ!! エサにしてやる!! 出てこい!! 巨大なる戦闘員よ!! 出て来い!! モーム!!!」
一人で『やべーやべー』言いながら頭を抱えていると、妖怪の1人のタコっぽい男がラッパを吹き始めた。
すると辺りが騒然とし始める。何やらグランドラインから妖怪達が連れてきた怪物が現れるらしい。
アーロンパークの中心に、海に繋がっているらしい水槽から水柱が立ち上る。そしてそこから
「………………は?」
ボロッボロの巨大な妖怪が現れた顔面に青アザをつくり、頭には巨大なたんこぶが。なんだ? グランドラインってこんなやつばっかなのか?
牛にヒレを着けて巨大化させた様な見た目のその怪物は、なにやらルフィとサンジに目を向けるやいなや帰っていこうとする
「なんだあいつか」
「魚人の仲間だったか」
ルフィとサンジは何でもないように呟く。ボコったのはコイツらか
モームと呼ばれた巨大な妖怪は、海に帰っていこうとするが、アーロンに呼び止められる。なにやら脅されているようだ
震えるモームはその巨体をいかして私たちを押し潰そうとしてき、それと一緒に他の妖怪が殺到してきた。針はないけど仕方ない、殴るか。ゴキリと指を鳴らして心構えをしていると、相変わらす鼻息の荒いルフィが前に出て
「俺がやる。時間のムダだ!!!」
そうルフィは言うと、妖怪達がたどり着く前にルフィは自分の足を地面に突き刺した。それも両足
そしてそのままゴムの体をいかして体をなん十回も捻り、そんな間抜けな姿のまま腕を伸ばしてモームの角を掴んだ
「何をする気だあんにゃろ」
「いい予感はしねぇな……」
ルフィは今、自らの体を捻ることで、相当な回転エネルギーを溜め込んでる。あのバカでかい妖怪を掴んで、そのエネルギーを解放すればどうなるか?
『ゴムゴムのォ………風車ァ!!!!』
すなわち超範囲攻撃だ。普通に巻き込まれ掛けた。よし、あのバカ後でぶん殴る。いや、ぶん殴っても聞かないから刺すわ
しかし効果は絶大だった。今ので雑兵は全滅、意識が残っているやつも完全に戦意喪失しているな。活きがいいのはアーロンと残り三人の妖怪だ。コイツらは幹部だろう、普通に強そう
「おれはこんな奴ら相手にしに来たんじゃねェぞ!! 俺がぶっ飛ばしてェのはお前だよ!!!」
「……………そいつは丁度よかった。俺も今、てめェを殺してやろうと思ってたとこだ」
✳
5対4。数の上ではこっちが有利だ。ルフィの脳天に拳骨を叩き込みながら指を鳴らす。そんなことをしてるとサンジが私の前に出て、なにやらキメ顔で口を開いた
「レイムちゃんは下がってて。安心してくれ、俺が守る!!!」
「めんどくさいから失せなさい」
「フグゥア!!!」
「うわバッサリいったよ」
なにやらショックを受けた様子のサンジ。蹲って胸を抑えてる。
「ぐぅ、辛辣なレイムちゃんもかわいいなぁ」
取り敢えず放っておこう。絡めば絡むだけめんどくさそうだ
「くらえ……っ!!」
『視界ゼロ、たこはちブラーーック!!!』
タコの妖怪が蛸墨を口から発車する。成る程、見た目通りの事も出来る訳ね。結構厄介じゃないの
前面にいた私とサンジとゾロはその飛んできた大量の蛸墨を避ける。幸いなことに距離は離れてるから避けるのはわけないわね
「あーーーーーっ!!!」
ってオイ、この中だと瞬発力が一番ある筈のルフィがなんで喰らってるのよ。
「前が見えねェーーーーっ!!!」
アホな技だが当たれば痛い。なぜか避けなかったルフィは必死に目を拭っている。
しかしタコの妖怪は側に落ちていた自分の何倍もある岩を持ち上げてルフィに叩きつけようとしていた
「オイ、ルフィ!!! よけろォ!!!」
「うん、問題はそこだ。なんと動けねェんだが。見えねぇし」
自分の顔面がひきつるのを感じた。さっき自分で足突っ込んで風車した影響だ。
「てめェ自分でつっこんだ足だろうが!!!!!!」
ルフィの事、アホだアホだと思っていたが訂正だ。ドアホめ
叩きつけられた大岩は、間に入ったサンジが砕いて事なきを得たが、今回みたいなのがまた続くと考えたら頭が痛い……
「まいったね。どーも俺は、とんでもねェアホのキャプテンについて来ちまったらしい」
「同感だ……」
私は首を振って同意しておくことにする。ウソップだけ岩を砕いたサンジに驚嘆していたが、そんなことよりルフィのアホさ加減の方が重要だろうに
「だがまァ、レディーを傷つける様なクソ一味より、百倍いいか………っ!!」
サンジはニヤリとニヒルな笑みを浮かべながら言う。その態度で普段からいればもうちょい女の子が着いてくると思うんだけどなぁ
サンジが敵を威嚇している間にウソップがルフィの足を抜こうと必死になってる。そろそろ足が2メートルを越えるが『まだまだまだぜんぜんとれねぇ』らしい。なんで鼻ほじりながら余裕ぶっこいてんだアイツは
そうこうしている間に、ゾロが例のタコを挑発する。サンジは肘からエラの伸びたガタイのいい妖怪だ。なら私は唇が特徴的なナンパな見た目の妖怪かな? しかしどうしようかしら。針ないし
そう思っていると横からすごい勢いで何か………ルフィ? ルフィが飛んでいくってオイ。ウソップの奴手を放したのかよ
ルフィはキレイに唇の妖怪に直撃する。ぶちギレてるわね
「…………………失敬」
ウソップはそう呟くと凄い勢いで入っていった。本当にアイツ、逃げ足だけは速いわね。
ぶつけられた相手は怒りに任せてウソップを追いかける。アイツもかなり速いわね。追い付かれるのも時間の問題よアレは
「ったく仕方ない。私がアレ追いかけるから、そこのアホ船長は何とかしなさいよ。放っといたら殺されるわアイツ」
「ったくどいつもこいつも………」
「レイムちゃんも気を付けて!!!」
二人の声を聞きながら、私はウソップを追い掛けて走り始めた。全く、ルフィのアホめ
✳
随分と走ったわね。本当になんて逃げ足してんのよあのバカは。人気もなくなって、田んぼが並ぶ様な辺鄙な場所に出る。ってか、追いかける方向これで合ってるのかしら?
そう思いながら走っていると、ようやく人影が見えた。特徴的な姿、間違いなくさっきの妖怪だ。そしてその奥には血塗れのウソップの姿……………ッ!!!!????
私はそれを確認して速度をあげる。遅かった畜生め!!!
「ん?」
「死ねクソ妖怪!!!!!」
黙って奇襲すれば良かったと殴りかかってから後悔した。しかしそんなことはどうでもいい
私の拳は妖怪の顔面を捉える。走ってきた勢いを乗せたそれは相当な威力が出たのだろう。相手を数メートル吹っ飛ばした
「ウソップ!!!!」
私はウソップにかけよって呼吸と脈を確認する。大丈夫まだ死んでない
「チュッ……。随分と軽いパンチだなオイ」
「あんた………ウソップに何しやがった」
「チュッ、随分と手こずらされたぜ。ただ、所詮は人間、水鉄砲一発で即死なんてな」
コイツ、ウソップが死んだと思ってるのか。丁度いい、ウソップも意識もないみたいだし、万が一私が負けても見過ごして貰えるかもしれない
「取り敢えず、半殺しじゃあ済まさないわ。クソ妖怪」
「チュッ………。それはこっちの台詞だ。そしてよくその小せぇ脳ミソに………チュッ…刻み付けろ下等種族。俺達は魚人だ。人間を超えた、至高の種族だ」
舐めたこと言ってる妖怪に接敵する。拳が届く距離まで後5歩程度
その間に相手は手に持った容器を口につけるそして
『水鉄砲ォ!!!』
口から放たれた水は亜音速を超え、凄まじい勢いで私を貫く。それを認識できたのは肩口に走った激痛のせいだ。
「ツゥッ!!??」
「遅い」
痛みで怯んだところに合わせて、拳が近付いてくる。頭を下げてなんとかかわし、鳩尾に向かって拳を叩きつけた
「どっちが!!!」
低い打点ながらもおもっきり振り抜く。妖怪は空気が抜ける様な声を出して田んぼの方に吹き飛んでいった
「チュッ!! 下等種族にしてはやるなオイ………。だったらもう近づけさせねぇまでだ」
田んぼ、水、………ヤバッ
そう思ったときにはもう遅かった。妖怪は田んぼの水に口をつけ、照準をこっちに合わせてる
「死ね」『百発水鉄砲』
頭のどこかで‘自機狙い’と言う言葉が浮かんだが、そんなものを気にする余裕はなくなった。
連打だ。目に見えない速度の無数の水の弾丸の雨が飛んでくる
「こんちくしょうめ!!」
針があれば相手の給水のタイミングを狙えば簡単に倒せるのに。この弾丸の雨じゃ近付くことすら出来やしない
思わず悪態をつきながら勘と口の向いている方向でなんとかかわしていく。なんとかかわせているがいつまで持つか解らない。
転がりながら側に落ちていた石を拾い上げ、針を投げる要領で石を投げる。しかしそんな小さな抵抗の投石は空中で打ち落とされてしまった。
「ッ!!!!」
それだけじゃない。空中で砕けた石の破片が運悪く私の目に入ってしまう。くそ見えない
「これで終わりだな。チュッ」
目を必死に拭っているが、ダメだ、見えない。瞼を切ったのか、視界が赤黒く染まっていやがる。しかし音だけが聞こえてきた。なにかを大量に吸い込むような音だ
『水大砲!!!!』
大量に吸い込む。そして大砲。もしもあの速度で大量の水を発射されてしまったら?
その時、辛うじて目を開くことが出来た。視界に広がるのは自分の体の数倍はあろう質量の水だ。
明らかな命の危機を感じ、今更避けきることが出来ないと悟った私は思わず手を胸の前で交差させ、死んでる自分の視界を塞ぎながらダメージを減らす選択をした
▼▼▼
「おーい、エース!! エースってばー!!」
「ん? おぅリンか!! どうしたんだ?」
「どうしたじゃないって。何回呼んでると思ってるのさ。また寝てたとか言ったら引っ掻くからね」
「あー悪かったよ。ったく……。こんな旅にまで付いてきやがって」
「当たり前だよ!! サッチをやったティーチのバカはあたしだって許せないし、その敵討ちをしようとしてるエースのお目付け役もいるでしょ?」
「お前は俺の母親か!!」
「母親のつもりはないけど、保護者のつもりはあるよ? むしろ弟?」
「く、白ひげ海賊団に入ったのがほんの1日早かっただけで姉ぶりやがって………。先にあの船に乗ってたのは俺だぞ!!」
「にゃははー。うじうじ悩んでるエースが悪いのさー。で? 次の目的地はどこ?」
「あぁ、たしかドラム王国って国に現れたって情報があってな…………」
取り敢えず、東方勢で諏訪子を除いて参戦させるつもりのキャラは全部出しました。諏訪子は事情が違うので今は出せません。ファンの方ごめんなさい
………………え? うどんげ? 彼女はきっと元気でやってますよ
✳
本編の捕捉
ウソップは原作通り死んだふりをしています。霊夢が来なければ原作通り勇気を奮い立たせてチュウを倒していました。今は霊夢が負けるわけないだろうと思いながら意気揚々と死んだふりをしています