霊夢ちゃんのワンピース世界冒険録   作:壁の苔寺

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TRPG と言うのをやってみたいのですが、友人が皆冷たいです。暇だから作ったオリシナリオとか持ってるのにテストプレイすら一人でやってます。泣きそう

 ってか、激突アーロンパークとか言ってるのに霊夢が戦ってるのアーロンパークじゃない事に今気がついた

それはともかく本編


 感想と評価、ありがとうございます!! 


激突アーロンパーク3

 

 

 結局、ウソップを背負い上げ、アーロンパークに戻っていく。走りながらこの後の算段をつけることにした。

 

「ウソップ、戻ったときにどんな状況になっているかは解らないわ。だからいつでも反応できる様にパチンコ用意しときなさい」

 

「わ、わかった!!」

 

 水柱が上がって数分程度、中の状態は解らない。なんとか村の野次馬連中が見えるところまで戻ってくることが出来た。そこにはアーロンが、ゾロの首を片手で絞めながら持ち上げ、その体に巻いた包帯を引きちぎった所だった

 

「ッ!!??」

 

 なんだ………あれ。大怪我なんて言葉じゃ生ぬるい程の傷が、ゾロの肩口から腰の辺りまで延びている。その傷は素人が処置したかのように無茶苦茶な治療が施されていた。

 適当に縫い合わされた傷からは明らかに致死量としか思えない程、血が流れていた

 

「ウソップ!! 火薬!!」

 

「お、おお!!」『必殺!! 火薬星!!』

 

 私が叫ぶと、ウソップは私の背中でパチンコを構えて、打つ

 それを確認した私は、ウソップを捨てて走り始める。身軽になり、速度が上がって、接敵まで残り10歩強

 後ろからウソップの文句が聞こえてくるが、無視しながら刀を振りかぶり、ジャンプしながらあと1歩のところにまで届いた

 その位の時にウソップの『火薬星』が炸裂する。目眩ましには完璧だ

 

「レイム!?」

 

 ゾロが私の姿を見て、驚きの声をあげる。いや、驚きたいのはこっちだ。この傷でなんでこいつ生きてんのよ

 

 ゾロを掴んでいるアーロンとか言うやつの腕に刀を叩きつける。ビキ、と音がしたが、アーロンは平然としていた

 

「何かしたか?」

 

「これからすんのよ。せっかちね」

 

 刀に力を込める。刀が触れているアーロンの腕に紋章が浮かび上がり、アーロンの動きを拘束す……

 

「邪魔だぁ!!!」

 

 ガラスが砕ける様な音がして、紋章が砕け散る。なんだこの力は。単純な腕力で腕の封印を破りやがった

 アーロンはゾロを持った腕でゾロごと私をぶん殴る。ふざけてるなこの力。人間のそれとは次元が違いすぎる

 

 私はかろうじてゾロ掴むことに成功して、吹き飛ぶ拍子にゾロを救出する。

 

「ガッ………てめェレイム………。もうちょい丁寧に助けやがれ!」

 

「うるさい!!そんな余裕なないわよ!!」

 

 衝撃で馬鹿げた量の血を吹き出しながら、叫ぶゾロ。案外余裕あるわね。

 ………っ、クソ。今ので私も傷が開いた。これ以上血を無くしたらマジで死ぬわね。

 

「オイ、レイム。なんだその刀、ちょっと見せろ」

 

「あとで見せてやるから黙ってなさい。本当に死ぬわよ」

 

 刀をアーロンに向けて威嚇する。今この場で戦える人間は私しかいない。血がこぼれ出す。それを地面に吐き捨てて笑みを浮かべた

 

「シャハハハハ!!! なんだ? 随分とボロボロじゃねぇか、とっとと死ね」

 

 刹那、私の体は再び宙を舞う。何に吹き飛ばされたのかも理解できないまま、目の前が赤く染まった

 

「が、あぁ!!!???」

 

「種族の差も理解できず、調子に乗った人間は……」

 

 吹っ飛びながら視界の端にそれを見る。アーロンは水を掬って掌に乗せる。それを私に向かって投げた

 刹那、全身をとんでもない衝撃が襲う。力任せに水を投げつけるだけでこれだと? 洒落になって無いぞ

 

「這いつくばって無様に死ね」

 

「レイム!!!」

 

 なんとか受け身は取ることができたか体に残るダメージで目の前が霞む。痛みが走る腹部に手を当てると血のヌルリとした感触がした。

 

 今、私の名前を呼んだのってナミの声だったなと思いながら、首を鳴らして前を向いた

 

「くそ……」

 

 アーロンが近付いてくる。揺れる体に活を入れて立ち上がろうとしたところで、アーロンの拳が私の鳩尾に突き刺さった

 

「カッ………ハ……ッ!!」

 

 呼吸が止まる。体が浮く。くそ、この妖怪マジで強ェ……

 アーロンは私の胸ぐらを掴み、持ち上げると反対の拳を振り上げた。あれを顔面に喰らえば死ぬわね。高所からトマトを落としたみたいになりそう

 現実逃避はその辺にして、マジでヤバイ。右手に持った刀を力任せに叩き付ける。くそ、この妖怪何で出来ているんだ。明らかに生物を殴った感触じゃないぞ

 

 それでも何とかしなくちゃならない。刀に力を込め、再びアーロンを拘束しようとするが簡単にほどかれてしまう。

 

「終わりだ」

 

 アーロンの右手が振りおろされる。くそったれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 その刹那、聞き覚えのある声が辺りに響いた

 

「ったく………姿が見えないと思ったら……」

 

 死んじゃいないとは思っていたが、姿が見えなくて心配したのも事実だ。

 小さくため息をついてうしろを向いた

 

「戻ったぁああァーーーーーっ!!!!」

 

「ゴム野郎……」

 

 アーロンが殺意を込めて呟いたそれが耳に届いた時、急に背中を掴まれた感覚がした。見ると見慣れてきた伸びる特技のバカの腕が見える。おい、ちょっと待て

 

「レイム!!」

 

 ルフィのバカが何をしようとしているのか考えたくない。今の私はさっきの戦闘で全身の色んな所に穴が空いてるんだ。今アーロンと戦ってその傷が片っ端から開いて、ついでに傷が増えて、打撲とか骨折とか結構してるんだ。お前と違ってゴムじゃないから痛いもんは痛いんだぞ? ってか本当に死んじゃう

 

「おいバカマジでやめろやめてダメだってふざけんなおま……」

 

「交代だ!!!」

 

 そんな言葉が聞こえてきて、私は後ろに吹っ飛ばされた

 

 

「きゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーー!!!!!!」

 

 

 どんどん姿が小さくなっていくルフィとアーロン。この風をきって空を飛ぶ感覚にどこか懐かしいものを感じながら数秒後に地面に激突した

 

「…………あいつ、コロス………」

 

 我ながら頑丈に出来ていると思いながら、意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 ブラックアウトから回復すると、目の前に麦わら帽子を被ったナミの顔が見えた。私は何やら柔らかいものを枕にしている。あぁ、膝枕されてるのか

 

「起きたの?レイム…………」

 

「っん……………。私どれくらい寝てた?」

 

「ほんの数分よ。えっと……大丈夫?」

 

「死ぬほど痛いくらい。わりと大丈夫よ」

 

「それって大丈夫って言わないじゃない」

 

「うるさい。で? 状況は?」

 

 そこまで言ったところで立ち上がろうと力を込めた所でナミに押し戻されてしまった。

 なんであんたが泣きそうな顔してんのよ、その顔を止めさせたくて頑張ってるのに

 

「…………何すんのよ」

 

「いいから寝てなさい!! これ以上動いたら本当に死ぬわよ!!」

 

「寝たし大丈夫よ」

 

「そんなわけあるか!!! 全くもう……せめて横になってなさい。今から行ったところで何も出来ないでしょ?」

 

「…………………」 

 

 残念ながらナミの言葉には一理ある。あのアーロンとか言う妖怪を結局殴れていないのが心残りだが、仕方ないか。

 

 アーロンとルフィが戦ってるのが遠目に見える。一見、ルフィが優勢に見えるが、アーロンはルフィの攻撃がほとんど効いていないみたいだ。

 

「あ、そだ。ナミ、私の針返して」

 

「……………うん」

 

 ナミは背負っている鞄を地面において開ける。そこには私の『封魔針』が大量に入っていた。

 返してもらったのはいいけれど、服に仕込み直すのは無理ね。起き上がるか座らないとやりにくいし、ナミに押し止められているから起き上がれない。いやまぁ正直、体は限界だ。

 袖に2.3本を仕込むかと思って手に取り、中に入れる。引っ掻けるところがついているのでそこに針を止めて脱力した

 

 お、ルフィがアーロンの歯を砕いたぞ。アイツはアイツで人間やめてるわね

 ルフィは拾った剣を振り回して、それを囮にしてアーロンの歯を砕くことに成功した。その剣を放り投げて叫ぶ

 

「俺は剣術を使えねェんだコノヤローーー!!! 航海術も持ってねェし!!!料理も作れねェし!!ウソもつけねぇし!!針を狙ったところに投げれもしねェ!!!

 俺は助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!」

 

 いや、針とウソはどうなのよ。いや、剣術もだ。生きるのに必要ない。だが、そんなことじゃないんだルフィが言いたいことは。ナミの顔を見れば小さく笑みを浮かべている。きっと私も似たような表情をしているんだろう

 

「シャハハハハ………、てめェのフガイなさを全面肯定とは、歯切れのいい男だ。てめェみてェな無能な男を船長に持つ仲間達はさぞ迷惑してるんだろう。なぜてめェの仲間は必死にテメェを助けたんだかなァ……

 そんなプライドもクソもねェてめェが一船の船長の器か!!?? てめェに一体何ができる!!??」

 

 

「お前に勝てる」

 

 

 ルフィは満面の笑みでそう言った。ぶっ殺してやるからちゃんと生きて帰ってきなさいよ。ルフィ

 

 

 

 

 

 

 

 

 一進一退の攻防が続く中、ルフィがアーロンに大きいのを入れた所でアーロンはキレた。もはや原型が無いほどボロボロになったアーロンパークからとんでもなくでかいノコギリ、『キリバチ』を取り出した所で戦況は一変する。

 ルフィはアーロンの猛攻に絶えかね、アーロンパークの上へ上へと逃れ、その中に逃げ込んだ

 

「測量室だ……」

 

 ナミがそう呟いて暫くすると、その測量室から机が飛び出してくる。次は棚、本、そして大量の紙。砕けた家具と共に舞うその紙には地図が書かれていた

 気がつけばナミは泣いていた。泣きながら、ルフィに礼を言っていた。ならきっと、ルフィがやっているのはそう言うことなんだ。あの男、なんで海賊なんて名乗っているのかね?

 

 その時、アーロンパークの屋根が吹き飛んだ。見れば見覚えの有るルフィの足。それが凄まじい勢いで戻っていき、アーロンパークに亀裂を入れ、アーロンパークは崩壊した

 

「ルフィーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 ナミが悲痛な声をあげて叫ぶ。中にいたルフィはどうなったのか、あの惨状を作り出したのはルフィだ。それに巻き込まれて死ぬとか間抜けすぎるだろう。アイツらしいと言えばらしいが

 

 その時、崩れたアーロンパークのてっぺんで動きがある。あの背格好、ルフィだ。全身ボロボロで血を流し、今にも倒れてしまいそうだ。だけどルフィは立っている。あのアーロンを倒して立っているんだ

 

「ナミ!!!!」

 

 ルフィが叫ぶ。ナミに向かって、きっとこの男はそれだけを叫ぶためにここに来たのだろう

 

 

「お前は俺の仲間だ!!!!!!」

 

 

「………………………うん!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、後日談と行こうか。

 アーロンとルフィが戦っている間に体は動くようになった。いつまでもナミに膝枕してもらうわけにもいかないだろう。起き上がろうとしたところでそいつは現れた

 

「そこまでだ貴様らァ!!!」

 

 なにやら喚いているえーと海軍のネズミ大佐?とやらがここにある全ての金は俺のものだぁ!! とか言い出した。なんかよく解らないけどこの雰囲気のなかでよくそんなこと言えるものだ

 ゾロがそこネズミ大佐をボコボコにしてる間に頭をあげて立ち上がる。あぁ、やっぱ血を無くしすぎた。力入らないわ

 

 せっかくなので戻ってきた針を一本取り出して兵士の一体に向けて投げつける。加勢が要る感じでもないからそれだけにしておいたが

 

 結局、ゾロが刀も使うことなく素手でボッコボコにして、最後にナミがよく使っている長めの棒でネズミ大佐の顔面を強打。海軍はナミの要求、と言うか本来海軍ならしなければならないことをすると約束して逃げていく。その時になにやら喚き散らしてルフィに復讐するとか言っていたが、あいつが何をどうやっても無理だと思うのは私だけだろうか?

 

 ゾロと私とウソップは医者の治療を受けた。ウソップはあばらが何本か折れていて、打撲が多数。幸いなことに足などの太い骨には問題はなかった。何だかんだで頑丈ね。ちなみに鼻の骨は私が見たときはジグザグに曲がって折れているように見えたのに異常無しだったそうだ。本当に人類かあいつ?

 私もウソップと似たようなものだ。ウソップと違って打撲よりも裂傷、と言うか弾痕の様なものが多い。それでも数ヵ所を縫って、安静にしておけば問題ないそうだ。

 

 そしてゾロ。なんと全治2年の大怪我だそうだ。私が薬を盛られてココヤシ村に向かっている最中、なぜか世界最強の剣士と出くわして戦ったらしい。その時についた傷がそれだ。今回の件と関係ないじゃん

 肩口から腰の辺りまで袈裟斬りにされており、内蔵もズタズタに引き裂かれていた。それを縫い合わせて一命を取り止めたが、本来なら即死する様な傷である。なんであいつ動いて戦ってんのアホじゃないの?

 

 アーロンパークは滅び、島は……いや、東の海は救われた。最近は昼夜を通して祭りをやっており、戦いの中心で暴れていた私たちは救世主扱いだ。微妙に照れ臭いが、ウソップなんかはノリノリで楽しんでいる。今日もウソップの歌がどこからか聞こえてくるぞ。結構上手いのがムカつくな。あぁ、良いこともあるわよ。ご飯がただで食べられるわ。

 

 ルフィは生ハムメロンを探し求めて消えていった。あの食い意地は真似出来ないわね。ゾロはもう酒を飲んでいる。傷ももう殆んど塞がったらしい。アホじゃねぇの? 本当に人間かこいつは。サンジは楽しそうに料理をしている。本当にこいつは料理が好きなんだなぁと思って、アイツが作った料理を食べる。あぁ旨いわね

 

 ちなみに私の目的と異世界人だって事について皆に話した。反応は「へー」「そうか」「レイムちゃんの思うようにすればいいよ~!!」だ。誰が誰の反応かは言わないでおこう。解るし

 そしてその事を言いにナミの所に向かっているところだ。ナミは入れ墨を消しに行っている筈だ。あんな趣味の悪い入れ墨をいつまでも入れていることも無いだろう

 

「ナミー? いるー?」

 

「んー、レイム? ちょっと待って」

 

 ナミがらいると思わしき診療所の前に行って声をかけると中から声が帰ってくる。数分待つと、ナミが中から出てきた。

 自分の目的と異世界のあれこれについでに話すが、反応はやはり薄いものであった

 

「…………何て言うか、どいつもこいつも反応が淡白すぎて困るんだけど? もうちょっと仰天したりとかそう言うの無いわけ?」

 

「って言ってもねぇ。もともと良くわからなかったった貴女が追加でさらに良くわからなくなったって位の印象しか無いのよ」

 

「まぁそれもそうか」

 

 言われて納得する。確かにその通りだ

 

「…………………ねぇレイム」

 

 私が自分の事を客観視して仰天していると、ナミは目を伏せながら口を開く

 

「ごめんなさい。私、あなたに酷いことをしたわ」

 

「…………………随分としおらしいのね。珍しいものを見た気がするわ」

 

「ッ、レイ………いだぁ!!」

 

 私はナミに間合いをつめて、ナミのおでこにでこぴんをする。わりと本気でだ

 

「これでチャラよ」

 

「……………レイム」

 

 ナミはおでこを押さえながら小さく私の名前を呼ぶ。全く

 

「それでも気にするならなんかで返しなさいよ? こう見えて私、貸し借りにはうるさいの」

 

 貸し借りで思い出したけど、ルフィのやつぶっ殺すの忘れてたわ。後で探さないと

 ルフィを探すために歩き始めたとき、ナミが後ろから声をかけてくる

 

「レイムッ!!…………………ありがとう」

 

「…………ん」

 

 ……………ふぅ、さてと、ルフィはどこにいるかな? 私は近くの立食飯をとって食べながら、我らの船長を探すのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 ルフィを見つけて半殺しにしたりとか船の整備とか食糧の追加とかナミがミカンの木を植えたりとかなんやかんやしていたら、結構な時間がたった。これ以上この島に用はないし、私たちの全員の傷は癒えた。そんなわけで出港することになった朝

 

「あっしらはまた本業の賞金稼ぎに戻りやす。兄貴たちにはいろいろお世話になりやした」

 

「ここでお別れっすけど、またどっかで会える日を楽しみにしてるっす」

 

 なんやかんや旅をして来たヨサクとジョニーと別れることになった。そりゃそうだ。賞金稼ぎがいつまでも海賊の船に乗ってるわけにもいくまいて。なんやかんやでグランドラインまでついてくると思ってたんだけどな

 

「前から言おうと思ってたこと有るんだけどね、紙一重でも負けは負けよ」

 

 私のそんな言葉には地面に突っ伏す二人組。そんな別れを経て、ナミが来るのを待っていた

 

「来ねェのかナミさんは!!??ォオ!!??」

 

「お前な!! 生ハムメロンどこにも無かったぞ!!」

 

 会話かこれ? サンジとルフィの掛け合いを見ていると、ナミの声が聞こえてきた。結構遠くだな

 

「船を出せってよ。とにかく出すか」

 

 船長の号令もかかったことだし準備をするか。錨を上げて帆を張る。風も有るし晴天だ、順調に船は出航する

 

 ナミは見送りに来た村人の間を縫うように走っていく。まるで素早い猫のようだな。捕まえようとする人をうまくあしらって、港に立って大ジャンプ。ゴーイングメリー号に乗り込んだ

 

 そしてナミは手にしていた大量の財布を地面に落とす…………ん?

 

「みんな、元気でね!!」

 

『や、やりやがったあのガキャーーーーーーーッ!!!!!!!!』

 

 おーすげー。あの村人全員から財布をパクってやんの。

 

「おい、変わってねェぞコイツ」

 

「またいつ裏切ることか……」

 

「ナミさんグーーーーッ!!」

 

「あっはっはっはっは」

 

「本当、流石よねぇ……」

 

 呆れた。本当になにも変わってないじゃない。そう思って乗り込んできたナミの顔を見る。

 いや、そんなことは無いか。楽しそうに笑ってるんだから

 

「この泥棒ネコーがァーーー!!!」「戻ってこォい!!」「サイフ返せェ!!」「この悪ガキィーーー!!」「いつでも帰ってこいこらァ!!」「元気でやれよ!!!」「お前ら感謝してるぞォ!!!」「小僧!!約束を忘れるな!!!」

 

 ………………………………さて、船の様子でも見に行きますか。他の連中もスタスタと歩いていく。

 

 

「じゃあねみんな!!! 行って来る!!!」

 

 

 そうして、ナミの故郷ココヤシ村での一件は決着し、ナミはこの麦わらの一味の正式な航海士になったのだった

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 

 フラワーランド。グランドライン前半に存在するある島の名前だ

 そこは春島の中でも取り分け穏やかな気候の島で、花が咲き誇るまるで楽園のような島だ。厳しき気候の多いグランドラインではさらにそう見えるだろう

 

 そんな島に海賊が現れた。この大海賊時代、珍しくとも何ともない。略奪と陵辱、全てを奪うために現れた海賊達

 

 そんな彼らの命運は港に自生していたタンポポを踏み潰した事で決まってしまった

 

「あっ……………がっ………た、す………け」

 

「口を開くな。花が腐るわ」

 

 ぐしゃ、とサッカーボールでも蹴るように船長の頭を蹴り抜く。男はそれきり動かなくなった

 この海賊船には運がなかった。それはフラワーマスター幽香が、この島を拠点にしてると知らなかったことだ。

 

 

 

 彼女は日傘をさして、自らの住みかに帰る。道中には額に汗を浮かべ、しかしいい笑顔を浮かべた島民達が畑を耕していた。

 彼らは幽香の姿を見つけると、作業を止めて手を振ったり笑顔を浮かべ、歓迎する。それに幽香は困った表情を浮かべながらも許容していた

 

「私も丸くなったものね……」

 

「えっと………本日の夕食は少な目にした方がよろしいですか?」

 

 家の茶室で、メイドと共に紅茶を飲んでいた幽香はその言葉に苦笑しながらそのメイドの頭を撫でる。

 そのメイドは熱に浮かされたような表情をして、「し、失礼します!!」と叫びながら行ってしまった

 

「ほんと、丸くなったものね」

 

 その呟きと同時に新聞を運んでくるニュース・クーが新しい手配書を運んできた

 そこには最近見た顔。と言うか酒に酔ったガープに散々見せられた顔が写っていた

 

「そう……ガープの孫が海賊ね……」

 

 面白いと思うと同時に少し興が乗ってきた。グランドラインに入ったら少し相手をしてやろう。もしもこの島を通らないルートを通っても知ったことか

 

 幽香は近々来るであろう楽しみに、小さな笑みを浮かべるのであった




 最後のキャラエピソードは時系列は関係なしで書いてるので、どこがどこだか解らなくなってきそうです。1回霊夢意外の東方キャラだけの話とか書いて整理するべきか……
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