霊夢ちゃんのワンピース世界冒険録   作:壁の苔寺

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 これ書いてるときにインディードのCMを見たんですけど、麦わらの一味のコスプレのチョッパーで不覚にも笑いました。なにか負けた気がする。くそぅ

それはともかく本編


アラバスタ編
クロッカス


 目を覚ますと、見慣れた船内で見慣れた自分のベッドに寝かされていた。頭が痛くて体が怠い、体に力も入らない。目も霞む

 

「ぁ…………ぅ……」

 

 声を出したが掠れてしまっている。喉がいたい。なんなのかしら、これ。

 ボーッとする体に活を入れて起き上がろうとするが、どうにもダメだ。諦めて横になるがちっとも楽にならない

 

 その時、部屋の扉が開いて誰かが入ってくる。そっちを見ると、見慣れたオレンジの髪と見たことのない変な頭のオッサンがいた。

 

「…………ぁ……………ミ……?」

 

「起きたのね、レイム。取り敢えずこれくわえなさい」

 

「ん? むぅ~」

 

 くわえさせられたのは体温計だった。それは数分後、38.6の数字を指した体温計を見たナミは少しため息をついた

 

「風邪よ。ローグタウンを出てからなんだからしくないと思ってたけど、原因はこれね。

 ……………これは私のミスね。あなたに無理させ過ぎたわ」

 

「ケホ、ケホ……無理?」

 

「ローグタウンで嵐の中を走り通して大暴れ、その前だって魚人相手に戦ってるし、ひとつの海賊団を相手に大立ち回り。普通の人間なら体にガタが来てもおかしくないわ」

 

「でも他の連中は……」

 

「あのねぇ、アイツらとレイムは別の人間でしょ!!?? 合わせて無理をする理由にはならないの!! 

 ……………正直、アイツらと一緒で規格外の化け物と思ってたふしはあるけど、そうよね。あなた私よりも年下の女の子だものね」

 

「む、確かに身長は一番低いけど、年下かどうかは解らないじゃない。もしかしたら500歳くらいのお婆ちゃんかもしれないわよ」

 

 そう言ったとき、なぜか背中に蝙蝠の羽つけた幼女がくしゃみをする幻覚を見たが、私はそこまで弱っているのだろうか?

 

「はいはい、そうだったら面白いわね。

 取り敢えず外の事は気にしなくていいわ。他の連中は騒がしいからこの部屋には入れない。早く治して顔見せてあげなさい。ルフィなんか泣きながら倒れたあなたの体を揺さぶっていたんだから」

 

「……………うん」

 

 容易に想像できるな。そして『悪化するからやめい!!』なんて言いながら、ナミがルフィを殴るのまでが一連の流れだ

 そこまで言ったところで、隣にいたオッサンが口を開いた

 

「ふむ、私はクロッカス。灯台守兼医者だ。口を大きく開いて喉の奥を見せろ」

 

「その二つの職業の関係性が見えないんだけど………あー」

 

 取り敢えずナミが連れてきていると言う事は敵じゃ無いだろう。素直に従っておく。

 開けた口に、金属の器具でイロイロ覗かれたり、心音を聞かれたりする。彼はナミの見立て通り、暴れ過ぎの所に雨で体が弱り、その時に感染したのだろうと言った。咳と熱で、話半分にしか聞くことが出来なかったが

 

 彼が差し出した薬をのみ、後は温かくして寝ていればじきに良くなる、そう言ってくれた。

 そんな彼に、ナミは思い出したように話しかける

 

「ねぇ、クロッカスさん。この子、記憶喪失なの。どうにか治せないかしら?」

 

「なに?」

 

 出ていこうとしていた彼は、その言葉を聞いてこちらに戻ってくる。なによその顔。

 彼は私の頭や瞳孔の開き具合とか色々問診やら、さっきの診察ではしなかったことを一通りして、彼は最後に言った

 

「さて、答えたくなければ答えなくてかまわん。お前、赤いハキを使えたりせんか?」

 

「……………なによそれ」

 

「自覚症状は無しか。それならそれで構わん。だが覚えておけ、お前を待ち受ける運命は、想像より過酷な物になる。その記憶喪失を修復する方法は私よりも自分がわかっているはずだ」

 

 そういって、クロッカスは部屋の外に行ってしまった。

 

「………あいつ私の事何か知ってるのかしら」

 

「みたいね。でもあの感じじゃ聞いても答えてくれそうにないわよ」

 

「よねぇ……。ケホ…ケホ、ゴホッ……」

 

「あぁ、もう。無理しないで寝てなさい」

 

「うん………。ありがとうナミ」

 

 ナミはそのまま扉から出ていく。そして部屋には私一人になってしまった。

 ……………そう言えば、一人って凄い久しぶりな気がするわね。最近はずっとみんながいるし、目が覚めた時にはガイモンのオッサンがいた。その前は……ずっと……………りで……。

 

 薬が効いてきたのだろう。熱に浮かされる体はそれに抗うことは出来ず、思考は闇に溶けていく。最後に魔女の格好をした金髪の女の子を見たような気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんか凄い音がするわね。具体的にはマストがもげるような音とか、なにか巨大な生物の鳴き声とか。

 言っといてなんだけど、そりゃないわ。マストがもげたら航海できないじゃない

 

 そこそこ眠っていたので、体が楽になってきた。歩けそうね。

 そう思って外に出ると、マストが無くて、ルフィが暴れてた。うわぁ……、病み上がりにこの光景は堪えるわぁ……

 

『ブォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!』

 

『なにやっとんじゃお前ぇええええええーーーーーーーーーーー!!!!!!』

 

 ルフィがなんかバカデカイ鯨と戦ってる。そりゃまぁあのサイズの鯨と戦おうと思ったら、そりゃ船のマスト位要るわ。うん、自分でも何考えてるのか解らなくなってきた

 

『引き分けだ!!』

 

 そうこうしている内に、決着がついたらしい。いや、ついてないのか? ルフィは鯨にまた戦おうって語りかけている。ルフィが話し終わったら、鯨は涙を流して叫んでいた。伝わったらしい

 

「おーい、ルフィーー。相変わらずとんでもないことしてるわねー」

 

「レイム!!! よかった!! 治ったのか!!!???」

 

「まぁそれなりにはね。ってか何よこの状況。ウソップがブチギレるわよ?」

 

「んー、まぁなんとかなるだろ」

 

 ルフィは私の姿を認めて、ホッとした様子だ。後ろの方でナミが何やらジェスチャーをしている。あれは『早く寝ろ』のそれね。薬飲んで寝たから大丈夫だってのに

 

「レイムちゃーーーん!!!」

 

 サンジがくるくる回りながら降ってくる。手には何かお皿を持ってるわね

 

「食欲はあるかな? お粥を作ったんだけど食べれる?」

 

「あー、ありがと。確かにお腹は減ってきてるわ」

 

 彼の料理は絶品だ。きっと今の体調でも食べられるだろう

 食堂で、サンジの作ったお粥をいただく。病人の為の食事だから味は薄味だけど、ほのかに感じられる魚介の旨味が食欲をそそる。隣には薬味のネギと鰹節と梅干しだ。万全とはいえないこの体で、二杯も食べれてしまうあたり流石だわ

 

「ふぅ、ありがとう。本当に料理の腕は一流のそれよねぇ」

 

「少しお腹を休ましたらすぐに寝るんだよ。しばらくはこの港にいる予定だしね」

 

「……………………」

 

 なんだろう、いつものサンジと違ってやりにくい。なんか普通にカッコいいぞ?

 

「ん? どうかしたかな?」

 

「いや、今はわりと普通に紳士ねと思って。普段はめんどくさいのに」

 

 紳士と言ったら喜んで、めんどくさいと言ったら崩れ落ちた。やっぱり普段のサンジね。

 少しくすりと笑ってしまった。そのままサンジに微笑んで

 

「ありがとう。美味しかったわ」

 

 それを聞いたサンジは、心臓を押さえて倒れ込んでしまった。いや、なんでそこで崩れ落ちるのよ。

 

「微笑んだレイムちゃん……なんてプリティなんだ……」

 

 あぁ、もういいや。心配した私がバカだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、ルフィが鯨の頭に絵を描いたり、ウソップがマストや船首を修理したりしてる間に結構な時間が過ぎた。

 私と言えば、殆んど体は治ったので偉大なる航路の海を眺めている。今までいた海と何か違うのかと聞かれたら、あまりよく解らないな。船でこうしているとウソップとかナミとかサンジとかが寝ろ寝ろうるさいから、今は灯台もすぐそばだ

 

 自分で淹れたお茶を啜りながら、花みたいな見た目をしたオッサン、クロッカスに話しかける

 

「ねぇ、さっき言ってたのどういう事?」

 

「答える気は無い。と言うか寝とかなくていいのか?」

 

「あいつら皆、大袈裟なのよ。もう治ったわよ」

 

「んな簡単に治るか」

 

 確かにまだ熱っぽい感じはするが。まぁ誤差だ誤差

 

「………………………そうだな。どうしても知りたいのならフラワーランドと言う島にいる、ユウカと言う女を訪ねろ。命がけになるが、私の紹介と言えば邪険には………、しそうだな。やはり命がけだ」

 

 会うだけで命がけってどういう事よ。そんな言葉を視線に込めてそちらを見ると、クロッカスはため息をついた

 

「少々性格に難がある女でな。基本的に身内と花以外に興味がない。少しでも気に入らないことがあれば暴力で解決しようとする。話が通じない訳ではないのだが、地雷を踏めば反射的にその相手を島ごと吹き飛ばそうとするなど、まぁあまり誉められた人間ではないのだよ」

 

「難のレベルが少々のそれじゃねぇ……」

 

 せっかく来た記憶の手がかりだが、相手がめんどくさいの極みみたいな奴らしい。ついつい頭を抱えてしまう。

 お茶をもう一口飲んで、小さくため息をつく。そうだ、このオッサンなら知っているかもしれない

 

「ねぇ、この世界には解りやすい終点ってあるの? そこに私の記憶の手がかりがあるはずなんだけれど」

 

「…………………なるほど、やはりか」

 

 オッサンはそういって、この偉大なる航路について教えてくれる。島々が帯びる特殊な磁気、それを辿るログポース。そして最終目的地である‘ラフテル’。その事を

 

「お前‘達’がどこから来たのかは知らん。だが、ある時からこの海には記憶喪失で不思議な力を操る者達が現れる様になった。そのもの達は皆、そのラフテルを目指していると聞く」

 

「……………………私以外にもいるの?そういうやつ」

 

 クロッカスは首を縦に振る。そうか、なら本当に私の道はルフィと重なったわけだ。

 お茶を飲み干して、海を見つめた。そうか、この先に………

 

「あーーーーーーー!!!」

 

 その時、後ろから大きな声が聞こえてくる。その声はナミの物だ。彼女はたしかこの編の海図とか描きながら航海計画を立てていた筈だぞ?

 

「コンパスが……………ってレイム!!! あんたなんで起きているのよ!! 寝てなさいって言ったでしょ!!」

 

「げ、首突っ込むんじゃ無かった」

 

 そして私は無事捕獲され、出港するまでの間、一度も外に出ることを許されなかったのだった

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 

 時は戻る。エースがお父さんの制止を振り切って、ティーチを追いかける為にストライカーをだし、その姿が水平線に消えようとしていた

 

「あぁ、もうエースのバカ」

 

「……………なぁリン、今回はどうにも嫌な予感がしやがるんだ。エースを、俺のバカ息子を追い掛けてやってくれないか?」

 

 メラメラの実を動力とするストライカーの速度はかなり速い。飛び出したエースを捕まえられるのは私くらいのものだ。

 

「任せて!! 行ってくるけど、お父さんは呑みすぎちゃダメだよ!! 私がいないからってはめ外しちゃダメなんだからね!!」

 

 ネコネコの実、モデル火焔猫。私が食べた悪魔の実に名前をつけるとしたらそれだ。

 猫の姿に変身できて、焔を操る。ロギアじゃないからエースみたいに物理無効とかは無いけれど、エースみたいにストライカーに乗ることが出来る。

 私は船の下につけてあるストライカー2号機の上に乗って黒猫の姿に変身する。そして全身に焔を纏ってフルスロットルでエースを追いかけた




 短い上に駆け足な上に説明回です

 お燐は火車だよ。火焔猫って苗字じゃねーかって言われそうですけど、語呂いいんですもの、火焔猫。好きなんです、火焔猫って響きが

 ちなみにこの作品の霊夢ちゃんは数えで15歳の設定。紛れもなく最年少です

 今回の一件で、ナミにとってレイムは手のかかる妹的な存在にランクアップしました。ランクアップとはいったい………

 ちなみに各々から見た霊夢の評価は

ルフィ
 フワフワしててなんかおもしれーやつ

ゾロ
 なに考えてるか解らないが、悪い奴じゃ無さそうだ

ナミ
 気が付いたらどこにいるか解らなくなりそうな、妹分

ウソップ
 あの針を少し別けて分けて欲しい

サンジ
 可愛い

 な感じです。感情のままに行動してるので、結構疑り深いゾロも霊夢にはそれなりに警戒を解いています。
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