霊夢ちゃんのワンピース世界冒険録   作:壁の苔寺

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 本編の最後につけている、他の連中が何をやっているのか、何をやっていたのかは美鈴➡幽香➡妖夢➡うどんげ?➡レミリア➡お燐の順番で回してます。ですが本編の状況次第で変えたりします。


ウィスキーピーク

「よし、全快」

 

 体が軽い。しっかり寝たおかげで以前よりも調子がいいくらいだ。今なら空も飛べそうだ

 

「いや、人間が空飛べるわけないじゃない」

 

 自分で自分にツッコミを入れて、船室を出る。ナミとの相部屋なのだが、彼女はここ数時間帰ってきていない。暇があればここか食堂で海図を描いているのだが、その道具一式もこの部屋に置きっぱなしだ。どうしたのだろう

 

 取り敢えず外に出て、様子を見る。ポカポカ陽気の気持ちのいい空だ。そして船の上ではゾロが大あくびをしていて、他の皆はダウンしていた。ってか知らないやつがいるんだけど

 

 取り敢えずへばっている連中を無視して食堂でお茶を淹れ、甲板の上でお茶を一口。ふぅ、美味しい

 

「…………おいおい、いくら気候がいいからって全員ダラけすぎだぜ? ちゃんと進路はとれてんだろうな?」

 

「ダラけてるっていうか死んでるように見えるんだけど」

 

 へばって誰も返事ができそうにないので、仕方なしに私が答えた

 

「お、レイム。もう大丈夫なのか?」

 

「全快よ。これ以上寝てたら逆に病気になる」

 

 急須に残ってるお茶を見せながら、飲むかと聞いたらイエスと答えたので、食堂に向かってゾロの湯飲みにお茶を注ぐ。それをゾロに渡そうと持っていくと、頭にたんこぶを量産していた。後ろには般若の形相のナミだ。逃げた方がいいかしら?

 

「レイム!! あなたまた……っ。寝てなきゃダメじゃない!!」

 

「なんで俺は殴られてソイツは心配されてんだよ!!」

 

「アンタは病気でも何でも無いでしょうが!!!」

 

 取り敢えず、ゾロがお茶を飲まないようなのでその分も飲むことにした。

 自分の航海術に自信を持っていたナミは、この海の怖さを理解したと言ってる。自分の航海術が通じないのだから偉大なる航路だと。自信があるのか無いのかよくわからないわね。

 

 お茶を飲みながら海を眺めていると、巨大なサボテンみたいな物が見えてきた。なにかしら、あれ

 

「ねぇ、ナミ」

 

「何よ!! あんたは早く寝なさ………」

 

「島、見えたわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 見知らぬ二人はそのまま名前も知らないままに行ってしまった。何だったのかしら、あいつら

 

「ほっとけ!! 上陸だーーーーっ!!!」

 

 相変わらず元気なルフィね。まぁいいけど

 

 島の名前をウイスキーピーク。記念すべき、偉大なる航路の最初の島だ。

 

「バ、バケモノとかいんじゃねェだろうか………!?」

 

「可能性はいくらでもある。ここは偉大なる航路だ」

 

「そしたら逃げだしゃいいだろ」

 

「妖怪なら倒せばいいしね。そんでナミ、本当に大丈夫だから。もう治ったって」

 

 無理矢理寝かしつけようとしてくるナミをなんとかいなしながら、ウソップの問いに答える。

 ちなみに逃げ出すことは出来ないらしい。この海のルールとして、記録指針(ログポース)にこの島の磁力を記録しなければ、次の島への道が開けないらしい。これのせいで世の海賊達は中々先に進めないのかね?

 つまりすぐにでも逃げ出したい化け物妖怪悪鬼羅刹のはびこる島でも何日も居なければならない事もあるらしい

 

「そしたらそん時考えるってことで、早く行こう!! 川があるのに入らねェなんておかしいだろ!!?」

 

「どの辺がどうおかしいのか」

 

 ルフィは早く島に入りたくてウズウズしているようね。目が輝いている。

 まぁいいでしょう。その辺のことで頭を悩ますのはルフィの役目じゃない。ルフィは楽しそうに先に進めばいい

 

 ウソップが『島に入ってはいけない病』とやらを発症していたが、誰一人その事に耳を貸すものはいなかった。

 そしてメリー号はウイスキーピークに上陸する

 

 その瞬間、歓声が響き渡った

 

 島からのびていた川に侵入し、船を走らせているが、その両脇で沢山の人々が手を振り、口々に歓迎の言葉を叫んでいる。

 可愛い女の子に感激するサンジと、歓声に気を良くしたウソップとルフィがもろ手を上げて叫んでいた

 

 

 上陸を果たし、ウイスキーピークの町長を名乗るイガラッポイと面会する。この町は偉大なる航路に入ってきた海賊達を歓迎し、もてなすことを誇りとする町だそうだ。

 

「自慢の酒なら海のようにたくさんございます。あなたがたのここまでの冒険の話を肴に、宴の席をもうけさせては頂けま"ぜ、ゴホン。マーマ~まー♪。いただけませんか………?」

 

『喜んで~っ!!!』

 

 我らが一味が誇るお調子者三人組、ルフィ、ウソップ、サンジは肩を組みながら踊って叫んだ。少しは警戒をしろ、海賊を歓迎するような町があるわけないだろう

 言っても聞きそうにないのでため息をついて無視しておくか

 

 ナミがこの島のログがいったいどれくらいで溜まるのかと聞いていたがはぐらかされている。どう考えても怪しい。それに何か不穏な気配がするし

 

「さァみんな、宴の準備を!!! 冒険者達にもてなしの歌を!!!」

 

 まぁもてなしてくれるって言うなら食べて飲もうかしら。毒なんか入ってなければいいのだけれども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウソップが語り、ゾロは飲み、ナミも飲み、私も飲み、ルフィは食らい、サンジは口説く。状況が意味解らないが、このカオスっぷりが宴と言うものだろう

 

「うっぷ」

 

「どあーーーっ、凄いぞ10人抜きだァ!!!」

 

 ゾロが飲み比べで10人目をダウンさせたらしい。

 

「うわーーーっ、こっちのねーちゃんは12人抜き!!! 何という酒豪達だァ!!!」

 

 その隣でナミがアホみたいに飲んでる。まったく、私みたいにゆっくり飲め無いのかしら?

 そう言いながら倒れ伏した15人を跨いでツマミを食べる。

 

「ぬあーーーー!!! こっちの変な服のねーちゃんは15人抜きだぞ!! 島の酒が無くなっちまうぜェ!!」

 

「度数が低いのよ。こんなのいくら飲んでも酔いっこないじゃない」

 

 嫌いじゃないが、好みでいうなら私は度数の高めのウォッカとかが好きだ。あの手の強めの酒をツマミを片手にチビチビやるのが好き

 

「なによ~、レイム。病み上がりがそんなに飲んでいいと思ってるのぉ~」

 

「病み上がりだから飲むのよ。体の菌を消毒しないと」

 

 ジョッキ入った少なくなったビールを煽る。その隣で勝手にペースを合わせて飲んでいたオッサンがひっくり返ってしまった

 

 さて、と

 

 

 ゾロが13人目を倒したところで倒れ込み、ナミがシスター服の女性を相手にしながら寝てしまい、食べまくって体積が元の倍近くになったルフィは寝てしまい、酒にそこまで強くないウソップと、女達に進められてペースが早かったサンジも落ちた。そうね、私も寝た方がいいのかしら

 

「ちょっとお手洗い」

 

 寝る演技をしてもいいけど、見破られる気しかしないので止めておく。私は席をたってそとに向かった。厠の場所は今いる小屋の裏手だ

 立ち上がってそこへ向かおうと扉にてをかけて、外に出ると、10人ばかりの男達が私の頭に向けて銃を向けていた

 

「あら? 歓迎会はお仕舞い?」

 

「いいや、ここからが本当の歓迎会さ」

 

 にやついてる男達はいっせいに銃を撃つ。そのタイミングでしゃがめば簡単に同士討ちしてくれた。

 悲鳴をあげている男達を蹴り飛ばして外に出ると、そこには大量の、武装した敵達が。うわ、この数は骨が折れそう

 

「なんだレイム、寝なかったのか」

 

「それはこっちの台詞なんだけど?ゾロ」

 

 屋根の上、刀を抜いた姿でゾロがそこにいた。戦闘準備は万端って所ね。ってかいつのまに登ったのよ。煙とバカはってやつかしら?

 

「なァに、剣士たる者いかなる時も、酒に呑まれる様なバカはやらねェモンさ」

 

「伊達男ねぇ」

 

 この町は賞金稼ぎの巣、意気揚々と偉大なる航路へやって来たルーキーをカモにして生計を立てている町だ。ルーキー狩りは何処の業界でも盛んに行われているらしい

 

「賞金稼ぎ、ざっと100人ってとこか。相手になるぜ、‘バロックワークス’」

 

 ゾロからその名前が出た途端、賞金稼ぎ達の顔が強ばる

 

「昔、俺も似たような事をやってた時にお前らの会社からスカウトされた事がある。当然ケったけどな。

 社員達は社内で互いの素性を一切知らせず、コードネームで呼び合う。もちろん社長の居場所も正体も社員にすら謎。ただ忠実に指令を遂行する犯罪集団‘バロックワークス’」

 

 なんとまぁ秘密結社じみた組織もあったものだ。色めき立つ賞金稼ぎ達も戦闘準備を整えていく。

 

「また一つ、サボテン岩に墓標が増える………」

 

 私も背中の『染雪』に手をかける。病み上がりだが体は万全だ。口角を上げながら戦う準備をしていたが、目の前にゾロが降り立った。

 

「わりィ、レイム。こいつら譲ってくれ。新入り達の試し斬りをしてぇ」

 

「………………………………チッ、貸し1つよ」

 

 刹那、私達が喋っていた場所に大量の弾丸が飛んでくる。バックステップと宙返りを繰り返して勘と目測で避けながら、さっきゾロがいた屋根の上におりたった

 

 さて、ここからゾロの戦いでも眺めてるかね。お茶とお菓子でもあればいいんだけど

 

「下で淹れてこようかしら」

 

 それはそれで面倒臭いなぁと思っていると、ゾロが捕まって顔面をおもっきり殴られていた。気を抜いてるからよ

 そっちに気をとられていると、後ろに回り込んでいた賞金稼ぎの一人が銃を向けてくる。気づかれていないと思ってるのか、ゆっくりとした動作ね。

 それに向かって針を投げつけ、悲鳴をあげるそいつを地面に叩き落とした所でゾロの姿を見失ってしまった

 

「あれま、見物すらさせてもらえないか」

 

 このまま下で待つのも面倒ね。ちょいちょい手練れがいたけれど、あの程度の連中ならゾロの敵でもないでしょうし、私は私で船でも守りに行こうかしら

 よし、そうと決まれば善は急げだ。地面に降りて、メリー号を止めてある川辺へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 息があって襲ってくる賞金稼ぎを倒しながら、船のある川辺へと歩いていると、モジャモジャ頭のサングラスの男、レモンが描かれたワンピースを着た女性、そして銀髪のおかっぱ頭の少女とすれ違った

 

「止まれ、そこの紅白」

 

「……………………?」

 

 銀髪はそのすれ違い様にそう言った。紅白と言えばやはり私かしら

 

「Mr.5、ミス・バレンタイン。お前達は先に行け、私はこの女に少し用が出来た」

 

「あァ?……新入りが誰に向かって指図してるんだ? オォ?」

 

「キャハハハ、マジでふざけてるよね。ミス・ハッピーバースデー。なにぽっと出のアンタが…………」

 

「ぽっと出だろうと何だろうと、私はお前達より強い。それだけの話だ。解ったら早く行け」

 

 明らかな怒気を込めたその言葉に、モジャモジャとレモン女は青ざめる

 

「………チッ」

 

「この、覚えておきなさいよ………」

 

 その二人が見えなくなった頃、銀髪の女が口を開く。

 

「さて、どういうことか解らないが。なんにせよ」

 

 体が頭で考えるよりも先に動く。背中の刀を引き抜いて布をほどく。布を棄てて銀髪を刀越しに構えた所で彼女は、腰の刀を抜いて襲いかかってきた

 

「斬れば解る」

 

 頭の上から叩き付けられた刀を『染雪』で受け止める。ガリガリと音をたて、火花が散った

 

「あん、た、賞金稼ぎかなんか………っ?」

 

「いや? 私は‘バロックワークス’のエージェントよ。ところであなた、何処かで私と会わなかったかしら?」

 

 つばぜり合いになっている状況じゃまともに会話もできない。相手の女の腹を蹴り飛ばし、無理矢理距離をあける。その開いた距離なら針の方が楽ね

 刀を左手だけで持ち、右手で袖に仕込んだ針を取り出して投擲する。しかしそれは彼女の腰に携えた、もう1本の短刀に阻まれてしまった

 

「ったくどいつもこいつも、最近戦うやつは、なんでみんな弾を叩き落としてくるのかな。反則よそれ」

 

「戦いにそんなものは無いわ。ふざけているの?」

 

「一番ふざけてるのは辻斬りもかくやと襲いかかってきたあんたよ。何が斬れば解るよ。ぶっ飛ばすわよ」

 

「やってみろ」

 

 彼女は短い方の刀を腰の鞘に納め、もう片方の長い方を腰だめに構えたまま飛び込んできた。横薙ぎに払われたそれを『染雪』で受け止め、軽く後ろに下がりながら刀をいなす。振りきったのを確認して、今度は私が相手の懐に飛び込んで、『染雪』を叩き付ける

 そこで気が付く、懐に跳び込まさせられたと。彼女はいつのまにか片手を話しており、その手は短い方の刀へとのびている。あそこから縦に振り払われたら逃れるすべはないだろう

 それでも気付けた。とっさに『染雪』を捨て、小刀に合わせて腕を持っていく。ギィンと金属と金属が当たる音がした

 

「ッ!!??」

 

 腕、と言うか袖には大量に針を仕込んでいる。とっさの防御に使えると思い付きだったがなんとか出来た。ガードした反対の腕で拳を作る。相手は刀を2本とも振りきっており、止めるすべはない

 

「まっ、」

 

 私の拳が女にめり込むのと、手を離した『染雪』が地面に落ちるのは殆ど同時だった

 

 

 

 

 

 

 

 

「みょんなぁ~」

 

 私の拳は上手いこと彼女の脳を揺らし、脳震盪を起こさせた様だ。銀髪の女はふらふらと謎の言葉を吐きながらバランスを保てないでいる。私は彼女の脳天に踵を叩き込み、その意識を奪った

 

「さて、と」

 

 取り出す謎の人物をのしたのはいいけれど、こいつなんか‘バロックワークス’のエージェントとか言ってなかったかしら? なら素通りさせたあの小物っぽい二人もそうなのかしら。放っておいても問題はないのだろうけれど、気になる所よね

 

 戻るか、ゾロがどうなったのかも気になるし、あの寝てる連中もそろそろ起こさないと。私が戦ってるのにグーすか寝られてるのもムカつくし

 

 気絶している銀髪の女を近くの川辺に捨てて、私は元の場所へ戻るために歩き始めた

 

 

 そして戻ろうとしたところで、すごい速度で何かが走ってくる。鳥に乗った女に、モジャモジャに、女か。なんだこれ

 

「く、あの緑髪の仲間か……」

 

 そのいく手を遮るように、ナミが最後に飲み比べをしていた女が現れて、殴りかかってくる。それを避けて、後ろに下がると女は追撃をかけようと私に向かって来ようとして、止めた

 

 その女は舌打ちをひとつして、あの謎集団に突っ込んでいく。そいつは先頭の鳥だけを素通りさせて、他の二人に突っ込んでいった。よく見たらさっきの銀髪の隣にいた奴じゃない

 

 その女はモジャモジャ男に吹き飛ばされた。凄まじい爆発と共に

 

「俺は全身を起爆することのできる爆弾人間。このボムボムの実の能力によって遂行できなかった任務はない!!」

『鼻空想砲!!!』

 

 そいつは鼻くそをほじって飛ばす。汚いやつね。

 

 ボムボムの実の爆弾人間と言ったかしら? つまりあの鼻くそは爆発するわけね。巻き込まれたらたまらないと避ける。その鼻くそは寸分たがわず鳥に乗った女に向かっていった

 

「ハナクソ斬っちまった!!!!」

 

 その横から飛び出してきたゾロは、女に当たりそうになっていた爆発する鼻くそを真っ二つに斬り、その女を守った。そしてその手段にすごいショックを受けているわね

 二人はなにやら問答をしている間に、モジャモジャ男とレモン女が話しかけてきた

 

「さっきの紅白女か………。ミス・ハッピーバースデーはどうした?」

 

「ん? アイツなら海に浮かべといたわよ。なんかまずかった?」

 

「キャハハハハハハハ、なによあのちび女。口だけじゃない、こんな弱そうな奴に負けるなんて。やっぱりあんな奴、オフィサーエージェントにふさわしくなかったのよ」

 

 めんどくいわねぇ。ログはまだたまらないのかしら。早くここから出ないと相当面倒な事に巻き込まれる気がしてならないのだけれど

 

「さて、そこの後ろの剣士ね。この町の平社員達を斬りまくってくれたのは」

 

「そいつがなぜアラバスタの王女をかばう?」

 

「おれにもいろいろ事情があるんだよ。ってかレイム、なんでこんなところにピンポイントでいやがる」

 

「私だっていたくていてるわけじゃないわよ」

 

 さて、状況はいまいち飲み込めないが、王女とか聞こえてきたわね。ますますもって面倒事の気配がするわねぇ……

 モジャモジャ男とレモン女の、戦い前の前口上も終わり、さぁ、いざ蹴散らすかと思っていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた

 

「ゾローーーーーーーー!!!! レイムーーーーーーーーーー!!!! おれはお前らを許さねェ!!! 勝負だ!!!!!」

 

『はァ!!??』

 

 私とゾロの台詞が重なった。あぁもうめんどくさいわねぇ!!!

 

 




 都合により、美鈴の出番は今度です。スモーカーさん達と一緒に出したいので。なので最近の出番のなかったうどんげにスポットを当てようと思ったのですが、まぁいいかと思ってとばしました


 キャラがいまいち定まっていない妖夢ですが、今回は辻斬り妖夢として頑張って貰います
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